[04.a]
(side_choromastu)
─「ごめん。足折れた。迎えに来て」
そう聞いた瞬間、頭が冷え切り全身から熱が抜けるのを感じた。スッと真顔になったのを他の兄弟は訝しげな顔で見てきた。それを気にせずに出来るだけ冷静な声で末弟に問う。
「…今どこ?」
『…学校近くの、文具屋の、裏の空き地』
「すぐ行くからそこで待ってて」
はい、と珍しくしおらし気な声が聞こえてきて、ほんの少しだけ冷静さを取り戻した。電話を切った僕はそのまま上着と名松のパーカーを持って部屋を出る。
「ちょちょちょ、待って待ってチョロ松!名松は?どうかした?」
おそ松兄さんが慌てて待ったを掛け僕の足を掴んだ。いつもなら鬱陶し気に扱って放っておくが、今はそうもいかない。それに他の兄弟も兄さんと同じようで何なんだという顔を向けてきていた。
「……足、折れてるって」
バキリ、と破壊音が聞こえた。カラ松が持っていた鏡の持ち手が粉々に砕けている。
すぐ左に視線を移せば十四松が笑顔のまま固まっていた。その焦点の合わない笑顔の裏にどす黒いものが渦巻いていることを察して少しだけ背筋が寒くなる。
「だから迎えに行ってくる」
「俺も行く」
おそ松兄さんが一拍も間を空けずに言った。トド松と一松も立ち上がるが、おそ松兄さんがそれを手で制す。代わりに自分のスマホをトド松に投げ渡す。「ある程度の情報を集めておけ」という兄さんからの無言の指示だ。それをよく理解している兄弟たちは思い思いの行動に出る。この場合、名松を迎えに行くのは僕とおそ松兄さんの役目だ。
名松を迎えに行く道のり、僕らは互いに無言だった。昔にもこういうことが一度だけあった。同じクラスの男子生徒からちょっかいを掛けられた名松はその時は全力で相手を叩きのめし、結果急な運動で過呼吸になって救急車で運ばれたことがある。あの時も、子供の喧嘩に口を出すのは大人げないと分かってはいたが、つい相手を転校まで追い遣ってしまったのは良い思い出だ。名松本人は苦い顔をしていたけれど。
目的地までの道のりを最短かつ最速で行き、名松の姿が見えてくると少しだけホッとする。しかし、名松の怪我の具合を見ればすぐに僕は駆け出し名松に近寄った。
「名松!!」
「ウィッス」
ひらりと手を上げた名松はいつもよりも疲れ切った表情をしていた。
身体中にある痣、擦り傷、それにだらんとして動かない右足。口の傍からは少しだけ血が滲み出ていた。
ああ、だめだな。
本能的にそう感じた。どうやらおそ松兄さんも同じ答えだったようで、その表情には微かな狂気と多大な憎悪が滲み出ていた。それも、名松に目を向ける頃にはすぐに成りを潜めた辺り流石は長男だなと思う。こんなところで感心しても何の得にもならないが。
「ぼっろぼろだな〜」
ケラケラと笑うおそ松兄さんだが、その顔には先ほどの表情がまた僅かに正体を現していて名松も若干顔が引きつっている。僕たち兄弟の喧嘩とその報復のヒエラルキーをよく理解している名松は、これから起こることを危惧しているのだろう。相手を、ではなく、自分たちを。「マジでそのうち警察に連れてかれそう…」と零していたのを僕は知っている。
「……あのさ」
名松がおそるおそると言った風に口を開いた。
「ん?」
「俺、ちゃんと勝ったから」
「うん」
「だからその、いいよ別に」
「何もしなくていいよ」と暗に言われているが、おそ松兄さんは止める気はないし、僕もそれについては全くの同意見である。可愛い末弟にここまでされておいて黙っている兄がいるだろうか。それに名松は大事なことを忘れている。家に帰れば僕らよりももっと末恐ろしい思考を持った兄弟が待ち構えていることに。彼らが名松の現状を知れば今すぐにでも情報を集めに外に飛び出していくだろう。できれば名松の口から聞いた方が早いのだが、それは絶対にしないだろうし。
おそ松兄さんはにっこりと笑って見当違いな答えを名松に返す。名松がおろおろと手を彷徨わせているのを見て、僕はその手を握った。
「もういいから、帰るよ二人とも」
無事で本当によかった。
幼い頃は名松を見つけるのも楽だった。幼い分、その思考回路も随分分かりやすかったし、あまり外に出たがらない子供だったから。でも今は違う。
高校というティーン時代で一番華のある年代になって沢山の知恵を付け、僕らじゃ名松の行動範囲をすべて理解するのは不可能になった。もし、今日のこれで名松がもっと重い怪我を負っていたら?喘息が出てそのままこの寒空の下で気絶なんかしたりしたら?変質者に襲われでもしたら?…考え出すと嫌なことばかり出てきてぞっとする。
名松を背負って帰宅するとすぐにトド松が出迎えてくれた。他の兄弟は出払っているようで、その様子を見て名松はがっくりと肩を落とした。まあ、今回ばかりは諦めてもらう他ない。
「名松、大丈夫?痛いよね?先にお風呂入る?」
「うん…とりあえず、お風呂入る…」
脱力しきった声色で名松は言った。そこでトド松に選手交代してもらい、僕とおそ松兄さんは居間へと向かう。
「カラ松から連絡。傷だらけの不良集団が駅の方に居たって」
「んー分かった。他は?」
「一松と十四松が後つけてる。多分隣町の奴らっぽい」
それを聞いておそ松兄さんはにやりと笑った。あの笑みは「隣町なら多少無茶しても大丈夫だろう」という笑みだ。本当に末恐ろしいのはやはりこの長男かもしれない。
僕の携帯を使っておそ松兄さんは一松たちに今日はもう帰ってこいと連絡する。
「…明日にするの?」
「まあな。名松のこともあるし」
「そっか」
携帯の電源を落とし、僕にそれを放り投げながら差布団の上にドカリと座り込む。
「留守番どうする?」
「んー…トド松に頼むか」
「納得してくれればいいけど」
「あいつは裏からネチネチやるのが主流だから、大丈夫だろ」
他の兄弟には明日の事もあるから今日はもうさっさと飯を食べて寝ろとだけ伝える。
おそ松兄さんがふと思い出したかのように笑顔で言い放つ。
「そういえば明日学校休みか」
「…いや学校はあるでしょ」
「でも休みだろ?」
「まあ休みだね」
その話の流れを名松が聞いていたら「いや訳分かんねえ」とツッコミが入っていただろう。
その夜、僕ら松野家兄弟は久々に七人全員で同じ布団を使って寝た。名松は窮屈そうだったが拒否はしなかった。少しでも悪いと思っているのだろう。別にそんなこと気にしなくていいんだけど、と僕は思ったけど十四松やトド松が嬉しそうにしていたから何も言わなかった。
***
鉄の匂いがする。久々に嗅いだそれに少しだけ咽て咳をしてしまう。マスク持って来ればよかったかな。
足元に転がっている邪魔な障害物を蹴り倒して、ずんずんと前に進んで行っている長男と次男の背中を追いかける。
「カラ松兄さんなんか元気だね?」
「……最近鬱憤溜まってたからじゃない」
「なーるほど〜!!」
いつものようにきゃらきゃら笑いながら十四松はぶん、と腕を振り上げて障害物を殴り飛ばした。ごきりと嫌な音がしたが、まあ僕らは痛くないので放っておいた。
一松は携帯を弄っている。おそらくトド松と連絡を取り合っているのだろう。障害物が一松の頭上を金属バットで狙ったが、そちらを見ずに一松は少し頭を下げて回避する。それを十四松が狩っていた。
「あんまり服汚すなよ。洗濯大変なんだから」
「了解でありまーす!!」
「へーへー」
元気良く帰ってきたのは十四松だけだった。一松は本当に分かっているのだろうか。
「おそ松兄さん、あんまり先に進まないで。残りの処理面倒くさい」
「十四松が楽しそうだからいいんじゃね?」
「俺らが面倒なの」
「ヒャッホーゥ!!!!!!」
久しぶりに身体すべてを使った運動が嬉しいのか、十四松は先ほどからずっと動き続けている。それなのに全く疲れた様子を見せず、どこか楽しそうにしているのでまあいいかと僕も思うことにした。今度は障害物の頭を蹴って飛ばしておく。
すっかりおびえた様子を見せ始めた障害物におそ松兄さんはにっこりとほほ笑んだ。
「いやあ、子供同士の喧嘩に大人が口挟むのもどうかと思ったんだけど…そっちがその気ならこっちも相応の対応しなきゃじゃん?まあ悪く思わないでな?」
カラ松がまだまだ暴れたりないと言った風にドラム缶を潰した。それに情けない声をあげる障害物。
そんなわけで、とおそ松兄さんが続けた。
「どうも。お前らぶっ潰しに来ました」
「名松、お昼何食べたい?」
「あー…辛いもの食べたい…」
「口の中切れてるのに何でそんな冒険しちゃうかな」
「刺激物が足りない。キムチ食べたい…」
「じゃあ冷やし中華ね」
「え…この時期…?」
奴らの痛い情報を拡散するように他人を装って呟きに載せたトド松。思いのほか良い勢いでそれは沢山の人間まで回っているようだった。
「…帰りに兄さんたちに買ってきてもらおっか」
「冷やし中華とかあんの…?」
「さあ?コンビニにはあるんじゃない?」
トド松は通知が止まない携帯の電源を切って名松から見えない位置に置いた。
─「ごめん。足折れた。迎えに来て」
そう聞いた瞬間、頭が冷え切り全身から熱が抜けるのを感じた。スッと真顔になったのを他の兄弟は訝しげな顔で見てきた。それを気にせずに出来るだけ冷静な声で末弟に問う。
「…今どこ?」
『…学校近くの、文具屋の、裏の空き地』
「すぐ行くからそこで待ってて」
はい、と珍しくしおらし気な声が聞こえてきて、ほんの少しだけ冷静さを取り戻した。電話を切った僕はそのまま上着と名松のパーカーを持って部屋を出る。
「ちょちょちょ、待って待ってチョロ松!名松は?どうかした?」
おそ松兄さんが慌てて待ったを掛け僕の足を掴んだ。いつもなら鬱陶し気に扱って放っておくが、今はそうもいかない。それに他の兄弟も兄さんと同じようで何なんだという顔を向けてきていた。
「……足、折れてるって」
バキリ、と破壊音が聞こえた。カラ松が持っていた鏡の持ち手が粉々に砕けている。
すぐ左に視線を移せば十四松が笑顔のまま固まっていた。その焦点の合わない笑顔の裏にどす黒いものが渦巻いていることを察して少しだけ背筋が寒くなる。
「だから迎えに行ってくる」
「俺も行く」
おそ松兄さんが一拍も間を空けずに言った。トド松と一松も立ち上がるが、おそ松兄さんがそれを手で制す。代わりに自分のスマホをトド松に投げ渡す。「ある程度の情報を集めておけ」という兄さんからの無言の指示だ。それをよく理解している兄弟たちは思い思いの行動に出る。この場合、名松を迎えに行くのは僕とおそ松兄さんの役目だ。
名松を迎えに行く道のり、僕らは互いに無言だった。昔にもこういうことが一度だけあった。同じクラスの男子生徒からちょっかいを掛けられた名松はその時は全力で相手を叩きのめし、結果急な運動で過呼吸になって救急車で運ばれたことがある。あの時も、子供の喧嘩に口を出すのは大人げないと分かってはいたが、つい相手を転校まで追い遣ってしまったのは良い思い出だ。名松本人は苦い顔をしていたけれど。
目的地までの道のりを最短かつ最速で行き、名松の姿が見えてくると少しだけホッとする。しかし、名松の怪我の具合を見ればすぐに僕は駆け出し名松に近寄った。
「名松!!」
「ウィッス」
ひらりと手を上げた名松はいつもよりも疲れ切った表情をしていた。
身体中にある痣、擦り傷、それにだらんとして動かない右足。口の傍からは少しだけ血が滲み出ていた。
ああ、だめだな。
本能的にそう感じた。どうやらおそ松兄さんも同じ答えだったようで、その表情には微かな狂気と多大な憎悪が滲み出ていた。それも、名松に目を向ける頃にはすぐに成りを潜めた辺り流石は長男だなと思う。こんなところで感心しても何の得にもならないが。
「ぼっろぼろだな〜」
ケラケラと笑うおそ松兄さんだが、その顔には先ほどの表情がまた僅かに正体を現していて名松も若干顔が引きつっている。僕たち兄弟の喧嘩とその報復のヒエラルキーをよく理解している名松は、これから起こることを危惧しているのだろう。相手を、ではなく、自分たちを。「マジでそのうち警察に連れてかれそう…」と零していたのを僕は知っている。
「……あのさ」
名松がおそるおそると言った風に口を開いた。
「ん?」
「俺、ちゃんと勝ったから」
「うん」
「だからその、いいよ別に」
「何もしなくていいよ」と暗に言われているが、おそ松兄さんは止める気はないし、僕もそれについては全くの同意見である。可愛い末弟にここまでされておいて黙っている兄がいるだろうか。それに名松は大事なことを忘れている。家に帰れば僕らよりももっと末恐ろしい思考を持った兄弟が待ち構えていることに。彼らが名松の現状を知れば今すぐにでも情報を集めに外に飛び出していくだろう。できれば名松の口から聞いた方が早いのだが、それは絶対にしないだろうし。
おそ松兄さんはにっこりと笑って見当違いな答えを名松に返す。名松がおろおろと手を彷徨わせているのを見て、僕はその手を握った。
「もういいから、帰るよ二人とも」
無事で本当によかった。
幼い頃は名松を見つけるのも楽だった。幼い分、その思考回路も随分分かりやすかったし、あまり外に出たがらない子供だったから。でも今は違う。
高校というティーン時代で一番華のある年代になって沢山の知恵を付け、僕らじゃ名松の行動範囲をすべて理解するのは不可能になった。もし、今日のこれで名松がもっと重い怪我を負っていたら?喘息が出てそのままこの寒空の下で気絶なんかしたりしたら?変質者に襲われでもしたら?…考え出すと嫌なことばかり出てきてぞっとする。
名松を背負って帰宅するとすぐにトド松が出迎えてくれた。他の兄弟は出払っているようで、その様子を見て名松はがっくりと肩を落とした。まあ、今回ばかりは諦めてもらう他ない。
「名松、大丈夫?痛いよね?先にお風呂入る?」
「うん…とりあえず、お風呂入る…」
脱力しきった声色で名松は言った。そこでトド松に選手交代してもらい、僕とおそ松兄さんは居間へと向かう。
「カラ松から連絡。傷だらけの不良集団が駅の方に居たって」
「んー分かった。他は?」
「一松と十四松が後つけてる。多分隣町の奴らっぽい」
それを聞いておそ松兄さんはにやりと笑った。あの笑みは「隣町なら多少無茶しても大丈夫だろう」という笑みだ。本当に末恐ろしいのはやはりこの長男かもしれない。
僕の携帯を使っておそ松兄さんは一松たちに今日はもう帰ってこいと連絡する。
「…明日にするの?」
「まあな。名松のこともあるし」
「そっか」
携帯の電源を落とし、僕にそれを放り投げながら差布団の上にドカリと座り込む。
「留守番どうする?」
「んー…トド松に頼むか」
「納得してくれればいいけど」
「あいつは裏からネチネチやるのが主流だから、大丈夫だろ」
他の兄弟には明日の事もあるから今日はもうさっさと飯を食べて寝ろとだけ伝える。
おそ松兄さんがふと思い出したかのように笑顔で言い放つ。
「そういえば明日学校休みか」
「…いや学校はあるでしょ」
「でも休みだろ?」
「まあ休みだね」
その話の流れを名松が聞いていたら「いや訳分かんねえ」とツッコミが入っていただろう。
その夜、僕ら松野家兄弟は久々に七人全員で同じ布団を使って寝た。名松は窮屈そうだったが拒否はしなかった。少しでも悪いと思っているのだろう。別にそんなこと気にしなくていいんだけど、と僕は思ったけど十四松やトド松が嬉しそうにしていたから何も言わなかった。
***
鉄の匂いがする。久々に嗅いだそれに少しだけ咽て咳をしてしまう。マスク持って来ればよかったかな。
足元に転がっている邪魔な障害物を蹴り倒して、ずんずんと前に進んで行っている長男と次男の背中を追いかける。
「カラ松兄さんなんか元気だね?」
「……最近鬱憤溜まってたからじゃない」
「なーるほど〜!!」
いつものようにきゃらきゃら笑いながら十四松はぶん、と腕を振り上げて障害物を殴り飛ばした。ごきりと嫌な音がしたが、まあ僕らは痛くないので放っておいた。
一松は携帯を弄っている。おそらくトド松と連絡を取り合っているのだろう。障害物が一松の頭上を金属バットで狙ったが、そちらを見ずに一松は少し頭を下げて回避する。それを十四松が狩っていた。
「あんまり服汚すなよ。洗濯大変なんだから」
「了解でありまーす!!」
「へーへー」
元気良く帰ってきたのは十四松だけだった。一松は本当に分かっているのだろうか。
「おそ松兄さん、あんまり先に進まないで。残りの処理面倒くさい」
「十四松が楽しそうだからいいんじゃね?」
「俺らが面倒なの」
「ヒャッホーゥ!!!!!!」
久しぶりに身体すべてを使った運動が嬉しいのか、十四松は先ほどからずっと動き続けている。それなのに全く疲れた様子を見せず、どこか楽しそうにしているのでまあいいかと僕も思うことにした。今度は障害物の頭を蹴って飛ばしておく。
すっかりおびえた様子を見せ始めた障害物におそ松兄さんはにっこりとほほ笑んだ。
「いやあ、子供同士の喧嘩に大人が口挟むのもどうかと思ったんだけど…そっちがその気ならこっちも相応の対応しなきゃじゃん?まあ悪く思わないでな?」
カラ松がまだまだ暴れたりないと言った風にドラム缶を潰した。それに情けない声をあげる障害物。
そんなわけで、とおそ松兄さんが続けた。
「どうも。お前らぶっ潰しに来ました」
「名松、お昼何食べたい?」
「あー…辛いもの食べたい…」
「口の中切れてるのに何でそんな冒険しちゃうかな」
「刺激物が足りない。キムチ食べたい…」
「じゃあ冷やし中華ね」
「え…この時期…?」
奴らの痛い情報を拡散するように他人を装って呟きに載せたトド松。思いのほか良い勢いでそれは沢山の人間まで回っているようだった。
「…帰りに兄さんたちに買ってきてもらおっか」
「冷やし中華とかあんの…?」
「さあ?コンビニにはあるんじゃない?」
トド松は通知が止まない携帯の電源を切って名松から見えない位置に置いた。