[男性Xの日記]

xxxx.xx.xx(晴れ)


今日も嫌な一日だった。
上司はうるさいわ、後輩は罪を擦り付けてくるわ。本当にこの世はどうしようもない。
早く仕事をやめたい。でも金は必要だ。やめるわけにはいかない。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


今日も嫌な一日だった。
電車で隣に立った女子高生が俺を見て嫌な顔をしやがった。俺だってお前みたいな***は嫌いだ。
ああ、早く俺の救世主(メシア)が現れて、俺をこの世界から連れ出してくれないだろうか。


―――――


xxxx.xx.xx(雨)


今日はとても良い日だった!
なんと、俺の落とし物をわざわざ拾って届けてくれた子がいたのだ。その子は真っ黒の髪に真っ黒の瞳をしていて、俺にハンカチを差し出し「これ、昨日落とされましたよね?」と薄っすらと笑いかけてくれた。
その瞬間、世界がバラ色に変わったのだ!灰色だった世界が急に色付き、いつもは憂鬱な電車通勤もとても楽しいものへと変わった。ただ落としたハンカチの為に、俺を探してくれたのだ。
また彼に会えないだろうか。彼の名前が知りたい。制服はたぶん赤塚中学のものだろう。

早く明日にならないだろうか。


―――――


xxxx.xx.xx(くもり)


今日もとても素晴らしい日だった。
彼に出会えたのだ!一昨日の彼に!これは最早運命なのではないだろうか?
彼はもう一人同じような顔つきの子と一緒に居た。おそらく兄弟なのだろう。仲良さげに話しながら電車を待っている姿に少しだけ嫉妬してしまった。
俺も彼とあんな風に話してみたい。いつか勇気をもって話しかけて、ハンカチのお礼をしよう。彼は何が好物なのだろうか?


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


今日もとても素晴らしい日だった。
今日の彼は一人だったようで周りに誰もいなかった。しかし、後ろに立つことができた!これは一歩前進なのではないだろうか。彼もきっと俺のことを知ってくれているはず。
ただ、恥ずかしがりやなのか中々目を合わせようとしてくれなかった。確かに人前では恥ずかしいか。これは俺の配慮が足りなかった。
今度はもっと別の方法を考えてみよう。彼と話す時が楽しみだ。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


今日はとても悪い日だった。
今日は彼の周りは他の子で固められていた。顔は全然違う子だったので友人だろう。彼らは時折肩を組んだりしながら仲睦まじくしていた。
それはいいのだが、距離が近い。それに一人の男子学生が彼のことを小突いていた。
救世主(メシア)に一体なんたることを仕出かしているのか分かっているのだろうか。
彼が特に気にする風でもなく笑っていたのでその場では注意しなかったが、これは大人として指導をしなければならない。
後で調べておこう。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


今日は少し悪い日だった。
彼の元気がない。前はあんなに楽しそうにしていたのに、今日はどこか沈んだ様子だった。両隣に居た兄弟らしき子にぽつぽつと事情を話しているのを聞いてみたら、友人が何者かに襲われてしまって入院したらしい。
ただの友人のことに胸を痛ませるなんて、本当に彼は優しい子だ。きっと彼こそ俺の救世主(メシア)なのだ。
両隣の兄弟は見舞いに行ってやれよ、と優しく声を掛けていた。それに彼は少しだけ安堵したように返事をしていた。あんなに穏やかな顔は見たことがない。やはり家族といるからなのだろうか。
彼も家族と離れるのは嫌だろうな。そうなると、俺も今以上に優しくしなければいけない。がんばろう。


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xxxx.xx.xx(くもり)


今日はとても良い日だった。
電車で彼の隣に座れたのだ。彼も漸く俺に心を許してくれたのか、少し恥ずかしそうにうつむいていた。奥ゆかしく愛らしい。どうしてこんな子がまだ純粋でいられるのだろう。
今の世の中、中学まで行けば純粋な子供たちは誰もかれもが泥水に染まる。真っ白な心を濁してしまう。だのに、彼は真っ白なままだ。本当に彼は天界から来た神の使いなのかもしれない。
そんな子が俺に気を許してくれているのだ。こんなにも喜ばしいことはないだろう。

そうだ、もうすぐ必要になるから彼の好物を買っておこう。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


今日はとてもとても素晴らしい日だ!
彼が俺の別荘へ遊びに来てくれた!最初は少しだけ緊張していたが、今ではすっかり慣れたみたいだ。
これからたくさんお話をしよう。しばらく日記は書けないかもしれない。彼と話すことの方が大切だ。























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にげた

どうして

なんで

おれの めしあが おれの


おれの





おれの






































xxxx.xx.xx(晴れ)


これを書くのも久しぶりだ。何年振りだろう。

あの日から今まで全く日の当たらない生活をしていたせいか、随分と風貌が変わってしまった。
彼に気づいてもらえるように服装だけは同じにしておこう。早く彼に会いたい。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


夢を見た。
彼が俺に笑いかけてくれている夢。陽だまりのような笑顔に俺は涙を流した。

早く彼に会いたい。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


邪魔な障害物があるせいで上手く彼を探せない。彼の住んでいた街の近くまではこれたのだが…これからどうやって探そうか。
また隠れてやり過ごすことなんてしたくない。しかし今の状況を考えると…。


―――――


xxxx.xx.xx(晴れ)


見つけた!!!彼を見つけた!!!なんてすばらしい日だ!

最後に見た姿と変わらない。少しだけ成長したが、面影は十分に残っていてすぐに気付けた。
ほんの少し大人になって益々色っぽくなった。…はっ、俺はなんて邪な考えを…。

彼も俺に気づいてくれたのか、一瞬だけ振り返ってこちらを見てくれた。


もうすぐ会いに行くから、それまで待ってて。
俺の救世主(メシア)




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