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▽無題

赤井妹
普段と書き方を変えてみました
※赤井一家大集合
※みんなで暮らしてる謎時空
※多分組織壊滅後
※細かいことは気にしない


「姉さん今度は何したんだ?」

ずるずると足を持たれたまま引きずられる姉に問えば、助けて。と涙目で伸ばされた手。

「いつものハッキングだ」
「姉さんほんと懲りないね」

中学生の頃には既にプロとも言える手腕で色んな所にハッキングを仕掛ける姉に制裁を下すのは、長男である秀一の役目となっていた。
アメリカにまで連れて行ったくらいなのだか相当問題児だったのだろう。
家族みんなで再び一緒に暮らすようになった時、姉は母によって厳重注意という名の制裁を食らっていた。
あの時の長男の顔は今まで見た中で一番穏やかな顔をしていたように思う。
家族全員が再び揃った時のことを思い出しながら、真純は引きずられながら長男に罵倒を浴びせる姉を見やった。

「母さんに怒られたのにまたやったのか?」
「違うの!聞いて真純!わざとじゃない、お姉ちゃんわざとじゃないの!!」
「金に目が眩んで勝手に手が動いたなんて理由で逃げ切れるとでも?」
「それは姉さんが悪いよ」
「真純ぃ〜」

涙目の姉には悪いが、やはり庇う要素は1ミリたりとも見つけられなかったので、後のことは全て長男へ任せることにした。
どうせ反省せずに逃げ出した先には母が居るのだから、初めから大人しくしていればいいのに。と思ってもそれができないのが自分の姉だと思い出して真純は考えるのをやめた。
ただ、どんなに怒られても自分のやりたい事を貫き通すその自由な所こそが、姉らしくて、そしてどことなく長男と似てる所でもあると思うとなんだか嬉しかった。

「夕飯までには終わらせてよね!」
「ああ、こいつが逃げなきゃ直ぐ終わらすさ」
「ざっけんなこのクソ野郎!さっさとその手を離せボケ!」


ーーーーー


「お前なぁ、此処に避難してくるのやめろよ」

いきなり人の部屋に押し入ってきたかと思えば、匿え!と叫んで部屋に居座る妹。
このすぐ下の妹は昔から赤井家の問題児だった。

「いいじゃんたまには妹の面倒みろよ」
「兄とも思ってないくせによく言うよ」
「だって秀吉歳近いし友達みたいなもんだろ」

だからこそ、妹がアメリカに連れ出される前の間の学校生活は壮絶だった。
やれ妹が暴れただの、教師を殴っただの、不良をゴミ捨て場へ投げ捨てただの、備品を壊し回っただの、そんな不祥事のオンパレードに決まって呼び出されるのは兄である秀吉だった。
同じ学校だったせいもあり、妹の悪行は真っ先に秀吉の耳に入り、その度に頭を抱えたくなったのは言うまでもない。

「秀一兄さんも苦労しただろうなぁ…」
「おい、苦労したのは私だからな?ずっとあいつの監視付きだぞ!?意味がわからない」
「お前が悪さばっかするからだろ」

子供のうちからハッキングを覚えて金に目が眩んで犯罪組織に加担していた話を聞いたときは思わず天を仰いだ。
赤ん坊の頃は滅多に泣かない大人しい子供だったから大人しい女性に育つと言っていた親の判断は大いに間違っていた。
次女のお転婆っぷりは兄だけでなくこの妹の影響が大きかったのではないかと思うと笑えない。

「で、お迎えは母さんと兄さんどっちがいいんだ?」
「秀吉お前裏切る気か!?」
「犯罪予備軍の人間を匿うわけないだろ」

どうせ反省しないだろうけど、このまま居座られるよりはマシだと思いながら携帯を取り出せば、必死の形相で奪おうとしてくる妹。

「てめ…っ、私より身長あるからって調子乗んなよ!!」
「あ、お前が邪魔するから母さんにかけちゃったじゃないか」
「な…!?」

驚きのあまり声が出ないのか、はくはくと口を動かすが掛けてしまったものは仕方ない。

「覚えてろこの将棋プロ野郎!!!」
「それ悪口か?」

相変わらず謎な捨て台詞を吐いて窓から出て行く妹の姿は昔と何も変わらなくて、思わず笑ってしまった。

ーーー
問題児だけど家族に愛されてる赤井妹
多分血の繋がりとか関係ないくらい馴染んで居るし、なんなら長男に似てる所もある赤井妹
言われると二人揃って嫌そうな顔するけど。多分性格は一番似てる二人。
自分の信念貫こうとする所とか。

2017/07/04(22:20)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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