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▽無題

もしも星屑がドラマだったらE
まさかここまで(続く)とはな

今回はちゃんねる風じゃないよ!みじかいよ!

ちゃんねる風の方がいいのかなぁと思いつつ、文章書けなくなってきてたのでリハビリを兼ねて書いてみました!

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「…そういえば今日放送だったか」

最近公開された映画の宣伝やイベント、雑誌撮影などで忙しかったせいで忘れていたが、今日は何かと騒がしい後輩二人が出演する番組の放送日だった。
仕事が立て込んでいた事もあり、会えて居なかったからか、画面に映る二人が懐かしく感じた。
当初は一度きりの企画だったが、あまりの反響の多さに気づけばシリーズ物となったこの番組の始まりは必ず肩を落とす新一と、それとは正反対に活き活きとした笑顔の雫で始まる。
今では無人島姉弟等と言われるほど世間に馴染んだ番組は、今回も二人の温度差を見せつけてから始まった。
降谷くんと様子を見に行ったのが随分と前に感じてしまう位には、二人と会えて居ない。
初回放送のまとめが終わり、現在の二人の様子に変わったと思えば、何故かホラー番組が始まっていた。

「…相変わらずだな、この番組も」

スタッフが変な方向へ振り切れているとネットでも話題になっていたが、確かにあそこのスタッフは振り切っていた。
そしてそれに乗る女優に振り回されるのはいつだってその後輩だ。
変わってくれと涙ながらに訴えられたが、正直俺には荷が重い。
お前だからこそ成り立っているんだと、逃げる為の言い訳を尤もらしい言葉で濁したことに彼が気づかない事を祈る。
流された音声の中には雫の悲鳴は無く、事務所からの連絡も無かったから本人は無事だろうと分かってはいても不安になるのは、保護者が板についてきた証拠だろうか。
…随分と俺も振り回されるようになったものだな。

『次に映したのがこの光景だ』

ナレーションが入り、画面に映し出されたのは倒れ伏す熊と拳を掲げる女優の姿だった。

『おわかりいただけただろうか』

確認するように視聴者に語りかけるナレーション声等入ってくるわけもなく、思わず停止思考が動き出したのはスタッフがはっきりと女優が右ストレートを熊にかましたという証言した時だった。

「…何をしているんだあの馬鹿は」

額に手を当て空を仰ぐのはこれで何度目だろうか。
あの野生児は時として誰も予測しない事をやってのける。
よくこの映像を流すのを社長が許可したものだ…いや、あの人のことだ、雫が楽しそうならそれでいいと思っているのだろう。
新一ではないが流石に甘すぎる。
いつもの笑顔で楽しそうに両親に教わったのだと語る姿を見て、気づけば携帯を耳に当てていた。

『秀さん!秀さんだ!どうしたんですか?こんばんは!!』

1度目のコール音が切れる前に耳に飛び込んできた声。
いつものことながら出るの早過ぎやしないかお前。

「放送観たぞ」
『え、ほんとですか!?秀さん最近忙しいのにありがとうございます!とても楽しかったですよ!熊肉はじめてたべました!』

電話越しでもどんな顔をしてるかはっきりと浮かんでしまうような声だったが、問題はそこじゃない。
画面の中で青ざめる新一を前に熊を捌く姿を眺めれば、溢れたのは溜息だった。
…何をしてるんだお前は。

「怪我したらどうするんだ」

もしあそこで大なり小なり怪我をすれば、スタッフは勿論、番組に携わる全ての人に迷惑をかけることになる。
今まで楽しんで観ていた視聴者もだ。
…そして何より、雫本人が辛い思いをするのだと思うと、気が気じゃ無かった。
映像が乱れた瞬間、真っ先に気にしたのは彼女の安否だった。
何が起きたのか、無事なのか、画面越しでしか分からない状況にどれだけ人が不安になったかなど考えもしないのだろう。

『…すみません』
「やりたいことをするのが悪いとは言わん。だが、お前に何かあってからでは遅いんだ。どんなに最強と言われていても、お前は女優やタレントである前に一人の人間であり、一人の女性であることを忘れるな」

怪我をして、傷でも残ってしまったらどうするんだ。とまるで親のような事を言ってから、自分が言っていることのおかしさに気づいた。
いくら親しいとはいえ、先輩という立場からでは流石にこれは言い過ぎたかもしれない。

『秀さん、心配かけて、すみませんでした』
「…本当に、肝が冷えたぞ。今度から無理だけは絶対にするな」
『はい、次からはちゃんと逃げます』
「それと、連絡だけでも入れろ」
『でも秀さん忙しそうだったし…』
「テレビで知って肝を冷やす位なら、本人から聞かされる方がよっぽどいい」

あとで新一にも言っておこう。

『はい、わかりました!今度から会えない日は毎日連絡しますね!』

毎日とは言っていない。
そう伝えようとするも、弟寝かせなきゃいけないので失礼します!おやすみなさい!という声に何も言えなくなってしまった。

「…ああ、おやすみ」

自然と溢れた声は自分でも驚く程穏やかで、微かに緩んでいた口元は満更でもないという証拠だろうか。
この事務所に移籍してからは後輩、特に雫に随分と振り回されている。
競うように秀さん秀さんと呼ぶ新一も含め、あの後輩達に振り回されるのも悪くない。
喧嘩ばかりしてるせいで事務所内では問題児コンビとも呼ばれる二人だが、それも愛されている証拠だろう。

「さて、もう一人の問題児にも連絡をするか」

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なんだかんだで後輩達が可愛い秀さんでした。
バラエティで熊仕留めた話をする新一と、もうやらない!と言う雫のに司会者が凄い後輩ですね。と赤井に振って、額に手を当てながらもう慣れました。って言う赤井の苦労人っぽい姿に、頑張れ長男!ってネットで応援されるとこまでがセット(笑)
赤井は元々別の事務所で、雫が初主演のドラマの時に移籍してきた。
そして共演だったので右も左も分からない雫に赤井が色々教えてあげていたとかそんなん。
今まではここまで後輩の面倒見たりしてこなかったけど、気づけば保護者役になってた人。
雫の芸能界人生にとって赤井は影響力ある人だったけど、赤井にとっても雫の存在は大きかったとかそんな感じです。
なんたってここまで世話焼いた後輩は初だったので(笑)
そして芸能界復帰した新一くんにも慕われ、保護者は今日も忙しい。
三人集まると大体赤井の取り合いが始まる。
「秀さん俺と一緒にこの間の雑誌見ましょうよ!」
「秀さん秀さん!読み合わせ付き合ってください!」
「…とりあえず離れろ」
両腕にぎゅうぎゅうしがみつきながら上目遣いやらキラキラした瞳やらで見上げられて困り果てる赤井秀一。
多分これを星屑の現場でやってたら降谷さんが自分とのあまりの違いに、あれ?ってちょっとさみしくなってたらいい、
でもあの人笑顔で突撃かましてきそうだし、赤井さんも雫突き出すと思う。
「秀さぁああん!」
「どうやら君と仲良くなりたい人が居るらしい。行ってこい」
「ザマァ」
「覚えてろよこのアイドル顔!!!」
新一くん大勝利。

出来心で書き始めたシリーズですが、思いの外好評のようでありがとうございます!!
なんかこのパターン身に覚えがあるぞって思ったら双子シリーズでした(笑)
双子シリーズのように表にはいきませんが、楽しんでいただけたらなと思います!
星屑があるんだから双子シリーズもいけるんじゃね?っておもいましたが、双子シリーズドラマだったら流石に雫のメンタルが死にますね!!ヒロインいじめよくない。

2017/08/27(22:23)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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