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▽無題

工藤新一の双子の妹

黒羽姉を書くはずが、何故か工藤双子妹ネタが浮かんだので、とりあえず設定と短いネタです。



工藤双子妹(17)
母親似の可愛い見た目に反して性格がキツイというギャップ持ち。
あんまり笑わない。
ただし両親に対してはでれっでれ。
帝丹高校のクールビューティとかなんとか言われてたりなかったり。

「は?そっちが聞いてきたんでしょ。ならその言葉は不適切。寝言は寝て言えば?それとも永眠させてほしいの?」
言葉遣いはあまり良くない。
帝丹高校の女王様と一部で噂されてたりなかったり。

残念ながらファザコンとマザコンを持ち合わせている。
ただしブラコンにはならなかった。
「うわ、引くわー」
なんかちょっとカッコつけた双子の兄には容赦ない。
「ねぇ、兄さんよくそんな台詞吐けたね。寒くない?鳥肌大丈夫?因みに私は無理」
「うるせー。そういうオメーだって猫被る時あるじゃねぇか」
「だって母さんが女の子は笑顔が一番って言うから」
「なら普段から愛想よくしとけよこの仏頂面が」
「うるさいなぁもう」
多分護身術くらいは身につけてそう。

「こら、そんな言葉を使っちゃ駄目でしょう?」
「う、ごめんなさい母さん…」
「じゃあもう使わないってお母さんと約束できる?」
「うん。もう使わない」
「良い子ね。ご褒美にお母さんが似合う服買ってあげちゃう!」
「ほんと?母さんが選んでくれるの?」
「勿論!とびっきり可愛いのを選んであげるわ!」
別に可愛い服には興味ないけど、母親が選んでくれるというのが工藤妹には重要。

「…キッツ」
「うるせー俺だって好きでこんな体になったんじゃねーよ」
猫被りコナン君を見た妹の容赦ない一言にお兄ちゃんは傷ついてるぞ!

「あれれーは?」
「…うるせー」
「だっていつも言ってんじゃん」
「オメーがそうやってからかってくっから言いにくいんだよ!」
「えー?だって僕トイレー!とあれれーはコナン君のお得意技でしょ?」
「お前ほんっといい性格してんな」
「お褒めに預かり光栄です」
「褒めてねーよ」
なんだかんだで仲はいいんです。


ーーーーーーーー

台所から聞こえてくるのはお得意の煮物料理を作る音。
時たま母さんに教わってるのも見た事がある。
沖矢昴。
本名を赤井秀一。
FBIの捜査官という肩書きを持つ彼と同居するようになって短くもなければ長くもない、そんな日々を過ごしていた。
っていうか兄さんの人脈どうなってんだ。
高校生探偵の肩書きを持っていた頃も捜査一課に顔見知りがいたりと普通の高校生とは違っていたが、小さくなってからは更に輪をかけて普通とはかけ離れて行っている気がする。
しかも身体能力もおかしな事になっている気がするのは私だけだろうか。
スケボーのスピードおかしいし、いくら博士の発明品のおかげだからってそれを使いこなす兄はやっぱり人間離れしている。
あの人どこへ向かってんだろうね。

「よかったらいかがですか?」

ぼんやりと兄の非人間っぷりを考えているうちに料理が出来上がったらしい。

「いただきます」

目の前に置かれた小鉢には彼お手製の肉じゃが。
箸を通せば簡単に割れたジャガイモはしっかりと煮込まれているようだ。

「これなら哀ちゃんに文句を言われずに済みますね」
「ええ、あの時は急いでいたものですから」

口に入れれば簡単に舌で潰れるジャガイモは滑らかで美味しい。
…FBI捜査官が徐々に家事力を上げていく中、現役女子高生の私は一切成長していないのだからなんとも言えない気分だ。

ーーーーーー
お互いに踏み込まずに一定の距離を保ちながら生活してそう。
ーーーーーーーー

人の死を見るのは初めてではない。
人が人に憎しみを抱き、それを吐露する姿を見るのも初めてではない。
気付けば私も兄と同じように普通から遠ざかっていっているのかもしれない。

「死んでるね」

たった一言呟いた声には何の感情も乗っていなかった。

「オメーは蘭たちと一緒に下がってろ」
「うん」

死体を見ても驚くことも悲しむこともない私は、やっぱりどこか壊れている。
悲痛な面持ちで死んでいるそれに何の感情も抱かない私を、人は冷たいと言うのだろうか。
悲鳴をあげる幼馴染達と違って何の感情も見せない私は、どう見えるのだろう。
ドラムに倒れ込みながら絶命している彼女を兄と世良さん、そして安室さんが調べている。
それを遠目に眺めながら思うことは何も無い。

「冷静なんですね」

事件が全て解決した後、私に声をかけてきたのは安室さんだった。

「変ですか?」
「変と言うより、ただ、蘭さん達は悲鳴を上げていたのに貴女は一つも動揺する姿を見せなかったので気になりまして」
「私なら死体を調べる小学生と女子高生の方がよっぽど気になりますけどね」

どう考えたっておかしいだろ。
いくら高校生探偵とは言え女子高生が冷静に死体を調べるのも、小学生が臆することなく死体と向き合うのも。
なんなの?私の感性のがおかしいの?いやでも普通の小学生は死体調べないし、こんな物騒な殺人事件の解決もしない。

「まぁ彼女たちは探偵ですし」
「うっわぁ、なんて便利な言葉…」

探偵だからで済ませていいのこれ。
結構重要だと思うんだけど。
っていうか捜査一課の方々ももうちょっと江戸川コナンの異質さに気づいてもいいんじゃないの。
なんで馴染んじゃってんの?おかしいじゃん。
多分どけようとする毛利さんの感覚が一番正しいと思うけどどうなの。


「じゃあ私も探偵の妹だからで済みますよね」
「ああ、高校生探偵の工藤新一くん。ですよね?」

なんで一々カッコつけて喋ってるんだろうこの人。
なんか探りに来てる感めっちゃするんだけど大丈夫?そういうのってあんまり匂わすべきではないんじゃないの?

「まぁ一番は僕が貴女に興味があるから、ですかね」

だから思わず声をかけてしまいました。と笑う彼に一体何人の女性が恋に落ちたのだろう。
まぁうちの父さんが世界一かっこいいから彼の良さは私には一生わからないだろう。
うちの父さんは世界一。これは絶対に譲れない。
そして世界一可愛いのもまたうちの母さんだ。
これは私の中での絶対であり、死んでも揺るがない事実だ。
そんな二人が結婚して兄と私が生まれるとかもうそれなんて奇跡?
私はそんな世界一素敵な二人の子供として生を受けた事を人生一番の幸せだと誇っている。
え、兄さん?兄さんは別にどうでもいい。
大抵事件引っ張ってくんのあの人だし。
私はあいつを心の中で死神と呼んでいる。

ーーーーー
工藤新一の妹は目をつけられている。

2018/04/17(17:07)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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