1429

何年も言い続けた、「どうせ健常者になれないのなら、いっそ障害者になりたかった」という叫びは、声にしないまま。
薄っぺらい、何の重みもない、たった一枚の紙切れで、私が「障害者」になったことを家の外で見た。

実家に伝えよう。そう携帯を触る手が動いた。
今いる家に、偶然、この紙が届いたことを誰も知らないなら、伝える方が面倒か、と。

何年も言い続けた言葉に、続きがある。
「多分、実際障害者になったら、健常者を、それになりきれない半端だった頃を、やっぱり望むんだと思う。どうせ結局、無い物ねだりでしかないんだ」