真っ赤な夕日が私の顔を赤く染める時間帯。
人通りの多いところでは、みんな顔が真っ赤っか。
それは夕日のせいで、他に理由なんてないわよね?なんて、そんなこときっと、聞くまでもないのだろう。
なら私は?鏡越しに映る私の顔はみんなと同じ真っ赤っか。
夕日のいたずらな演出よね?なんて、聞いてみても分かるわけなくて。
だってそれは、私しか知るわけのないことで。
私の頬は、顔は、真っ赤な太陽に負けないくらい熱いと思うの。氷をくっつけたら溶けちゃうんじゃないかってくらい。
なんでかって?
夕日のせい、って言えたらどんなにいいか。
いや、いっそのこと、夕日のせいにしてしまおうか。
でも、そうはしたくないと思う自分がいる。
それがまた腹立たしくて仕方ない。
だがよく考えてもみろ。そもそも奴の言葉を信じていいのかさえ、かなり疑わしいものだ。
私のこんな姿を見て笑うために言ったんじゃないのか。いつも馬鹿にしてる仕返しじゃないのか。
うん、そうだ。きっとそう。そうに違いない。でなければ、あんなこと言われる筋合はない。
気にして損したわ。馬鹿沖田。明日会ったら覚悟しなさいよ。
あ、それと太陽さん。顔が赤いこと、あなたのせいにしてごめんなさいね。馬鹿に変わって謝るわ。

「おい、まさか人の本気の告白の返事がそれかィ?」

ああ、日中の太陽でも、顔って赤く染まるのね。昨日謝ったの無しにして頂戴。





言い聞かせて、違うって暗示をかけた昨日の夜を返してよ
(結局意味なんてなかったじゃない!!)



とても前に書いたもの@