「ルピくんお買い物いこう!」
ということでやって来ました人間界のハラジュクです!
「わー!わー!すごいよルピくん!人がたくさんだ!」
「うっわうっざいくらい溢れてんね〜。殺しちゃいたい」
「だめだよ!人がたくさんいた方がデートらしいじゃん!」
ということで(二度目)彼氏のルピくんとデートに来ました。
ここは人間界。ハラジュク。
若い子達がショッピングしたりきゃっきゃとデートしたりお友だちと遊びに来たり、とにかくそういうスポットなようなのです!
義骸?というのに入って、人間たちと同じお洋服を着て、大好きなルピくんとデート!
たまにはこんな日もあっていいよね?
だって虚圏なんにもないし、いつもいつもつまんなくて仕方ないんだもん。
砂といつもの面子だけ見てるからか、人間界のものはなにもかも新鮮。
色もあるし、お店もたくさんあるし、美味しそうな匂いもする!みんなお洋服素敵!
言ったら愛染様に怒られるだろうけど毎日でも人間界に来たい。なんて楽しそうなんだろう。
「ほらぁ、行くよなまえ。デートするんだろぉ?」
「する!まってー!」
殺したいなんて言ってたルピくんも、なんだかんだ顔が楽しそうで良かった。
市丸様にハラジュクデートのことを言ったら、きっとタケシタドオリってところがまずはいいんじゃないかって言ってたから、ルピくんと手を繋いでまずは目の前のタケシタドオリにレッツゴー!
すんすん
「ルピくん、なんだか甘い匂いするね」
「ほんとだー。あれじゃない?あの女の子たち並んでるとこ」
「く、くれー、…ぷ?」
歩き出してほんとにすぐだ。
甘い匂いが鼻を掠めて、ルピくんと一緒にその甘いのの正体のところへ行く。
お店にはクレープと書かれていて、ディスプレイには薄い生地にクリームやフルーツが巻かれているお菓子が並んでいる。
前の女の子たちはお店の人からクレープと呼ばれるものもらうと、それを携帯でパシャリと撮った。
単体だったり自分とお友だちも一緒にだったり。記念なのかな。いいな、あれ!
「ルピくんたべる?」
「せっかくだし食べよー。僕あのいちごとクリームのやつ」
「えっ、えっ、私もそれがいい!」
「えー。せっかくなんだし違う味にしなよ〜。わけっこしないの?」
「! わけっこする!じゃあチョコでいい?」
「おっけ〜」
ルピくんとクレープわけっこ!なんて楽しいんだろう最初っから!
人間界の子は毎日こんななのかな?羨ましいな!
ルピくんがお金を店員さんに払って、横にずれて私たちのクレープが出来上がるのを待つ。
市丸様、人間界のことよく知ってるなぁ。
お小遣いもくれたし、さっき羨ましかった携帯…はくれなかったけど、カメラをくれた。
けっこう同じようなのを首から下げてる子もいるし、市丸様いろんなこと知ってるんだなぁ。
「なにボーッとしてるのさぁ。ほら、きたよ」
「! クレープ!」
道行く人々を観察していたら、むにーっとほっぺを指で押された。
ちょっとむっとしてるルピくんの手には、さっき頼んだイチゴのクレープとチョコのクレープ。
あぁ、甘い匂い。なんて美味しそうなのかな!
「ルピくんルピくん!お写真撮ろ!」
「僕がカメラ持ってあげるよ。はい、ちゃんとクレープ写して」
「はむっ」
パシャッ
「うわわぁ、ルピくんかっこいい」
「当たり前だろぉ」
映った写真にはクレープ片手にぺろりと舌を出しているルピくんと、クレープに軽く噛みついてる私。
うーん、ルピくんは女の子顔負けなくらい可愛いし男の子顔負けなくらい格好いい。
さっきから道行く人がひそひそとルピくんのこと話してたり見たり、人間でもルピくんの良さはわかるんだなぁと誇らしくもありちょっぴりやきもちもやいた。
虚圏はあんまり女の子っていなかったからわからなかったけど、こうやってルピくんがたくさんの女の子に見られるの、少しやだなぁ。
か、彼女は私でも、視線に気づいたルピくんもひらひら手振ってるし笑いかけてるし…。
「……」
「うわ、なんて顔してるのさブサイクだよ」
「!? ぶ、ぶさ…っ」
誰のせいだと思ってるのー!
もちゃもちゃと無言でおいしいクレープを頬張ってたら、女の子たちに挨拶し終わったルピくんが振り返っての言葉。ひどい。
「はい、あーんして。いちごおっきいのあげるから」
「あぶふっ」
「次は僕ね。はやく、あーん」
頬張ったクレープを飲みこむ前に差しだされたいちご有りの場所に口の隙間がない。
もはや押し込まれた状態で頑張って飲み込めば、ルピくんは私の持っているクレープの前で目を閉じて口を開ける。
まつげ長い!肌白い!あまり見下げることのないルピくんにドキドキしていたら、まわりの女の子たちもきゃあきゃあとルピくんに視線を送る。そりゃそうだよ!かっこいいもん!
私なんて見慣れない私服のルピくんの眩しさにやられそうだ!
「ねー、見とれてないで食べさせて」
「わ、ご、ごめん…!」
ちらりと片目で見上げるルピくんに謝って、口元にクレープを持ってく。
もにゅもにゅと柔らかい生地とチョコとクリームを味わうルピくん。
ごくんと飲み込んだそのあとに、口の端についたクリームをぺろりと舐めて上目で見てくるルピくんに、デート初っぱなからKOされました。
ルピくんとデートをしましょう
(ちょろくて可愛いなぁ。お前食べたくなるじゃん)