MAIN|RANK|CLAP|Re:
蝶は薔薇の香りに惹かれる 3


「ンッ……ァ……ッア……!」


短い悲鳴が、部屋の中を満たす。


「ああ、いいわ、いいわよ黒子。」

「ア……ハッ……ああ……!」

「そうその声。もっとその声を聞かせて」

「ああああ……………!!!」


がくがくと黒子の足が震える。快感で脳が満たされる。生理的な涙が、飲み込めなかった唾液が、顔をぐちゃぐちゃに滴っているが、黒子にはそんなこと、今はどうでもよかった。


ぐちぐちと、卑猥な音が黒子の耳を犯す。その音がさらに黒子を掻き立てる。

今、黒子はスイの手により自身をさすられていた。今まで何人もの人間と行為を共にしてきたのだろう。黒子のいいところを巧みについてくる。


ゆっくりゆっくりじらすかと思えば、きゅっと少し強めに握る。そして長いつめでぷにぷにと押したり引っかいたりする。その動作一つ一つが、黒子を快楽へと引き寄せる。


「ふふふ……媚薬のせいかしら?手だけですごいぐちゃぐちゃになってくれる。」


ふっと、スイが自身に息を吹きかけた。


「ああ、言い忘れてたけど、もうひとつの薬って媚薬だったの。最初だからそこそこ弱めにしたんだけど、どうやら十分だったようね。」

「ア……ン……!」


スイの艶やかな声が、卑猥な音と共に脳内に響く。それだけで黒子には刺激的だった。


「もしかして、初めてだったのかしら?そういえば部活一筋だってずっと言ってたわね?」


ぐちぐちと黒子のモノをいじりながら、黒子に優しく語りかける。だが、当の黒子はそれどころではなく、ただ自身の体内を駆巡る快感に我慢することしかできなかった。

そんな姿でさえ、スイは欲情を掻き立てられた。

このあどけない反応こそが、彼女の求めていた姿だったのだから。

ふいに、なにかが押し寄せてくる感覚が黒子を襲った。
何かが、自身からでそうな、体から出ていくような……!


「アッ……アッ……アッ、ア、アッ!」

「あら、イきそうなの?そうなのかしら?」


黒子のあえぐ声がひときわ高くなった。スイはそれで黒子が限界なのだと察する。
スイはにやりと笑った。ホントはもう少しいじめてやりたかったが、初めてだし、ここで嫌われては彼女自身面白くない。


「いいわよ。始めてだしね、イキなさい。たっぷりね。」


ぎゅっと、スイ黒子の自身を撫でている手に強く力を籠めた。


ビクビクっと、黒子が跳ねた。あまりに快感だったのか、声すら出さなかった。
びゅるびゅると白い液体が自身から出てくる。スイはそれを掻いていた手で受け止めた。


ひとしきり欲を出した後、黒子は頬を赤く染め息を整えていた。イった余韻なのか、目の焦点が定まっていない。

スイは汚れていない手でそんな黒子を自分の胸に引き寄せ、手についた彼の精液を紅い舌で丹念に舐め取った。


「ンっ………おいし。童貞クンの味がする。」


ちゅぷちゅぷと音を立てて味わう。黒子は彼女の豊かな胸の中でその音を聴いていた。


「今回は初めてだから軽めに行ったけど、次からはもっと気持ちいことしましょうね。」


まだ本番もしてないしと#シエラ#黒子の綺麗な、それでも汗ばんでいる水色の髪を撫で上げながら言った。

やわらかい彼女の手。まるで夢心地だった。


「楽しみにしてるから、また貴方が来るの」


妖艶に、彼女は笑った。黒子はそこでまた意識を手放した。

- 4 -

Prev | MAIN | nexT


ページ:





[メールボックス]
ALICE+