青の破軍

赤い日記帳


※セリフのみ。字が書けないのに日記を付けることができるのかとかそんなこと気にしたら負けry


「やあみんな、毎度おなじみアイリン・レアだよ。そして隣にオルガだよ。今回はみんなの日記を私とオルガで覗いていっちゃいます」

「お前は誰としゃべってるんだ?」

「一家の家長たるもの、みんなの悩みやその他諸々を赤裸々に知らなきゃいけないからね。べ、別にこれをいいことにおもしろいネタがないかなとかこれっぽっちも思ってないからね全然」

「人の話を聞け。そして心の声が駄々漏れだぞ」

「さあさっそくいってみよう。まずはジョブで一番害の無さそうなビスケットから。ほいほいほいっと」



〇月∀日

今日は宇宙に上がってから○日が経過した。何人か体調不良を訴える子が出たけど、今のところ全員元気に過ごせている。

ギャラルホルンとの戦闘でできた傷も、なんとか直りつつある。三日月のMSはまだまだ完全にとはいかないみたいだけど……。

これからギャラルホルンを敵に回すとなると、資金やら何やらと色々大変なことになる。オルガともよく話し合わないと。


〇月☆日

今日で宇宙航海*日目。なんと、鉄華団が正式にテイワズの傘下に入ることが決定した! あのテイワズに!

これで当面の資金や、戦闘になったときのバックアップが取れたことになる。最初は不安で一杯だったけど、なんとかなりそうで良かった。

でも、事務手続きとかたくさんあるから、まだまだ頑張んないとなあ。

そういえば、クッキーもクラッカーも元気でやってるかな?


△月◎日

名瀬さんの助言で、ぼくら年長組は羽目をはずすことになった。もちろん年少組にも、大量のお菓子をあげていた。タカキが年少組をまとめていてなによりだよ。

こうやってみんなで美味しいものを食べるってはじめてだったなあ。

オルガが飲みすぎてぶっ倒れたのも、いい思い出かもね。

三日月にも言ったけど、オルガはひとりで頑張りすぎだから、もう少しぼくらを頼ってもいいんだけどなあ。

そりゃあ、まだまだ勉強不足なところもあるし、手伝えるのには限界があるけど、苦しいことも楽しいことも分かち合うことが家族なんじゃないかって思うんだけどな。

……なんてちょっとキザっぽいかな。




「うわあ、どうするオルガ。これ文句なしだよ。日記の鏡だよ」

「日記の鏡がなんなのかはよくわかなんねえが、航海日誌にしてもいいくらいだな」

「それに、最後の見た? 自分のことをもっと頼ってほしいだって。いい参謀をもって良かったじゃない」

「……ほんとにな。ビスケットにはいつも世話になってるよ。今でも十分すぎるくらいだ」

「青春だねえ。オルガがデレたところで、次、いってみよー」

「次はタカキか」

「さてさて……ぺらり……あっ、思ったより字が男らしい」

「男らしいっていうか、思ったより汚いっていうか……」

「ビスケットの字が綺麗だったから反動あるね。丁寧に書いてる痕跡はあるけど、まだまだ実力が追い付いてない感じがしますね。まあ、肝心なのは中身だから。えーと……」



〇月×日

明日、とうとう宇宙に上がる。みんなが誰一人かけることなく、無事に仕事を終えることができますように。

俺も頑張んないとなあ。

三日月さん今日もかっこいい。


〇月∀日

今日はギャラルホルンが攻めてきた。

三日月さんがあの白いMSに乗ってそれを退治! どんどん敵をなぎ倒していった!

あんなにすごい操縦ができるなんて、やっぱり三日月さんかっこいい。俺もいつかあんな風になりたいなあ。


〇月*日

三日月さんは今日もかっこいい。

今日もあっちの艦でシュミレーションをやってる。今でもすっごく強いのに、これからもっともっと強くなるんだ。

やっぱり三日月さんはすごいなあ。俺も三日月さんに負けないくらい練習しないと。


〇月>日

三日月さんの髪の毛がだんだん伸びてきている気がする。

切る時間がないのかもしれないけど、そろそろなんとかしないと大変なんじゃないかって思ったり。

俺でよければ切るんだけどなあ……。



「……」

「なんか、日記というよりミカの観察日記みてえだな」

「観察日記じゃないくてただ想いを寄せてるだけだと思うけどね」

「日記き想いを書き付けるなんて女子かよ。どんだけ純情なんだよこいつ」

「まあまあ、かわいくていいじゃない。あっほら、まだ続きがあ……る……」



△月◎日

三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん三日月さん



「キェェェアアアアアアアアアア!!!? タカキクンナンデェ!!?」

「ちょ、おい、いやいやいやいや! ここからここまでの間で何があった!?」

「ちょ、びっくりした! まじでびっくりした! 私びっくりどころかちょっと怖かったよ!?」

「怖っ! タカキ怖えーよ!」


〜少々お待ちください〜


「タカキの闇を見た気がする」

「さいですな。明日笑ってタカキと会えるかな……」

「俺がフォローしてやるから安心しろ」

「オルガ……トゥンク……」

「できたらの話だがな」

「アッ、デスヨネー」

「さて、次は昭弘か。タカキの見てから罪悪感沸いてきたな」

「家長なれば厳しい選択もしなければならぬ。誰かを守るということは誰かを殺すことと同義なり」

「言ってることに偽りはねえが使う場所が違う気がする」

「まあまあ、タカキみたいなことにはならないと思うから。ぺらりぺらり」



〇月*日
腹筋
背筋
スクワット
腕立て


〇月☆日
腹筋
背筋
懸垂
ランニングマシーンでのランニング10キロ


△月◎日
腹筋
背筋
スクワット
腕立て
懸垂
ランニング12キロ



「日記っていうかただのトレーニング表じゃんこれ。あいつどんだけ筋肉脳なの」

「言ってやるなよ。あいつもあいつなりに努力してんだからよ」

「最後はミカちゃんか」

「んー、まあ、大体想像はつくけどよ」

「確かに『ヴィクトリィィィィィィィ!!』とか『俺のこの手が真っ赤に燃えるぅ!勝利を叫べとry』とか書きゃしないだろうけれども。とりあえず見ていきましょうや」



〇月∀日



〇月*日



〇月☆日


ミカヅキ・オーガス

三日月・王が主




〇月>日

とンねる


△月◎日

あばゅ



「ミカちゃんらしいって言えばミカちゃんらしいけど……」

「日記帳を文字の練習代わりに使ってんな。単語が地味にその日の出来事に関係あるのがじわじわ来るな」

「最後の『あばゅ』はその日の出来事にどんな関係があったの」

「きっと綴り間違いだから指摘してやるなよ」

「……さて、とりあえずこれだけ確認してきましたけどいかがでしたかオルガさん」

「それぞれ個性豊かだったな」

「それに尽きますね、はい。もし次もあるとか言ったらどうします?」

「できれば遠慮したい」

「だが断る!!」



〜気分が乗ったら続く〜


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