え?私死んだんじゃなかったの?まさかの2回目トリップ?いやそうなら夢小説的には普通その未来へトリップするよね?!目の前のシカマル若いんですけど子どもですけど!!なんで過去に来てんの!?

「……俺の顔になんか付いてんすか。」
「…えっ?」
「すげぇ見てくるから」
「…………いや、」

存じ上げません……。と顔を伏せるので精一杯だった。不審がられない程度に周辺を見渡すも森しかないので、ここが木の葉なのかどうか分からない。でもナルトの世界にいることは確かだ。だって目の前の人、二部のシカマルだし。服装もガッツリ忍者だし。…っ生シカマル嬉しいのに急展開に脳ミソついていかないツライ。

「見るからに忍…ではねえよな?」
「……え、あ…多分、」
「多分?」
「えっ……と…、なんか記憶がないみたい、で……」

怪訝そうな顔で私を見つめるも、この設定は変えません夢小説で学んだので。と内心返答していた。…それよりも、だ。

私、あの時死んだ…はず、なのに、身体は刺された痕もなければ血も流れてないし、至って健康体のように思える。それにあの時代から過去に来たってことは、はたけさんは生きているってことになるんじゃないか?ここが本当に二部の世界なら。…もしかしたら、あの最悪な結末を、変えられるかもしれないってこと、?

希望が見えた瞬間、急にシカマルに抱き抱えられ木の間を移動していた。

「え、えっ!?」
「悪ぃが少し黙ってろ!舌噛むぞ」
「え、………は、はい…」

動揺するも夜のせいもあってか、たまに月の光で反射して見える彼の顔は少し焦っているように見えた。あー…この移動させられる感じ、初めて木の葉に来て連行される時の酔いと少し似てる。私がゲロ吐いちゃった人、今どうしてるのかな……。なんて呑気なことを考えていると、真逆な声が落ちてくる。

「…っくそ、なんでこんな時に…!」
「え、…あ、あの「アンタ、ここがどこか分かるか?」
「え…いや、分かりません…。起きたらさっきの所にいて、あなたがいました。」
「ここは立ち入り禁止区域にあたる"死の森"だ…!忍じゃねえなら尚更、どうやってここに入ったか問いてえところだが、」

また死の森スタートかよ…。と内心項垂れるも、私を抱えて移動するシカマルは見るからに動揺していた。心なしか冷や汗も見えたぐらいだ。場所が場所だから何かヤバイ生き物にでも追われてるとか?…ってか出会って間もない私まで連れてきてくれる所惚れるわ。なんて悠長なことを思っている時だった。

シカマルの行く先にクナイが何本も投げられた。どうやら起爆札付きだったようで、すぐさま爆発したものだから彼の足が止まった。

「……ったくよ…。こっちは任務帰りだってのに…、ついてねーな……。」
「…ご、ごめんなさい…?」
「いや、タイミングが悪かったんだ。俺も…アンタも」
「そうね。でも悪いのは木の葉の坊やではないわ。その女よ。」
「「!」」

その声だけで、ゾクッ!ととてつもない悪寒が襲った。多分これ…ヤバイ生き物以上。