その後は散々、一人で何とかしようとするなとか(大蛇丸を)、俺の為に何かをするだとか(死んだり)、眼の力を今後使うなとか(失明するから)、ありとあらゆることを言われました。口うるさい姑かよ。

「でも、災史眼が名前の中にあるってことは…」
「……そうなんです。そこが問題」

そう。それだ。おめめを譲渡する代わりに、はたけさんと木の葉に手を出さない条件だった。でも災史眼が無くなったと知れば、いつの時代にせよそれこそ暴動でも起こるのでは?…けれど過去に大蛇丸に襲われたことはないと彼は言う。どういうことか。

―――そして、はたけさんが何故私を覚えているのか。あの過去にあたるイチャラブ二週間の後、私の記憶を消したはずなのだ。…普通なら覚えているわけがない。

「災史眼…に、聞いてみたら?」
「…それしかないですよね」
「……そうだね。まあ、俺からしてみたら瞳術本体に意識がある自体がもう…」
「神業ですねぇ〜。私も話し掛けられた時はビックリしました。」
「時空間忍術はあるけど…いや、眼自体が主体となって時空間を操れるなんて」
「え?」

眼自体が主体となって時空間を操れる?
……いつも大蛇丸に飛ばされてたんじゃ?……

ん?と見られたけど、ちょっとこちらもテンパっているのでスルーして頂きたい。今まで時空間を飛んでたのはおめめがしてたってこと!?と心の中で突っ込むもこういう時はいつも綺麗にスルーされる。本格的に問い詰めようとせねば…ええはい。良いタイミングで空が明るくなってきていた。待ってろ…

「はたけさん、もう朝になっちゃいます。少し寝ませんか?」
「あー…もうこんな時間か。そうだね、仮眠取ろう」
「起きたら全て解決してると思うので」
「…なるほどね。分かった」

時間を見ると朝の4時で、3時間ぐらい寝ようかという話になった。果たして私は寝られるのだろうか…と思いつつ引き摺られるままにベッドになだれ込んだ。何を言わずとも抱いてくれる腕は、いつまでここに居てくれるのだろうか。

―――…災史眼の正解を願えば、眼の存在と一緒に私の存在も忘れられてしまう。…けれどこんな眼があるから争いを生む。だからこの犠牲は仕方ない。ただ望めるのなら、おめめと一緒に消えてしまいたい。はたけさんが他の人を想う姿など…もう見れない。初めからは…頑張れない。

≪…はたけカカシを救い終えたからか?≫
んー…、だねぇ。それにもう独りで頑張るのつかれたよ
≪それでいいのか≫
それでいいよ。

だって、世の中の正解は私にとって酷い結果だけ残していくんだから。…とは、言えなかった。やっと出てきたおめめにそれを言えるほど、私も死んでいない。まあ心の中覗かれてるから意味ないんだけど。なんて失笑した顔を、見られたくはなかった。とりあえず残った謎を聞かねば。、

≪……大蛇丸の元には行った。一瞬だが≫
一瞬?
≪"私"の独断で奴と奴に関わる者から記憶を消した。…"私"の≫
はっ?……そんなこと出来んの!?えっ神
≪…。まあそれでお前の元に戻った≫
あ、だから大蛇丸ははたけさんや木の葉に手出ししてないのか…。災史眼についての記憶がないから、
≪そういうことだ≫
…おめめってマジ何でもアリなのね神なのね…
≪戯け。神などでは…≫
ほぉ?私を別の時空間に飛ばしたりとかか?お?
≪……まあそうだな≫
なんだよお前だったのか!!大蛇丸に飛ばされたとばっかり…!!
≪待て。"私"が飛ばしたのは二回だ!≫
二回もやってんじゃねえよ!!いつだよ!!
≪名前が車とやらに轢かれそうになった時と、はたけカカシが死んだ時だ…。すまない、お前を助けたかった≫
……はたけさんの記憶を消さなかったのも?
≪………すまない≫

おめめのせいというか、おかげというか(元二次元オタク)。なんせこの眼にやられて私はこちらに来たらしい。てか与えられる情報多すぎてパンクしそう。時空間に私飛ばしたり、主人(大蛇丸)の記憶勝手に変えたり、……。…でも気のせいかもしれないが、全てにおいて私の為であるような…。自意識か…?

…どうして私の所に戻ってきたの?
≪………お前が"私"の正解を知っているからだ≫
あ。そうか。なるほどな。……ん?でも私が正解を願ったらおめめどうなんの?
≪お前の望み通りになる≫
望み通り…?
≪ああ。だから早めに正解してくれ≫
うん?そのつもりだけど…。あ、神様疲れちゃった?
≪…そんな力はもう"私"にはない≫
…え?な、どうして…
≪……どうして、だろうな≫
……?


夜が明ける音がする。
それでも、私達はまだ夜の中だ。