結果、今日は会社休みますをして。昼過ぎに起きて、奈良さんと二人で買ってきてくれたケーキを食べた。夜に予定があるらしく夕方に帰って行ったけど、なんだか微妙な結末だ。告ったと思われて、謎に待たされているとは。…はて、何故だ? 「……て、ことがあったの」 ≪そりゃぶっ飛んでんなァ。奈良さんってそんな感じなんだな≫ 「みたい。不思議すぎない?」 ≪さすが、というかなんというかな…。≫ こういう話は大体、サクラ行きだったのだが。なんとなく言いたくなくて(奈良さんが関わっているし)、この件は最近バイト先に入ってきたキバに話していた。少し年下だけれど話しやすいし、何よりなんでも話を聞いてくれるのだ!LINEも即レスで付き合ってくれるから、仕事中暇しないし最高。奈良さんが居た次の日、バイトがなかったので即電話して今に至る。 「でも、なんで待てさせられてんだろ私」 ≪元カノまだ引きずってんじゃねぇ?≫ 「えーやっぱそう思う?もしくは他に女がいるとか」 ≪だな。二択だぞ≫ 「嫌な二択ですねぇ…。でも奈良さんてそんなことしなさそうじゃない?」 ≪人は見た目によらねーんだって!≫ 「切な〜〜〜」 その元カノは、サクラだけどな。と思うもそれは話してはいない。一応キバもサクラも同じ職場だしゴチャゴチャさせるのはよくない。し、彼女は私に言ってないぐらいなんだから。よっぽど広めたくないんだろうしな。…ってなんで私がここまで配慮せんなならんのか…。 ≪次会う予定とか決まってんのか?≫ 「え、全然。会うのかなー」 ≪そりゃ会うだろ。きっかけさえあれば≫ 「きっかけ、ねぇ…」 そんなもの、出てくるのだろうか。と思いながら電話が終わる。奴からLINEが来ていて、腹減った。の一文。…返事難しくねこれ。なんか作ってあげようかを待っているのだろうか。そうは返しませんが。電話しもって作っていた麻婆豆腐が完成したので、嫌味がてらその写真のみ送った。するとすぐ返ってくる返信。 「"食べに行ってもいいですか"…?」 あれ。違う釣れ方したぞ。うまそーとかそういう返事待ちだったんだけど。まさかの本人が釣れるなんて。てか昨日も会ったけど何コレ。こんな短いスパンで?なんて思うけれど手は素直で。しゃーなしね!と打ち返していた。…だって二人で食べる方が美味しいし。 その連絡をしていたのが19時過ぎのことで、今から行きます、と返事がきた。…これは店から直行パターンか?それとも家からだろうか。とりあえず早く片付けなければ!…そそくさと洗濯物を隠していると鳴るインターホン。…店から直行で来た早さだなこれは。 「っす」 「早かったですねぇ」 「そんまま来た。これ差し入れ」 「お!」 作業着(制服)のまま玄関の敷居を跨いだ奈良さんは、右手に持ったコンビニの袋を渡してきた。中を覗くとスイーツ達がいくつかあった。しかもパフェとかケーキとかちょっとイイヤツ。嬉しーーー!分かってるなコイツ。でもその時の私は知らなかった。これが、ほぼ毎日続く日常になっていくことを…。 *** 「はっ?毎日?」 「毎日は言い過ぎだって。週の半分ぐらい」 「そりゃァ半同棲だな」 「……返す言葉がねぇ。」 キバとバイトが被った日曜日。13時で終わりな私を知っていたこの子は、可愛くも私にシフトを私に被せてくる今日この頃。仕事後に二人で買い物をしながら、奈良さんの話をすればこれだ。…そうだ、あの日から週の半分ぐらいはしれっと我が家にいる。向こうが休みの前日とかは必ずと言ってもいい。まぁ今、流行り病が広まっているせいで自粛ムードだから特に、かもしれないが。 「今日は?来んのかよ」 「たぶん昼休憩そろそろだろうから、来そう」 「あ、今かよ」 「たぶんな。昼飯まで作ってやったりはしないけど」 「そりゃそーだろ。てか食費貰ってんのかよ」 「向こうが材料買ってきてくれたりすること多いから、特には」 「あぁならいいか…」 「光熱費って言ってもそんなだしねー」 「好きだしなァ?」 「そうそう好きだし…っておい違うわ」 今日の夜に作ろうと思っていた、ハンバーグ用にミンチをカゴに入れつつツッコむ。まぁ告白と勘違いされてマテさせられている今であるが、家ごはんを誰かと食べるのは楽しいしまぁいいか精神。でも本当に好きかどうかと問われると、その手前…というのが正直なところである。好きなのは好きだが、それが友達としてか異性としてかは分かっていない。 今日だって手に取ったミンチは、二人分の量である。…こういうところが、私の駄目なところだと自負しているのだが。 「でも毎日毎日二人して家で何してんだよ」 「え?ゲーム。ゾンビ撃ってんの。もしくはDVD見てる」 「あぁ……。」 だって自粛ムードすごいから外出れないし。と付け加えると、キバは笑って、確かに。と呟いていた。もう4月も終わりの今、外出なんぞ禁止に近しい今。奈良さんがいることで普通に楽しめてるから、まぁ感謝している。関係性が、あやふやだからそろそろ何とかしないといけないが…。 ← |