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「僕は小夜左文字。あなたも、誰かに復讐を望むのか」

 霊力の桜が舞う中で、佇む小さな子どもは言う。
 どうして、こんなにも泣きたくなるのだろう。必死に隠してきた卑しさが、がらがらと崩れた壁の内から顔を出す。込み上げるものが喉で詰まって苦しくなるくらいに。
 桜がはらはらと流れている。淡い光を放つあたたかなそれが、この場では何よりも場違いだった。

「初めまして、小夜左文字。私は此の本丸の審神者です。此度より、人の業による戦への御助力、宜しくお願いいたします」
「はい......承知、いたしました」



多分とうらぶ始めて小夜ちゃん鍛刀したときに殴り書きした小話。人間の業で人間のシステムに組み込まれることを許容した刀剣たちの懐広すぎて審神者は複雑。




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