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冬木の地で初めて行った召喚。応えてくれたサーヴァントたちの中には、驚くことに高位に属する英霊が1騎だけ存在した。それが、マリー・アントワネット。
土壇場での召喚、システムでの碌な成功例はほぼなく、触媒だって有りはしない。そんな、ほとんど私との相性で召喚したようなサーヴァント数騎の中に、かの白百合の王妃がいたことなど今でもみんなが半信半疑だ。その反応に不満があるかといえばそうでもなく、私ですらも彼女が相性で呼応したという可能性はほとんど考えていなかった。
だって、あまりにも、彼女と私は違う。聡明で可憐な彼女と愚劣で淡白な私の、何に相性を見出そうというのか。既にカルデアにいるアマデウスとサンソンがその件に何も口を挟んでこないことは、純粋に不思議なことだった。
前にも後ろにも、広がっているのは敵の残骸ばかりである。その中で立っているのは、たったの2人だけだ。後方で指揮を取っていた私と、それから、殿を務めたサーヴァントのマリー・アントワネット。それ以外の生き物は、影すらも見当たらない。
そう遠くもない所で、轟々と炎が燃え盛っている。目が痛くなるほどの硝煙の中で、炎に肌を照らされて佇むマリー。その姿はひとつの芸術のようにひどく美しかった。
けれど、私はやはりいつものように、同じことを飽きもせずに思う。
「マリア、貴女ほど血が似合わない人を、私はまだ知らないの」
彼女と同じように炎で肌を照らされながら、戦場で振り向く仕草すら洗練されて美しい少女を見つめる。私と視線を絡ませた少女は、宝石を填め込んだような瞳に光を詰め込んで淑やかに笑った。
「ええ、マスター。私もね、貴女のことを、ずっとそう思っているわ」
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:弊カルデアでチュートリアル召喚されたマリアは聖杯7つ持ち。
ヴィヴ・ラ・フランス!