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「では、今日はごゆっくりお休みください。」

俺は、部屋で腕を手当てしてもらった。
どうやら、俺を殺すつもりではなく、傷付けることが目的だったみたいだ。
腕はまだ痛むが、耐えられない程ではない。



しかし、あの部屋で行われたことは一体何だったんだろう?
それに、あの女は一体誰で、どこから来たんだ?
こんなことなら、薄目を開けて見ておけば良かったか…
今更、そんなことを考えてもどうにもならないが…



とりあえず、俺はなんらかの目的のために連れて来られたのだ。
俺が必要というよりも、もしかしたら、俺の血が必要だったのかもしれない。
しかし、なぜだろう?
理由は全く思い当たらない。



エドワード王は、『成功した』と喜んでいた。
つまり、俺はもう役目を果たしたということだ。
それならば、もしかしたら、解放されるかもしれない。



まさか、口封じに消される…なんてことはないだろうな?
俺は、ずっと目を閉じていた。
あそこで何があったかは本当に知らないんだから、殺されてたまるもんか。
しばらくは、状況に注意しなくては…!



いろいろなことが気にかかり、その晩、俺は全く眠れなかった。
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