涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)
月見酒
うさぎ うさぎ なに見て跳ねる
今宵は十五夜。
永遠亭の兎達は、そして地上に移り住んだ兎達は、十五夜の月に何を思うのでしょうか。
相も変わらず、博麗神社では宴会が行われています。
そして今宵は十五夜。妖怪が集まらないはずがありません。
その妖怪の中には、月に由縁のある者も。
優曇華「十五夜か。慣れたとは言え、やっぱりこの時期は何とも言えない気持ちになるわ」
霊夢「月見と言えば、永夜異変を思い出すわね」
魔理沙「最近で言えば、実際に月に行ったしな」
霊夢「月にまつわる厄介事は、もう勘弁願いたいわね」
優曇華「そうね。まあ、月の都も落ち着いた…はずだし、しばらくは何事も無いと思うわ」
鈴瑚「月見と言えばお団子よ」
清蘭「月の兎のつきたて団子はいかが?」
優曇華「元、月の兎達。商売は上々らしいじゃない」
鈴瑚「お陰さまでね」
清蘭「もう少しで…もう少しで鈴瑚に売り上げで勝てるのに」
霊夢「…二人で店を出せば、もっと売れたんじゃない?」
優曇華「良いのよ。競争相手が居た方が、二人も張り合いがあるだろうし」
鈴瑚「お団子愛が違うのよ」
清蘭「………」
涼花「美味しいお団子くださいな♪」
霊夢「涼花ちゃん…いつから紛れ込んでたのよ」
涼花「ついさっき」
鈴瑚「美味しいお団子なら私のお団子よ♪」
清蘭「いやいや、私のだって美味しいわよ」
涼花「どっちも好きだから両方ちょうだい?」
清蘭「涼花ちゃん」
涼花「ん?」
清蘭「いつも買ってくれるのは有り難いんだけど、本当はどっちのお団子の方が好きなのか、ハッキリさせてもらおうじゃない?」
鈴瑚「あ、それは良いわね。さあ涼花ちゃん。鈴瑚屋と清蘭屋。どちらのお団子がお気に入りなのか、ハッキリさせましょうか」
涼花「え、えぇ〜……」
優曇華「はいストップ。涼花ちゃんが困ってるから、その辺にしておきなさい」
鈴瑚「まあ、どちらを選ぶかなんて、目に見えてるけどね」
魔理沙「まあ、鈴瑚の方が味は良いからな。しかし、清蘭のお団子だって悪くはない」
霊夢「そうね。どちらかと言えば鈴瑚のお団子の方が美味しいけど、私は清蘭のお団子も好きよ?」
清蘭「それはつまり鈴瑚のお団子の方を選ぶってことじゃない」
涼花「ねえ、どうして清蘭お姉ちゃんは鈴瑚お姉ちゃんと張り合うの?」
優曇華「競う。と言うことは勝負でしょ?」
涼花「うん」
優曇華「勝負と言うことは勝ち負けが存在する」
涼花「そうだね」
優曇華「月の都は、ミスを許さないのよ」
涼花「それは聞いたことがある」
優曇華「負ける。と言うことは、ミスと同じなの」
涼花「同じ…なのかな?」
優曇華「少なくとも月の都ではそうなのよ。清蘭は鈴瑚に比べて、任務を忠実にこなすタイプみたいだから、鈴瑚に負けるのが嫌なのよ」
涼花「…って優曇華お姉ちゃんは言ってるけど、実際のところはどうなの?」
清蘭「いや…う〜ん……どうなんだろ?」
優曇華「あるいは、清蘭が鈴瑚の事が好きだから、清蘭もお団子屋を出した…とかね?」
清蘭「なっ、そんなことないわよ!///」
魔理沙「頬赤らめてムキになる辺り、これは図星かな?」
鈴瑚「あら、清蘭? そう言うことだったの?」
清蘭「違うわよ!///」
涼花「じゃあ、鈴瑚お姉ちゃんのこと嫌い?」
清蘭「嫌いじゃないけど…そう言う好き嫌いじゃないわよ!」
魔理沙「まあまあ。こう言うときは呑むべきだぜ?」
清蘭「あんた達が話を紛らわしくして…んぐっ!?」
鈴瑚「呑むのも良いけど、清蘭は私のお団子を食べて、味の追求をしなさいな」
霊夢「そうね…。味一番を売りにしてる鈴瑚に勝ちたいなら、まずは相手のことから知るのが一番じゃない?」
清蘭「………」(もぐもぐ)
優曇華「…どう?」
清蘭「……美味しい。でも、どうやったら、こんなに美味しいお団子が作れるのか…」
鈴瑚「悪いけど、味については企業秘密よ」
清蘭「でしょうね。だったら私は、私のやり方で鈴瑚の売り上げを抜いて見せるわ」
鈴瑚「清蘭には絶対に負けないわよ」
優曇華「………」
霊夢「あいつらの、地上での生活が上手くいってるか気になった。と言ったところかしら?」
優曇華「霊夢は本当に、たまにエスパーよね」
霊夢「当たってた?」
優曇華「間違ってはいないわ」
霊夢「で? 感想は?」
優曇華「上手くやってるようで、安心した」
霊夢「……それだけ?」
優曇華「霊夢」
霊夢「ん?」
優曇華「今日は、月がとても綺麗ね」
霊夢「急にどうしたの?」
優曇華「私は、長いこと幻想郷で暮らしてた。月を見ても月の傍受が優先で、こうやって月が綺麗だと思う暇もなかった」
霊夢「まあ、あんたの故郷だからね」
優曇華「でも、今はこうやって、空に浮かぶ月が綺麗だと、素直に感じることが出来る」
霊夢「………」
優曇華「清蘭も鈴瑚も、今は月が綺麗だと…いや、もしかしたら月を見てる暇もないだろうけど……ここでの生活が落ち着いたら、月が綺麗だと思えるんじゃないかしら?」
霊夢「永琳が居ないと、そんなことが言えるのね」
優曇華「茶化さないでよ。ただ、心の余裕が出来てきただけ」
霊夢「…なんと言うか、あんたも含めて、月の民ってのは堅物なのね」
優曇華「これでも丸くなった方よ?」
涼花「なんの話をしてるの?」
優曇華「ナイショ♪」
涼花「え〜…教えてよ〜」
優曇華「涼花ちゃんがもう少し大人になったら、話してあげるわ。少なくとも『月が綺麗ですね』の意味が分かってから…ね?」
涼花「月は今日も綺麗だよ?」
霊夢「涼花ちゃんはいつまでも、そのままで良いのよ」
涼花「???」
終わり