涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)


東方学園 10月


ハロウィン。
お化けに扮した子供達が家々を練り歩き、お菓子かイタズラかと問う日。
お菓子が貰えなかった場合はイタズラをしても良いし、そのイタズラに対して叱責してはならない。と言うのが東方学園のルールなのです。
つまり、お菓子が貰えなかった子供のイタズラは、決して叱責したり怒ってはいけないのです。
それがたとえ、どんな過激なイタズラになろうとも…。
そんなルール故に、当然ながら対策を講じる者が大半なのですが…。


魔理沙「いったい…どうなってんだ?」


ハロウィン対策に商店街でお菓子を購入しに来た魔理沙でしたが、どのお店を覗いてもお菓子がありませんでした。


魔理沙「誰かが買い占めたのか? まったく、迷惑なことを…」
アリス「あら、魔理沙も買い物?」
魔理沙「ハロウィン対策でな。しかし、お菓子は誰かが買い占めたようで、どこにも売ってないんだよ」
アリス「あら、そうなの?」
魔理沙「仕方がない…こうなっては話が別だな」
アリス「イタズラする側に回るとか言わないでよ? 魔理沙のイタズラは質が悪いんだから」
魔理沙「それ、霊夢にも言われたぜ?」
アリス「あんたは前科持ちだからよ」
魔理沙「そこまで警戒されてるなら、私はイタズラ側に回るしかないようだな♪」
アリス「本当にやめて」
魔理沙「嫌だね。俄然やる気が湧いてきたぜ♪」
アリス「あ、ちょっと!」


魔理沙は軽い足取りで去っていきました。


アリス「どうしよう…今年のハロウィンは地獄だわ…」


そしてハロウィン当日。


魔理沙「トリック・オア・トリート♪ さあ、お菓子かイタズラか選ぶが良い」


魔理沙は魔女の仮装をして、アリスにお菓子をせびりました。


アリス「対策をしていないとでも? はい、お菓子よ」
魔理沙「あれ? お菓子あるのか?」
アリス「作ったのよ。材料は売ってたからね」
魔理沙「なんだよ、つまらん」
アリス「ところで、涼花ちゃんを見てない?」
魔理沙「う〜ん…今日は会ってないな」
アリス「そう…。今年のハロウィンは、なんだか嫌な予感がするわ。せいぜい気を付けることね」
魔理沙「ふん。あいつに何が出来るってんだ。逆にイタズラしてやるぜ」
アリス「幼女に言う台詞じゃないわ…」

アリス「…さて、他にも来るはずだし、用意をしておかないと」
涼花「アリスお姉ちゃん♪」
アリス「う…来た…」
涼花「せっかく、トリック・アンド・トリートしに来たのに、そんな反応されるのは心外だな」
アリス「だからこその反応よ…。お菓子あげるから、さっさと次のところへ行きなさい」
ぬえ「でも、今年のハロウィンはトリック・アンド・トリート」
小傘「お菓子もイタズラも両立したいのよ♪」
アリス「帰れ!」
涼花「イタズラしたらすぐ帰るよ♪」
アリス「お菓子をあげるから、イタズラせずに帰りなさい!」
涼花「そんなのつまらないよ」
アリス「もう本当に勘弁して…お菓子ならここに…」


アリスがお菓子を渡そうとバッグを漁ると、その顔はすっかり青ざめてしまいました。


アリス「お、お菓子が…無い!?」
小傘「あらあら〜♪」
ぬえ「それはそれは」
涼花「それじゃあ仕方がないよね♪」
アリス「ま、待って! さっきまで間違いなくあったのよ!」
涼花「でも、今は無いんでしょ? だったらイタズラしないと♪」
アリス「…くっ」


涼花ちゃんに迫られたアリスは、その場から逃げ出してしまいました。


涼花「あ、逃げた!」
小傘「さあ追うわよ♪」


一方その頃、魔理沙は霊夢の元を訪れていました。


魔理沙「トリック・オア・トリート♪ さあ霊夢よ、私にイタズラされるためにお菓子を渡さないでもらおうか」
霊夢「言ってることがメチャクチャじゃない…。はい、これ」


霊夢は魔理沙に、お菓子を手渡しました。


魔理沙「なんだよ。お前もつまらないヤツだな」
霊夢「ほら、お菓子をあげたんだから他の奴の所にでも」


霊夢が言いかけると、アリスが凄い勢いでこちらに向かってくるのが見えました。


アリス「霊夢! 助けて!」


何事かと問う前に、アリスは霊夢の後ろに隠れてしまいました。


魔理沙「面倒事に巻き込まれたくないし、私は次へ行くぜ」
霊夢「ちょっと魔理沙! …ア、アリス、どうしたのよ?」
涼花「待ってよアリスお姉ちゃ〜ん♪」


遅れて涼花ちゃん達がやって来ました。
大体のことを察した霊夢は、アリスを匿います。


涼花「アリスお姉ちゃん、もう逃げられないよ♪」
ぬえ「大人しく、私達のイタズラの餌食になるが良いわ♪」
霊夢「なに? 何事なの?」
アリス「実はかくかくしかじかで…」
霊夢「なるほど。涼花ちゃん、私がアリスの分のお菓子もあげるから、許してあげてくれない?」
小傘「え〜」
涼花「良いよ。霊夢お姉ちゃんがお菓子を持ってるのならね」
霊夢「さっき魔理沙に渡したばかりなんだから、あるに決まってるじゃない。ちょっと待ってなさい」


霊夢は鞄の中を漁りました。
…が、程なくして。


霊夢「あー、涼花ちゃん。お菓子、明日でも」
涼花「ダメだよ♪」
アリス「…まさか、霊夢も?」
霊夢「アリス、逃げるわよ!」
アリス「わわっ!? ちょっと、急に引っ張らないで!」


霊夢とアリスは、その場から逃げ出してしまいました。


涼花「…子供の体力を、舐めたらダメだよ?」


涼花ちゃん達も霊夢達の後を追いました。


早苗「今日はハロウィンです。トリック・オア・トリートです。と言うわけで、お菓子を渡したら私もイタズラ側に回ろうかと思ってます」
魔理沙「ひとりで何言ってんだよ…」
早苗「気にしたら負けです」
魔理沙「ああ、そうかい。何でも良いがトリック・オア・トリートだ」
早苗「はい、どうぞ」
魔理沙「お前もつまらないな」
早苗「では、私から逆トリック・オア・トリートです」
魔理沙「何だよ逆トリック・オア・トリートって…悪いが、お前に渡すお菓子は無い」


そんな話をしていると、二人の元に霊夢とアリスが走ってきました。


霊夢「早苗、ちょうど良い所に!」
早苗「霊夢さん、アリスさん。どうしたんですか?」
アリス「話は後!」


霊夢とアリスは早苗の後ろに隠れました。


早苗「な、何なんですか!?」
涼花「や、やっと追い付いた〜」


遅れて涼花ちゃん達が追い付きます。


早苗「…なるほど、そう言うことですか。涼花ちゃんに小傘さん、ぬえさん。安心してください、二人は引き渡しますから」
霊夢「さ、早苗!?」
アリス「この裏切り者!」
小傘「そうしてくれるのは有りがたいんだけど…」
ぬえ「早苗、あんたにもトリック・オア・トリートよ」
早苗「この私が、何の対策も取ってないと思いますか?」


早苗は、手に持っていたカボチャ型のバスケットに視線を落としました。
他の者達もバスケットの中を見てみますが、中には何も入っていませんでした。


早苗「………」
涼花「何も入ってないじゃん」
早苗「…魔理沙さん!」


早苗は、その場からこっそり逃げ出そうとしていた魔理沙を捕まえました。


魔理沙「お、おい、何だよ。離してくれないか?」
霊夢「魔理沙…あんた、まさか」
魔理沙「おいおい霊夢、私が何をしたってんだ?」
アリス「そう言えば、魔理沙は“前科持ち”だったわね」


詰め寄られた魔理沙は、引き釣った表情を浮かべています。


霊夢「涼花ちゃん。私達が押さえ付けておくから、魔理沙の帽子を取りなさい」
魔理沙「お、おい、こんな学園内で、私を脱がすってのか!?」
涼花「そんな言い方されたら遠慮しないのがわたしだよ♪」
早苗「少しは遠慮してください…」


涼花ちゃんが魔理沙の魔女帽子を勢いよく取り上げると、帽子の中から大量のお菓子が溢れ出てきました。


アリス「あ! これ、私の!」
霊夢「やっぱり、あんたが隠し持ってたのね?」
早苗「と言うか、こんな帽子にどうやって入れてたんですか…」
小傘「これは流石に、ルール違反だよね?」
ぬえ「と言うわけで魔理沙には」
涼花「トリート・アンド・トリートだね♪」


涼花ちゃん、小傘、ぬえの三人は、手をわきわきと動かしながら魔理沙に近付いていきました。


魔理沙「お前ら…こんな学園のど真ん中で何をするつもりだよ!」
涼花「ナニをするの♪」
小傘「イタズラだし♪」
ぬえ「ルール違反したのは魔理沙だから、過激にいくよ♪」
アリス「…まあ諦めなさいな」
早苗「因果応報ですね」
魔理沙「くぅ……お、おい霊夢! 生徒会長として、こんなイタズラ許すのかよ!」
霊夢「私は何も見てないわ」
魔理沙「は、薄情者〜〜〜〜!!」


こうして魔理沙は、三人からのイタズラを受けることとなってしまいました。


涼花「はぁ〜♪ 楽しかった♪」
小傘「さてさて、そこのお三方♪」


小傘は満面の笑みでアリス、霊夢、早苗の方を見ていました。


小傘「皆さんにもイタズラされてもらいますよ♪」
アリス「な、なんで!?」
ぬえ「そりゃあ、トリック・オア・トリートでお菓子を貰えなかったからね」
早苗「ま、待って! ほら、魔理沙さんが持っていったお菓子があります!」
涼花「それが自分のだって証明できる?」


床には大小様々なお菓子が散乱していました。
もはやそれが誰のものであるかの判別が出来ないほどに。


霊夢「待って! 待ちなさい! これは本当に私の」
涼花「聞く耳持た〜ん♪」


……みなさん、良いハロウィンを。


ゆーちゃん「次回予告のゆーちゃんです。涼花ちゃんはやっぱりエッチな子でした。私は友達として心が痛いです」
涼花「ゆ、ゆーちゃん…あれは皆をくすぐっただけで…」
ゆーちゃん「そして東方学園では文化祭が催されます」
涼花「あの、ゆーちゃん?」
ゆーちゃん「文化祭はお祭りの様なものなので、あまり羽目を外しすぎないでくださいね、涼花ちゃん」
涼花「ゆーちゃん…いつも以上に敬語なのがものすごく怖いです…」
ゆーちゃん「次回、東方学園11月。波乱の文化祭と輝針城。お楽しみに」
涼花「……お楽しみに」


11月へ続く