涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)
幻想と夢 霊夢編
大宴会から五日後 幻想郷 博麗神社
霊夢「う〜……今日も寒いわ……こんな時は熱燗でも」
???「すみませ〜ん」
霊夢「ん?…誰かしら…」
阿求「こんにちは」
霊夢「あら阿求。珍しいわね。どうしたの?」
阿求「はい。実は……ちょっとした異変が……」
霊夢「こっちは、神社が元に戻らないので手一杯なんだけど……」
阿求「神社の事についても、もしかしたら関係のある事かもしれないのです」
霊夢「どういう事?」
阿求「実はですね……ここ数日の幻想郷縁起が、何者かによって書き換えられた形跡がありまして」
霊夢「自分でやったのを忘れてた……って訳でもないんでしょう?」
阿求「それはあり得ません。自分で書き換えたのなら、私自身の能力で忘れる筈がありませんし」
霊夢「……となると、新手の妖怪の能力とか、そっちを疑った方がいいか……」
???「霊夢!」
霊夢「ん?慧音?」
慧音「大変だ霊夢。ちょっとした異変が……」
霊夢「……何者かによって、歴史が編纂されてたとか?」
慧音「な、なんで知っているんだ?」
霊夢「……………」
慧音「ん…どうした?」
阿求「実は、幻想郷縁起も、何者かによって書き換えられてしまったので……」
慧音「何だって?」
霊夢「…となると、ひょっとして……」
???「霊夢」
霊夢「やっぱり……」
レミリア「あら、珍しい顔が揃ってるわね。そんなことより…」
霊夢「…何者かによって、運命が変えられてた?」
レミリア「あら?なんで知ってるの?」
霊夢「幻想郷縁起と慧音が管理してる歴史も、何者かによって変えられてたの」
レミリア「そうだったの…」
霊夢「でも…これは由々しき事態ね…」
阿求「あの、霊夢さん」
霊夢「ん?なに?」
阿求「その…幻想郷縁起が書き換えられたのは、大宴会の前後数日だけなんです。それも部分的に」
慧音「私が管理してる歴史もだ」
レミリア「運命もよ。正確に言うと『あの時、宴会に参加していた何者かの運命』が書き換えられたわ」
霊夢「大宴会の前後数日…宴会に参加していた何者かの運命……確かに、神社がこんな事になったのと関係があるかもね…。まあでも、こんな事が出来るのはアイツくらいしか居ないけど…」
慧音「……八雲紫か」
阿求「でも、紫さんが、こんな計画性の無いことをするでしょうか?」
霊夢「ん〜…私もそこが引っ掛かるのよね……。まあでも、あいつは何を考えてるかよく分からないから…何か突拍子もない事をしようとしていたり?」
慧音「ふむ……そう言えば、紫はどこに居るんだ?」
霊夢「私が知るわけ無いでしょう……。でも、もしこれが紫の仕業じゃないとすれば、犯人はかなり危険な能力の持ち主ね。……歴史だけじゃなく、運命にまで干渉してくるなんて……。これは早々に対策を練っておかないと……」
慧音「では、何か分かったら知らせてくれ。我々の方も、何か分かったことがあれば知らせるから」
霊夢「分かったわ」
霊夢「はぁ……まったく。こんな時に、紫はどこに行っちゃったのかしら……。まあいいわ。とりあえずは、この異変を解決しないとね」
妖怪の山
霊夢(宴会の時、あいつら何枚か写真を撮ってたわね……何か手掛かりでも写ってれば良いけど……)
文「あやややや〜、また入ってきたんですか?」
霊夢「良いじゃない。今日は、あんたに用があって来たんだから」
文「私に…ですか?」
霊夢「あと、もうひとりの……はたて、とか言ったっけ?あの子にも用があるの」
文「はたてにも?」
霊夢「そうよ」
文「ふむ………」
霊夢「………?」
文「………」
霊夢「……なによ」
文「いえ…見返りと言うわけではありませんが、取材をさせていただけたらなぁと…」
霊夢「取材って……記事になりそうな事は無いわよ?」
文「いやいや、そんな事はないでしょう♪ズバリ!神社の異変の情報収集と見た!」
霊夢「残念。神社の異変は、特に害が無いから保留中よ」
文「あや〜…そうなんですか?……では何を?」
霊夢「宴会の時、あんた達写真を撮ってたでしょ?それを見に来ただけよ。現像、出来てるんでしょう?」
文「出来てますが……一応、新聞にも載せる写真ですので、お見せするわけには……」
霊夢「そんな事言わないでさ♪ちょっとでいいから見せなさいよ♪」
文「……様子がおかしいですねぇ……普段の貴女は、そんな言い方しませんし……」
霊夢「そんなこと無いと思うけど?」
文「う〜ん……まあ、新聞に載せても、見るものは見ますしね……少しだけなら良いですよ」
霊夢「感謝するわ」
文「………」
文「どうぞ」
霊夢「ありがとう。…って、これだけ?」
文「はい、これだけです」
霊夢「……隠してるんじゃない?」
文「はい、隠してますよ?」
霊夢「だったらそれも…」
文「いやいや、これ以外は流石に…ねぇ?」
霊夢「……チッ」
文「へ?」
霊夢「ああ、いや…ありがとう」
文「…………」
霊夢「さて、これは……私と魔理沙の写真ね。……酷い顔してるわね……」
文「まあ、あれだけ飲んでましたからね」
霊夢「これは……ああ、永遠亭の兎と、月の都の兎ね。その奥は、永琳と……依姫?あいつらも来てたんだ……」
文「その様ですね。何やら話をしていましたが、会話の内容は聞けませんでした」
霊夢「あ、そう……ん?これは……」
文「ああ、口うるさ……コホン。閻魔様と、スキマ妖怪ですね」
霊夢「……………」
文「どうしました?」
霊夢「ねえ、この子……誰?」
文「どれですか?」
霊夢「ほら、紫の後ろに居る女の子」
文「あれ?…誰でしょう?」
霊夢「ほら、ここにも写ってる」
文「ふむ……里の子供…って訳でもなさそうですね…」
霊夢「そもそも、里の子供がこんなに親しげに妖怪と話してるなんて事、有り得るの?」
文「う〜ん……」
霊夢「それに、この写真。私とこの子が会話をしてるのよ」
文「そうですね」
霊夢「で、撮影したのはあんた」
文「そうですね」
霊夢「……なんか覚えてない?」
文「ん〜……」
霊夢「……………」
文「ん〜〜………」
霊夢「……………」
文「ん〜〜〜………�」
霊夢「…もういいわよ…�」
文「すみません……何故か思い出せなくて……」
霊夢「いいわよ、私だって思い出せないんだから」
文「ふむ……何者なんでしょうか?」
霊夢「さあ?まあとりあえず、情報収集ね。…と言うわけで、この写真は貰っていくわ」
文「え!?いやいやいや、それは駄目ですよ!!」
霊夢「良いじゃない、あんたにはネガが有るんだし。それに、何かあったら取材にも答えてあげるから」
文「……本当ですか?」
霊夢「答えられる範囲でね」
文「…分かりました。でも、今回だけですよ?」
霊夢「分かってるわよ」
霊夢「…と言うわけで、写真を提供しなさい」
はたて「いや…でも……」
霊夢「後で取材にも答えてあげるから」
はたて「……はぁ……分かりましたよ……」
霊夢「…さて、次は聞き込みね」
人間の里 稗田邸
霊夢「阿求」
阿求「あ、霊夢さん」
慧音「やあ」
霊夢「あら、慧音も居たの?」
慧音「ちょっと用があってな。そんな事より、何か分かったのか?」
霊夢「天狗から面白い写真を借りてきたわ」机に写真を並べる
慧音「これは…」
阿求「宴会の時の写真ですね」
慧音「ふむ………おや?」
阿求「この子は……?」
霊夢「気付いたみたいね」
慧音「霊夢、この子は?」
霊夢「何者かは分からないわ。でも、私も天狗も、この子に対する記憶がないのよ」
慧音「私も覚えがないが……阿求なら、何か覚えてるんじゃないか?」
阿求「……………」
慧音「…阿求、どうした?」
阿求「何故でしょう……私も、覚えてないです……。私と会話をしてる写真もあるのに……」
霊夢「……記憶の操作…?」
慧音「…記憶を操作する程度の能力か?しかし、それだと歴史の編纂や求聞史紀の書き換え、運命操作の説明がつかないな……」
霊夢「そこなのよね……」
阿求「……あの」
霊夢「ん?なに?」
阿求「地霊殿に住む、古明地さとりさんの元を訪れてみては?」
霊夢「なんであいつの所に?」
阿求「彼女は確か、心を読む程度の能力でしたね。そして、忘れてしまいたい心の奥底のトラウマを呼び覚ますことが出来るとか。つまり、彼女の能力なら、忘れてしまった記憶も呼び覚ますことが出来るのでは?…トラウマと記憶は別かもしれませんが……」
霊夢「なるほどね……他に手掛かりもないし、行ってみますか」
慧音「我々も、他に手掛かりが無いかどうか調べてみるよ」
霊夢「ええ、お願い」
地霊殿
さとり「いらっしゃ……ふむ……なるほど……」
霊夢「あのさ……私が話す前に心を読むのやめてくれない?」
さとり「慣れろとは言いませんよ」
霊夢「慣れる気もないけどね」
さとり「では早速、その写真の少女の記憶を呼び覚ましてみましょう」
霊夢「出来るの?」
さとり「ええ。人は、脳で記憶し、心に思い出を刻み込みます。楽しい思い出も、忘れてしまいたい思い出も、心に刻み込みます。表現的なものではなく、刻み込んでしまえば心の傷なのです。つまり…トラウマ同様、思い出を呼び覚ますことも可能なのです」
霊夢「ふ〜ん……」
さとり「分かってませんね」
霊夢「ええ」
さとり「…まあいいでしょう。では、始めますよ?恐らく、その思い出は楽しいものの筈。……つまり……想起『ディライトフルスーヴニール』」
続く