涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)
夢に現れた影
白玉楼
RYO「…………」
妖夢「RYOさん…?」
RYO「妖夢……」
妖夢「どうなされたのですか?元気が無いようですが…」
RYO「まあ…ね……」
妖夢「もしかして、先程言っていた、涼花と言う少女の事ですか?」
RYO「………」
妖夢「確かに妙な話ではあります。私達には記憶が無いのに、その少女と一緒に写っている写真がありましたし……」
RYO「…やっぱり、覚えてないんだね……」
妖夢「はい…。ですが、それより気になることがあって…その少女はRYOさんにとって、そんなに大切な存在なのですか?」
RYO「…私の…妹だ……。血の繋がりはないけど、それでも…本当の家族のように接してきた。……それなのに……こんな事になるなんてな……」
妖夢「RYOさん……」
RYO「……少し、一人にしてくれ……」
妖夢「…………わかりました……」
RYO「……………」
???「後悔先に立たず、よ」
RYO「……え?」
幽々子「以前、貴方も言っていたじゃない。何もせずに後悔するよりは、最後まで足掻いてから後悔する方が良いって。それなのに貴方は、何もせずに後悔しようとしている。最後まで…自分が納得のいくまで足掻いてから後悔しなさい」
RYO「……そう…ですよね……ありがとうございます。……幽々子様」
幽々子「なに?改まって」
RYO「……お願いがあります」
三途の川 此岸
小町「……おや?これは珍しいお客さんだね」
RYO「………」
小町「どうした?死んでもいないのに、この川を航るつもりかい?」
RYO「まだ、やらなければならない事が山ほどあるから死ぬつもりはない。……ただ、この川は渡りたい。……是非曲直庁まで行きたいんだ」
小町「何故?」
RYO「四季様に会う為。とても、重要な話があるから」
小町「ふ〜ん……ま、送ってやってもいいんだけど…金は払えるのかい?言っとくけど、生者の渡り賃は高いよ?死んでれば、渡り賃は全財産と割安になってるけどね」
???「それには及びません」
小町「えっ……し、四季様!?」
映姫「小町。彼を是非曲直庁まで」
小町「し、しかし、この者は生者ですし、まだこの世に未練も……」
映姫「今回は特例です」
小町「……分かりました」
三途の川 中腹
小町「特例…ねぇ……。四季様直々となると、幻想郷の存続に関わるような異変でも起こるのかねぇ……。或いは、もうすでに起こっているのか……。RYO、お前は何か知っているから、四季様の所へ行こうとしたんだろ?…何か異変でも起こっているんじゃないのかい?」
RYO「…噂には聞いていたけど、本当に喋るのが好きなんだな。いつもこんな調子なのか?」
小町「おっと、質問に質問で返すのはマナー違反だぞ?」
RYO「……今は言えない。と言うより、言っても信じてもらえないだろう。…ただ、ひとつだけ言えるのは…確かに四季様も直接関係しているけど、幻想郷の存続に関わるような、そこまで大きな問題ではないと言うことだけだな」
小町「ふ〜ん……ま、後でゆっくり聞かせてもらうさ。……ほら、是非曲直庁が見えてきたよ」
三途の川 彼岸 是非曲直庁前
小町「到着っと」
RYO「ありがとな」
小町「別にいいって。特例だって話だし。……で、帰りはどうするんだい?」
RYO「帰りもまた、小町に頼むことになると思う」
小町「そっか。じゃ、あたいはここで待ってるから、終わったら声を掛けてくれ」
是非曲直庁
映姫「……来ましたね」
RYO「…四季様…実は……」
映姫「…分かっています。香雪蘭涼花についてですね」
RYO「っ!?」
映姫「そのために、貴方はここまで来たのでしょう?」
RYO「それはそうですが…しかし、何故…涼花の事を……?」
映姫「……私はあの日、急用があったため博麗神社の宴会には参加していないのです。ですから、涼花の夢の力の影響をほとんど受けていない。ですから、記憶も消されていないのです」
RYO「参加していないって……いやしかし…紫の話では四季様も含め、幻想郷のほぼ全員が宴会に参加したと……」
映姫「それは、夢の空間内から見た私の姿でしょう。実際に私は、博麗神社へは赴いていません」
RYO「そうですか……。いや、それよりも私が話したいのはその事ではなく…」
映姫「……涼花の存在を繋ぎ止める方法などありません」
RYO「あ……う……」
映姫「どうしました?何か方法があるとでも思っていたのですか?方法など無いことは、貴方が良く知っている筈」
RYO「……………」
映姫「そもそも、これは貴方が望んだ事なのではないのですか?」
RYO「なっ!?そんな事は…」
映姫「無い。と、本当に言い切れるのですか?涼花が消失すると言う小説を書いたのは貴方です。貴方の書いた小説は、涼花にとっては現実です。そして、小説とは涼花の心そのもの。思い出は涼花の存在。貴方が小説を書けば書くほど、涼花の心への負担は大きくなる。それは貴方自身が良く知っていた筈。それなのに、貴方は小説を書いた。涼花が消失する結末を。それがどんな結果を引き起こすのか……答えはこの『涼花が消失する為の夢』。全ては貴方のせいなのですよ?」
RYO「違う……私は…そんなつもりは……」
映姫「それでいて涼花を助けたい?消えてほしくない?そんな甘えが通用するとでも思っているのですか?」
RYO「く……う…ぅ……」
映姫「涼花は、貴方が消したのも同然なのです」
RYO「……………」
???「そこまでです!」
映姫「…来ましたか」
映姫「……今すぐ、この神聖な法廷から立ち去りなさい。夢魔よ」
映姫(夢魔)「…ふふ♪私の正体もお見通しね。流石は閻魔様ってところかしら?……でも、貴女に用は無いの。用があるのは、そこの腑抜けの方」
映姫「貴女の目的は、涼花へ辿り着くためのあらゆる道を断つ事。そうですね?」
映姫(夢魔)「そうよ。RYOさえ押さえれば、イレギュラー達は夢の空間から出る術を失う。そうすれば、もう誰一人として、涼花ちゃんへ辿り着くことは出来ない。涼花ちゃんは、心を安定させたまま消えることが出来る」
映姫「ならば、そのイレギュラーを直接押さえれば済む事ではないのですか?…それに、涼花は貴女の主。それなのに貴女は、涼花の消失を望むのですか?」
映姫(夢魔)「…貴女には関係の無い事よ」
映姫「そうでしょうか?貴女だって、涼花には消えてほしくないと願っているのではないのですか?ならば、貴女と私達は、目的が一致する筈ですよ?」
映姫(夢魔)「黙りなさい!…貴女達に……私達に何が出来ると言うの?あの子の何が分かると言うの?あの子の心の闇を……共に分かち合えるとでも言うの……?喩えどんな結末になろうと…あの子は、私が守ると決めたの。誰にも邪魔はさせないわ」
映姫「そうですか。では、貴女にひとつだけ問います。貴女が本当に守りたいものは、涼花の心?それとも、涼花自身?」
映姫(夢魔)「……」
映姫「先程、貴女は言いましたね。涼花は心を安定させたまま消えることが出来る、と。ですが貴女は、本当に涼花の消滅を望んでいるのですか?」
映姫(夢魔)「……………」
映姫「貴女には、まだ迷いがある。本当にこれで良いのかと葛藤している。……貴女の本当に守りたいものは、涼花の心なのか、存在なのか…どちらなのですか?」
映姫(夢魔)「………れ……」
映姫「……?」
映姫(夢魔)「黙れ!黙れ!黙れぇええ!」
写実『ラストジャッジメント』
映姫(夢魔)「どんな結果になろうと構わない!私は守るんだ!あの子の心を……あの子の全てを!誰にも……誰にも邪魔はさせない!」
映姫「……そうですか。私は貴女に道を示しました。後は、貴方自身が考え、答えを見出だしなさい」
審判『ラストジャッジメント』
映姫「……逃げましたか。後は、彼女達次第。……さて、問題はこっち……」
RYO「……………」
パンッ!
RYO「ッ!?」
映姫「RYO……貴方はそれでも、涼花の兄なのですか?夢魔の言葉に惑わされるほど、貴方の決意は脆いものなのですか?」
RYO「……………」
映姫「涼花は…あの子は、まだ諦めていません。自らの運命に抗おうと……少しでも長く、現世に留まろうと足掻いています。それなのに貴方が……兄である貴方が諦めてどうするのですか。貴方が諦めたら……いったい誰が、涼花の心を救うのですか……」
RYO「…自分の都合で涼花の存在を危ぶめている私に……あの子の兄を語る資格はありません……。それに……夢魔も言っていたように、涼花の心と存在の両方を守る方法なんか無いんです……」
パンッ!
映姫「しっかりしなさい!形はどうであれ、あの子は貴方の妹なのですよ?貴方の家族が助けを求めているのに、貴方は何もせずに見捨てると言うのですか?……それに、涼花を救う方法が必ずしも無い訳ではないのですよ?」
RYO「……え?」
映姫「ひとつだけ……涼花の存在と心を救う方法があります」
三途の川 彼岸
小町「ZZz……」
RYO「小町!!」
小町「きゃん!!…な、なんだRYOか……話しは終わったのかい?」
RYO「ああ」
小町「じゃ、戻るんだね?」
RYO「そうだ。…なるべく急いでくれ」
小町「…川幅を狭めれば速く航れるが……何かあったのかい?」
RYO「説明してる時間が無い。兎に角急いでくれ」
小町「…分かったよ」
RYO「…ああ、それから…小町に頼みたい事があるんだ」
小町「……?」
???
夢魔「……………」
貴女が本当に守りたいものは、涼花の心?それとも、涼花自身?
夢魔「…もちろん両方よ……。でも、両方を守ることは出来ない……。そんな事を……望んではいけない……。それなのに……どうして……」
貴女には、まだ迷いがある。本当にこれで良いのかと葛藤している。
夢魔「私は…どうすればいいの……?」
???「答えを導き出すためには、行動を起こすしかない。たとえそれが……誰も望まないことであっても……」
夢魔「あ…貴女は…」
???「涼花の心と存在の両方を救う……その方法を教えます………………」
???「以上が、涼花を救う方法です」
夢魔「そ、そんな……そんな事、出来るわけ無いじゃない!」
???「しかし、涼花を救うためには……」
夢魔「……本当に…本当に、その方法なら……涼花ちゃんを救う事が出来るのね……?」
???「そう。でも、その為には……」
夢魔「……分かってるわ」
博麗神社裏の大木前
RYO「四季様が言っていたのはこれか……。これがあれば……」
???「ふふふ…♪」
RYO「……まあ、そう簡単にはいかないよな……」
夢魔「まさか、こんな物があるなんてね…」
RYO「……あれを消すつもりか?」
夢魔「……止めておくわ。貴方達があれを使ったところで、結末は変わらないから」
RYO「……………」
夢魔「私は、私のやり方で涼花ちゃんを助ける。それだけは変わらない。……でももし、私の邪魔をするのなら、容赦はしないわよ」
RYO「……分かった」
???
夢魔「…これで良いのよね?」
???「ええ。後は……」
夢魔「……分かってる」
???「……長い間苦しめてしまって、本当にごめんなさい。……でも、それも終わり。その苦しみから…解放してあげる……」
……涼花と言う夢を終わらせる事によって……
続く