涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)
valentine -TrueLove-
皆さんは、聖バレンタインと言う聖人の伝説をご存知だろうか?
かつてのローマ皇帝、クラウディウス2世。彼は戦士達の士気の低下をおそれ、兵士たちの結婚を禁止した。しかし聖バレンタインはこの禁令に背き、恋人たちの結婚式を執り行っていた。
また、結婚したばかりの夫婦に自分の庭から摘んできたばかりの花を贈った。
これだけを見ても分かる通り、聖バレンタインとは恋人達の守護聖人なのである。
そして、彼の殉教した2月14日をバレンタインデーとして祝うようになったのである。
そのバレンタインデーが日本に伝わり、日本においても特別な意味を持つ日となっている。
それは幻想郷でも同じであった。
恋い焦がれ、恋に憧れる幻想郷の少女達。
彼女達は何を思い、或いは誰を想い、想われるのだろうか?
そして恋する乙女達に、聖人の奇跡は訪れるのであろうか……?
人間の里
アリス「バレンタイン……か」
早苗「アリスさん」
アリス「ん?…あら、守矢の巫女ね。何のよう?」
早苗「今日はバレンタインデーですよ♪」
アリス「そうね」
早苗「あれ?…もしかして、興味が無いのですか?」
アリス「生憎ね」
早苗「楽しまないと勿体ないですよ?」
アリス「渡す相手が居ないんだから楽しみようがないわ」
早苗「え?」
アリス「ん?」
早苗「渡す相手ならいっぱい居るじゃないですか」
アリス「友チョコや義理チョコはね。本命が居ないって意味よ」
早苗「居ないんですか?」
アリス「居ないわ」
早苗「霊夢さんや魔理沙さんは?」
アリス「なんでその二人かな…。まあ、あげるとしても友チョコかしらね?」
早苗「…本命は?」
アリス「しつこいわね…居ないって言ってるじゃない」
早苗「そうですか…」
アリス「なんで貴女が残念がってるのよ?」
早苗「い、いえ…あ、買い物を済ませないと。それではアリスさん、また今度」
アリス「あ、ちょっと……行っちゃったわね。何だったのかしら?」
早苗「アリスさんも本命は無し…。次は…」
魔理沙「早苗、何してるんだ?」
早苗「あ、魔理沙さん。ちょうど良いところに」
魔理沙「ん?」
早苗「今日はバレンタインデーですよね」
魔理沙「そうだな。貰える物は貰っとくぜ」
早苗「そうではなくて、魔理沙さんは誰かにチョコあげないんですか?」
魔理沙「友チョコとか言ったか?あれは渡そうとは思ってるな」
早苗「それだけ?」
魔理沙「他に何かあるか?」
早苗「惚けないでください♪本命ですよ、ほ・ん・め・い♪」
魔理沙「は?本命なんか渡さないだろう。渡す相手も居ないことだしな」
早苗「本当に居ないんですか?何か隠してません?」
魔理沙「隠す意味もない。仮に隠してたとしても、お前には教えないな」
早苗「なんでですか?」
魔理沙「じゃあ逆に聞くぜ?お前は本命が居るのか?」
早苗「そ、それは……」
魔理沙「そう言うことだ。あまり他人のプライバシーに関与するなよ?じゃあな」
早苗「あ……」
早苗「………」
博麗神社
霊夢「〜♪」
早苗「………」
早苗「……霊夢さんも同じよね……」
霊夢「何が同じなの?」
早苗「ひゃっ!?れ、霊夢さん…いつの間に…」
霊夢「こそこそとこっちをうかがって…何か企んでるの?」
早苗「ま、まさか…何も企んでませんよ…」
霊夢「ふ〜ん…」
早苗「そ、それよりも霊夢さん」
霊夢「なに?」
早苗「き、今日はバレンタインデーですよね」
霊夢「そうね」
早苗「その……霊夢さんは誰かにチョコを渡そうとか……思ってないですよね…」
霊夢「渡すわよ?」
早苗「……え?ええっ!?」
霊夢「あ、言っておくけど、たぶんあんたの期待してる答えではないわよ?渡すのは友チョコか義理チョコね」
早苗「……や、やっぱりそうですよね……」
霊夢「……想い人でも出来た?」
早苗「………」コクリ
霊夢「はぁ……仕方がないわね。誰とは聞かないから、相談になら乗ってあげるわ」
早苗「ほ、本当ですか!?」
霊夢「まあね。誰かに聞かれるとアレだから、とりあえず上がりなさい」
縁側
霊夢「はい、お茶」
早苗「ありがとうございます…」
霊夢「……で?」
早苗「どこから話して良いのか……」
霊夢「あんたの想い人はどんな人なの?」
早苗「…普段はクールで、でも時折見せる笑顔が素敵で…周りからも、それなりに頼りにされてる人なんです。でも…バレンタインとか、そう言うものに興味が無いみたいで…」
霊夢「ふ〜ん」
早苗「でも、今年は思い切って、この想いを伝えようと想ってるんです。それで、魔理沙さんやアリスさんにどんなチョコを渡すのか聞こうと想ったんですけど…」
霊夢「まあ、本命が居るとは言わないでしょうね。渡すとしても、私みたいに友チョコか義理チョコでしょ?」
早苗「そうなんです…色んな人の話を聞いて、参考になればと思ってたんですが…」
霊夢「なるほどね…」
早苗「霊夢さんなら……」
霊夢「ん?」
早苗「霊夢さんなら、どんなチョコを渡しますか?その…本命の人に…」
霊夢「私なら……?」
早苗「はい…」
霊夢「う〜ん……いつもなら、大切なのは中身だって言えるんだけど……」
早苗「……?」
霊夢「………///」
早苗「な、なんで赤くなってるんですか!?」
霊夢「ご、ごめん…///」
早苗「いや、謝られても……」
霊夢「もし、私にも想い人が居たらって考えたらね……あんたの気持ち、何となく分かったわ……///」
早苗「霊夢さん……」
霊夢「はぁ…駄目ね。相談に乗るって言っておいてこれじゃ……///」
早苗「……ふふ」
霊夢「あ、笑ったわね?」
早苗「あ、いえ…そう言うつもりで笑ったのではなくて、少し安心したんです」
霊夢「安心?なんで?」
早苗「だって、私の想い人が、バレンタインに興味があるって分かったから」
霊夢「……え?」
早苗「霊夢さん、相談に乗ってくれてありがとうございました♪では、また今度♪」
霊夢「あ、ちょっと!……行っちゃった……」
私の想い人が………
霊夢「き、聞き間違いよ、聞き間違い!そんなことがあるわけ……///」
霊夢「………」
霊夢「……なに?この、胸の高鳴りは……それに、さっきから顔が…身体中が熱い……///」
霊夢「………///」
この感情はなに?
まさか私…早苗の事が…?
でもこの気持ち
嫌いじゃないかも……
人間の里
魔理沙「おーい、アリスー!」
アリス「あら魔理沙。貴女も買い物?」
魔理沙「まあ、そんなところだ。そ・れ・よ・り♪」
アリス「?」
魔理沙「今日はバレンタインだぜ☆」
アリス「早苗にも同じようなニュアンスで言われたところよ」
魔理沙「アリスも会ったのか?」
アリス「魔理沙も?」
魔理沙「どうせ、バレンタインに贈るチョコのデザインとか聞いて回ってたんじゃないか?」
アリス「どうかしらね」
魔理沙「そんな事よりもアリス!」
アリス「な、なによ?」
魔理沙「美味しいチョコを期待してるからな♪」
アリス「はぁ…貴女も貰うだけじゃなくて、たまには作ったら?」
魔理沙「う〜ん……興味が無いわけじゃないんだが……」
アリス「だったら、私の家に来る?チョコ作りの準備は出来てるし、一緒に作ってみない?」
魔理沙「お、それは面白そうだな♪」
アリス「最初に言っておくけど、つまみ食いしたら怒るからね?」
魔理沙「ぅ……わ、分かったよ……」
マーガトロイド邸
アリス「さて、これからチョコを作っていくわけだけど…」
魔理沙「ん?なんだ?」
アリス「魔理沙、お菓子づくりの経験は?」
魔理沙「無い♪」
アリス「……じゃあ、私がやる通りに作っていって。それなら失敗しないでしょ」
魔理沙「頼むぜ、アリス先生♪」
アリス「こう言う時だけ調子良いんだから……」
アリス「まずは湯煎でチョコを溶かしていくんだけど…」
魔理沙「ユセン…?」
アリス「間違ってもお湯の中に直接入れるような事はしないでね?」
魔理沙「あっ!」
アリス「嘘でしょ!?」
魔理沙「嘘だ♪」
アリス「〜〜〜っ!!」
魔理沙「そ、そんなに怒るなよ…軽い冗談じゃないか…」
アリス「もう教えない」
魔理沙「わ、悪かった!謝る!だから教えてくれ、な?」
アリス「…今度やったらただじゃおかないから」
魔理沙「わ、分かったよ……」
アリス「そうしたら、型に流して冷めるのを待つわ」
魔理沙「…よしっ」
アリス「……ねえ、魔理沙」
魔理沙「ん?」
アリス「貴女……」
魔理沙「なんだ?」
アリス「……こ、紅茶と緑茶…どっちが良い?」
魔理沙「ん〜……たまには紅茶も良いかな」
アリス「そう…冷めるまで、紅茶でも飲んで待ってましょう」
魔理沙「そうだな」
魔理沙「はぁ〜…たまには紅茶も良いものだな」
アリス「…………」
魔理沙「…ん?どうした?」
アリス「な、なんでも……」
魔理沙「?」
アリス「………」
魔理沙「………」
アリス「……ね、ねぇ魔理沙?」
魔理沙「ん?」
アリス「あ…………」
魔理沙「なんだよ?」
アリス「……な、なんでもない」
魔理沙「さっきから何なんだよ?歯切れが悪いな」
アリス「………」
魔理沙「…もうそろそろ良いんじゃないか?」
アリス「…え?」
魔理沙「チョコ、もう良い頃合いじゃないか?」
アリス「そ、そうね」
魔理沙「…よし、次はどうするんだ?」
アリス「………」
魔理沙「…アリス先生?」
アリス「あ、ご、ごめん…なに?」
魔理沙「次はどうするんだ?」
アリス「ああ、次ね?次は…贈りたい相手の事を想いながらトッピングよ」
魔理沙「贈りたい相手……どんな事を想えば良いんだ?」
アリス「そうね…例えば、好きな人に食べてほしい。これを渡して想いを伝えたい…とかかしらね?」
魔理沙「そ、そんな事を想わなきゃならないのか…?」
アリス「恥ずかしい?」
魔理沙「…誰も見てない状況だったとしても…恥ずかしいな…」
アリス「でも、これは大事なことよ?さあ、やってみて」
魔理沙「………」
アリス「……ねぇ」
魔理沙「な、なんだ?」
アリス「その…誰のこと考えてるの?」
魔理沙「………」
アリス「………」
魔理沙「……誰だって良いじゃないか♪」
アリス「…ふふ♪そうよね」
魔理沙「まああれだ。アリスが誰の事を考えて作ってるのか言ってくれたら私も言う」
アリス「あ、狡い」
魔理沙「はは♪」
面と向かって言えるかよ
お前の事を
考えながらなんてな
数分前 人間の里
咲夜「ま、本命なんて作らないわね。それよりも私は、パーティーの準備で忙しいからバレンタインどころではないわね」
早苗「そうですか…ありがとうございました」
咲夜「………」
妖夢「あ、咲夜さん」
咲夜「あら、妖夢じゃない。貴女も買い出し?」
妖夢「え、ええ…まあ…」
咲夜「…はは〜ん」
妖夢「な、何ですか?」
咲夜「貴女が買ったのは、バレンタインのチョコ用の材料。でしょ?」
妖夢「な、何故…」
咲夜「少し考えれば分かることでしょう?」
妖夢「うぅ…」
咲夜「それで?今年は誰に渡すの?」
妖夢「…言わなきゃ駄目ですか?」
咲夜「まあ言う必要もないけどね。大方の予想は出来るし」
妖夢「…あんまり意地悪しないでください」
咲夜「ごめんなさいね。それじゃ、頑張りなさい」
妖夢「あ、咲夜さん」
咲夜「ん?」
妖夢「あの…咲夜さんは…誰かに渡す予定は?」
咲夜「無いわ」
妖夢「そう…ですよね、呼び止めてすみませんでした。それでは、私もこれで…」
咲夜「………」
白玉楼
妖夢「ただいま戻りました」
幽々子「お帰りなさい♪お土産は」
妖夢「ありません」
幽々子「嘘ね。甘い良い香りがするわ♪」
妖夢「そ、そんなはずは!?ちゃんと袋に入れてもらったはず!!」
幽々子「やっぱりね♪」
妖夢「あっ……幽々子様!」
幽々子「妖夢は分かり易いわね♪」
妖夢「もう…からかわないでくださいよ…」
幽々子「それで本命は?」
妖夢「へ!?な、何のことですか!?」
幽々子「ふふ♪貴女は本当に分かり易いわね。このトッピング用のお菓子の量を見れば分かるわよ。それに、貴女が押し入れの奥に隠してある、バレンタインチョコのトッピング特集の雑誌とか」
妖夢「幽々子様…それ以上詮索するのなら……今夜の夕飯は抜きですから」
幽々子「そ、それだけは!!」
妖夢「と言うか、幽々子様こそバレンタインチョコを渡さなくて良いんですか?」
幽々子「私は、いただいたチョコを美味しく食べるだけ♪」
妖夢「そうですか…作る気はないんですね…」
幽々子「それはどうかしらね?」
妖夢「え?」
幽々子「さて、それじゃあ私は紫の所に行ってくるわ。留守をお願いね?」
妖夢「は、はあ…」
妖夢「……幽々子様の言動は気になるけど、この機を逃す手はない。今のうちに作らないと」
妖夢「ふぅ……何とか出来た。後は渡すだけなんだけど……」
幽々子「ただいま」
妖夢「あ、お帰りなさい。早かったですね」
幽々子「ええ、美味しかったわ♪」
妖夢「へ?」
幽々子「チョコよチョコ」
妖夢「あ、ああ…」
幽々子「どれも外の世界の高級品で美味しかったわ♪」
妖夢「そうですか……あの、幽々子様?」
幽々子「ん?なぁに?」
妖夢「その…紫様の高級チョコには適いませんが…私からも……ハッピーバレンタイン、幽々子様」
幽々子「………」
妖夢「…幽々子様?」
幽々子「妖夢、私以外にも渡したい人が居るんでしょ?」
妖夢「な、何のことでしょう?」
幽々子「惚けなくてもいいわ。まずは、その人に渡してきなさい。そして想いを伝えなさい。その後帰ってきたら、このチョコは二人で食べましょう?その方がきっと美味しいわ♪」
妖夢「幽々子様……ありがとうございます!」
幽々子「妖夢はもうちょっと、自分に素直にならないとね。でも……本命が私じゃないのは、ちょっと残念かな?」
妖夢「勢いで飛び出しちゃったけど……このチョコは、日頃の感謝として咲夜さんに渡そうとしていたもの…本命じゃない……」
私の本命は幽々子様
貴女だけなのですから……
紅魔館
咲夜(この時期になると、仕事に身が入らなくなるのが問題ね……とは言え、この高鳴る気持ちを抑えることで精一杯……どうしたら……)
レミリア「咲夜」
咲夜「お嬢様。何でしょうか?」
レミリア「今日はバレンタインね」
咲夜「そうですね」
レミリア「貴女……もしかして、気になる人が居る…?」
咲夜「…まさか。私は、お嬢様一筋ですわ」
レミリア「今、一瞬動揺したわね?私を誤魔化せるとでも思って?」
咲夜「………」
レミリア「まあ、従者の恋路に首を突っ込むような野暮な事はしないわ。でもね?…気になりすぎて仕事が疎かになるのは許さないわよ?」
咲夜「そこまで見抜いておられるとは……ですが」
レミリア「?」
咲夜「私はお嬢様一筋。その想いは変わりませんわ」
レミリア「そう……」
紅魔館 門前
咲夜「………」
美鈴「咲夜さん、お出かけですか?」
咲夜「ちょっと里までね。留守を頼んだわよ?」
美鈴「はい!…あ、咲夜さん」
咲夜「ん?」
美鈴「これ、受け取ってください」
咲夜「これは…」
美鈴「今日はバレンタインですから…いつもお世話になってる皆さんにと思って」
咲夜「…ありがとう、いただくわ」
美鈴「…咲夜さん、いってらっしゃい」
人間の里
咲夜(まさか、美鈴がチョコを作れるとはねぇ…)
早苗「咲夜さん♪」
咲夜「あら、早苗じゃない。随分と機嫌が良いわね」
早苗「今日はバレンタインですから♪と言うことで、咲夜さんに質問が」
咲夜「質問?」
早苗「誰かにチョコを渡す予定は」
咲夜「無い」
早苗「そ、そんな即答しなくても……じゃあ友チョコは」
咲夜「…イベントの一環として作るかもしれないけどね」
早苗「本命を渡さないなんて勿体ないですよ?」
咲夜「ま、本命なんて作らないわね。それよりも私は、パーティーの準備で忙しいからバレンタインどころではないわね」
早苗「そうですか…ありがとうございました」
咲夜「………」
妖夢「あ、咲夜さん」
咲夜「あら、妖夢じゃない。貴女も買い出し?」
妖夢「え、ええ…まあ…」
咲夜「…はは〜ん」
妖夢「な、何ですか?」
咲夜「貴女が買ったのは、バレンタインのチョコ用の材料。でしょ?」
妖夢「な、何故…」
咲夜「少し考えれば分かることでしょう?」
妖夢「うぅ…」
咲夜「それで?今年は誰に渡すの?」
妖夢「…言わなきゃ駄目ですか?」
咲夜「まあ言う必要もないけどね。大方の予想は出来るし」
妖夢「…あんまり意地悪しないでください」
咲夜「ごめんなさいね。それじゃ、頑張りなさい」
妖夢「あ、咲夜さん」
咲夜「ん?」
妖夢「あの…咲夜さんは…誰かに渡す予定は?」
咲夜「無いわ」
妖夢「そう…ですよね、呼び止めてすみませんでした。それでは、私もこれで…」
咲夜「………」
紅魔館
妖精メイド「メイド長、お帰りなさい。買い出しお疲れ様です」
咲夜「ただいま。これをキッチンに運んでおいて」
妖精メイド「わぁ♪チョコだ♪」
咲夜「つまみ食いしたら、貴女達の分は無いから」
妖精メイド「だ、大事に運びます!」
咲夜「………」
妖精メイドA「…メイド長、最近人間の里に行くことが多いよね」
妖精メイドB「噂では、香林堂によく通ってるらしいわよ?」
妖精メイドA「え?なんで?」
妖精メイドB「少し考えれば分かるでしょ?」
妖精メイドA「……ああ、なるほど」
妖精メイドB「メイド長にも、ついに春が」
咲夜「貴女達?」
妖精メイドA&B「ひっ!?」
咲夜「話している暇があるなら、さっさと運びなさい」
妖精メイドA&B「は、はいぃ!!」
咲夜「まったく……」
紅魔館 咲夜自室
咲夜「はぁ……もう溜め息しか出ないわ……」
咲夜「少し休んだら…チョコを作らないと…」
紅魔館 キッチン
咲夜「こら!つまみ食いしない!」
妖精メイドA「はぅ!?」
咲夜「パチュリー様!怪しげな液体を入れないでください!」
パチェ「大丈夫…死にはしないわ…」
咲夜「小悪魔さん!パチュリー様を止めてください!」
小悪魔「パチュリー様!入れるならこっちの薬ですよ!」
咲夜「ああ、妹様!そんなに激しく混ぜたらお洋服に付いてしまいます!」
フラン「むぅ…力加減が難しいよ…」
咲夜「お嬢様!どさくさに紛れて納豆を入れないでください!」
レミリア「美味しい物+美味しい物=美味しいのよ!」
咲夜「美鈴!…貴女は真面目に作ってるけど一応叱っておく!」
美鈴「ひ、酷いです!」
咲夜「な、なんとか出来たわね……」
美鈴「お疲れ様です」
咲夜「貴女…いつ作り方を覚えたの?」
美鈴「去年のバレンタインの後です。皆さんのチョコが凄くて、私も作ってみたいと思いまして」
咲夜「…そう」
美鈴「そう言えば、チョコ余っちゃいましたね」
咲夜「これは、私が処分しておくわ。貴女は持ち場に戻りなさい」
美鈴「処分するくらいなら私が食べますよ♪」
咲夜「処分と言っても、捨てる訳じゃないわよ。これで別のお菓子を作るの。今夜はパーティーだから、お客様用にね」
美鈴「お手伝いします♪」
咲夜「大丈夫よ。それよりも、貴女には門番の仕事があるでしょ?私の手伝いをサボリの口実にするつもりなら……」
美鈴「わ、分かりました…持ち場に戻ります」
咲夜「さて…冷蔵の時間はちょっと弄れば良いわね。後は……」
咲夜「ふぅ…完成。……パーティーまで時間はあるわね。……時間よ止まれ」
香林堂 前
咲夜「……時間よ動け」
咲夜「………」
咲夜「すぅ………はぁ………よし」
香林堂
咲夜「こんにちは」
霖之助「いらっしゃい。何が入り用かな?」
咲夜「今日は…買い物に来たわけではないの」
霖之助「?」
咲夜「今日はバレンタイン……」
霖之助「ああ、そうだね」
咲夜「……な、何も言わずに、これを受け取って」
霖之助「……咲夜さん、これは?……あれ?…行ってしまったか…」
紅魔館 咲夜自室
咲夜「………///」
咲夜「完全で瀟洒な従者が、聞いて呆れるわね……///」
自分の好きな人に
伝えたい想いすら
伝えられないなんて……
守矢神社
早苗「ただいま戻りました」
神奈子「おかえり、随分遅かったな」
早苗「霊夢さんの所に寄ってましたから」
神奈子「そう…か……早苗」
早苗「はい?」
神奈子「あ……き、今日はバレンタインだ。美味しいチョコを期待してるぞ?」
早苗「はい!腕によりをかけて作ります!」
早苗「〜♪」
神奈子「………」
諏訪子「人の恋路の邪魔をするのは、野暮ってものじゃない?」
神奈子「…何のことかな?」
諏訪子「背中を押したい気持ちも分かるけどさ、ここは見守る事に徹した方が良いんじゃない?」
神奈子「………」
諏訪子「それよりも、あんたには想い人の一人も居ないわけ?」
神奈子「そう言うお前はどうなんだ?」
諏訪子「まあ気になる人が居ないわけではないかな?」
神奈子「そうか。私も似たようなものだ」
諏訪子「ふ〜ん」
早苗「よし、完成♪後は皆さんの分も作らないと」
博麗神社
早苗「霊夢さん」
霊夢「早苗…」
早苗「霊夢さんも、今日のパーティーに参加されるのですか?」
霊夢「ま、まあね」
早苗「それでは、早速行きましょう」
霊夢「あ、ちょっと待ちなさい」
早苗「はい?」
霊夢「……これ」
早苗「え?私に…?」
霊夢「か、勘違いするんじゃないわよ?これは、いつも通りの義理チョコだから……」
早苗「あ……ありがとうございます!」
霊夢「何度も言うけど義理チョコだからね」
早苗「分かってます♪では、私からも……」
ハッピーバレンタイン
私の大切な人
終わり