涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)


これまでの事とこれからの事の話をしよう その2


「カンパーイ!」

全てが終わった霊夢達は、博麗神社で祝賀会を執り行っていました。

魔理沙「いやぁ、長かったなぁ」
霊夢「そうね。何気に十話近くも続けてたのね」
さとり「伏線も含めれば、丸一年は続いていた事になりますよ」
魔理沙「そう言えば、私達の名前が表示されるようになってるな」
霊夢「この方が、誰が喋ってるのか分かり易くて良いわ」

かなりメタい発言が飛び交っていますが、そこはご愛嬌でしょう。

魔理沙「お?リニューアルしたナレーションさんだな」
霊夢「一般的な小説口調から、全体的に敬語調になっているのが特徴ね」
魔理沙「そもそも、このナレーションさんは何者なんだ?」
さとり「ナレーションさんはナレーションさんでしょう。ナレーションと言う時点で、何者でも無いと思うのですが?」
魔理沙「ほら、この手のパターンって、誰かの心の声だったり追憶だったりするじゃないか」
霊夢「って意見があるけど、実際のところはどうなの?」

ナレーションはナレーションなので、誰と言うことはありません。
ナレーターではなくナレーションなのです。
この方が分かり易く、また、話の内容が全体的に柔らかくなる事から、この様な形におさまったようです。
あまりにも難しい漢字には、括弧(かっこ)を使って、この様に振り仮名を振るようにも言われています。

魔理沙「その狙いは、低年齢層の獲得か?」
霊夢「んな訳ないじゃない。このサイトに、低年齢層が来てはいけないわ。漢字を使わなくなったのは、それが読めない所為で雰囲気を壊したくないからでしょ?」
さとり「それに、以前は漢字を使っていたところも、なるべく読みやすく雰囲気を壊さない程度に平仮名になっていますし」
霊夢「読みやすさと雰囲気重視ってところね」

霊夢達が話をしていると、博麗神社に神奈子がやってきました。

神奈子「やってるな?私も参加させてくれ」

神奈子は、霊夢達の側にドカッと座ると、どこからか一升瓶と盃を取り出しました。

霊夢「好きにしなさい」
さとり「さて、本題に入りましょうか」
神奈子「本題?」
魔理沙「これまでの事とこれからの事の話だな」
神奈子「ああ、このタイトルになってるやつか」
霊夢「まずは…今回で涼花ちゃんストーリーの、トロイメライ編が終了よ」
魔理沙「トロイメライ編?なんだそれ?」
さとり「ナレーションさん、お願いします」

通常ストーリーの『涼花ちゃんと優曇華と永琳』から『香雪蘭』までがフリージア編。
『デート』から『平穏で平凡な年末のお話』までがスピラエア編。
『正月と言えば』から、今回の『これまでの事とこれからの事の話をしよう その2』までがトロイメライ編となります。

魔理沙「へえ。そんな区切ってたのか。区切ってた事すら、皆は知らなそうだけどな」
神奈子「ちなみに、コラボやSS、小説、18禁はカウントしないそうだ」
霊夢「で、次回から新章突入よ」
さとり「とは言え、大きな事が起こる予定も、現時点では無いんですけどね」
魔理沙「ふーん。新章突入とか言うから、少しは期待したんだがな…」
霊夢「新章突入前に、前回までの解説やら裏話やらを語っていくわ」
さとり「それが『これまでの事』です」
神奈子「なるほど」
霊夢「ちなみに今更だけど、この面子の理由は『カウンセリング』からの主役が私達だからよ」
さとり「では、まずは私から、色々とお話ししますね」

さとりはコホンと咳払いをします。

さとり「実は…『カウンセリング』から『トラウリヒカイト・トラウム』までは、『香雪蘭』を書いた時点で考えていたみたいなのです。と言うか、書いていました」
魔理沙「そんな前から構想を練ってたのか?」
さとり「はい。しかし、その後がどうにも続かず、時間だけが過ぎていきました。危機感と焦燥感に駆られた彼は、この話を保留とし、別の作品を書き上げたのです」

ここで言う『彼』とは、作者のRYOの事です。
以降は『彼』や『あいつ』と表記されても、彼の名前が出てくることは無いでしょう。

魔理沙「ナレーションさん、解説乙」
霊夢「ちなみに、私が永遠亭で胡蝶夢丸を貰うシーンがあったでしょ?」
神奈子「ああ。霊夢が珍しく動揺していたな」
霊夢「あのシーン。最初に構想を練っていた頃は、私ではなくさとりが動揺する予定だったのよ」
さとり「霊夢さんと私の立場が、そのまま逆だったのです」
魔理沙「そうなのか?」
神奈子「おや?その頃の書き出しがあるみたいだな。ちょっと見てみるか」

あれから更に一週間が経過した。
涼花にも笑顔が戻り、霊夢とさとりはまた、何気無い幻想郷の日々を送っていた。
しかし、そんな日常を送っていたさとりではあったが、あの時、涼花の夢に現れた少女の事がずっと気になって仕方がなかった。
あの時、その少女と共に居たRYOに聞いても答えてくれなかった。
紫も、当然のことながら答えてくれなかった。
もちろん、心を読もうとしたのだが…読もうとした瞬間、その少女に関する事だけが、靄のようなものが掛かってしまい読むことが出来なかった。
あの少女は何者なのか…。
あの少女は、涼花の夢の世界へ介入していた。その事から恐らく、涼花とも何らかの繋がりがあるはずなのだが……。
あの少女の正体を突き止めれば、今回の一件の真相に触れられる。そんな予感がしていた。
そこでさとりは、共に涼花を救った霊夢に相談した。

神奈子「書き出しなのに長かったな…。流れは大体同じだが…こちらは『香雪蘭』の一週間後と言う設定なのだな。それに、ナレーションも昔のものだ」
さとり「この後『トラウリヒカイト・トラウム』までは書いていたのですが…その後が続かず」
魔理沙「そして今に至ると。あいつも馬鹿だね〜。書けないなら書こうとしなきゃ良いものを。それに、何年越しだって話だぜ?そんな所で頑張るくらいなら、更新ペースを上げろってんだ」
霊夢「どうしたのよ?不満でもあったの?」
魔理沙「読者の声を代弁したまでだ。私も、月に一回の更新ペースは遅いと思ってるんだ」
さとり「彼の執筆速度も、考慮してあげてください?」
魔理沙「いいや、駄目だな。それに、更新の時点で二、三話はストックがあるんだぜ?単純計算、月に二回は更新が出来るはずなんだ。今回だって『三つの魂』更新時点で書いてるんだからな」
神奈子「それは、不測の事態に備えての事だろう?スランプ期間に入ると、あいつは一カ月近く新作が書けないからな。安定して更新するには、月一回のペースが丁度良いんだ」
魔理沙「しかしだなぁ…」

話が反れているこの現状を見かねてか、どこからともなく紫が現れました。
片手には、やはり一升瓶を抱えています。

紫「はいはい、そこまでよ。このままだと埒があかないから、これまでの事についての話に戻りなさい」
魔理沙「文句は言い足りないが…仕方がない。ここで流れを止めるのも気が引けるしな」
霊夢「じゃあ、次は私ね。『カウンセリング』でのさとりのシャワーシーンは、はたして必要だったのかしら?」

霊夢の一言を聞いた瞬間、さとりは口に含んだお酒を吹き出してしまいました。

霊夢「汚いわね…いきなり吹くんじゃないわよ」
さとり「ゲホッゲホッ!…だ、だって…」
魔理沙「さとりのシャワーシーンなんて、誰得だって話だな」
神奈子「さとりの心情や思案のシーンだが、シャワーシーンでなくとも良かったとは思うところだな」
紫「読者サービスにしても、さとりだからねぇ…」
さとり「散々な言われよう…そろそろ、私の心も折れそうですよ。あれは、彼がどうしても入れたいと言って仕方がなく…」
魔理沙「あのロリコンめ…。さて、次は私だな」

魔理沙は、お酒を一口飲み込みます。


魔理沙「『カウンセリング』と『ドリームコネクト』における私と涼花ちゃんの件だが、私を参戦させたかったとは言え、あの流れは半ば強引だった気がする」
霊夢「確かに。『正月と言えば』での魔理沙と光の三妖精(三バカトリオ)の絡みから、いたずらの結末が書かれていなかったからね。もしかしたら、何かしらの伏線だと思った読者も居たかもしれないけど…実はあれ、単にあいつが書き忘れただけよ?」
神奈子「自分のミスを、巧く使いこなしたってわけだな」
さとり「ネタバラシをすると酷いものですが…結果的に、魔理沙さんも上手く参戦出来たので、そこは良いのではないでしょうか?」
紫「実際にあいつ、『正月と言えば』を読み返して、頭を抱えていたからね。何とか出来ないかと模索した結果がこれよ」
神奈子「まったく、大した根性だな。次は私だ」

神奈子は盃を揺らしながら、空を仰ぎ見て何かを考えている様子です。

神奈子「こんなアクションのひとつでも挟まないと、ナレーションの仕事が無くなるからな」

神奈子の心配りに、少し胸が熱くなるナレーションさんでした。

神奈子「さて、私からは夢蛾についてだ」

夢蛾とは、涼花が使用した、夢に生息する謎の生物。
現実世界の生物で類似する物は、蚕蛾だと言われています。
夢の中で他の生物に取り付き、その生物の持つ厄を、ほんの少量だけ餌にして成長します。
成長すると繭を作り、餌にした厄のお礼に、取り付いた生物に良い夢や吉夢を見せます。
夢を見終えた生物は、爽快感と共に夢から醒め、夢蛾は成虫となります。
蚕は繭の中で、美しい蝶になる夢を見ているとされ、また夢蛾も、繭の中で蝶になる夢を見ます。
蝶と言う憧れの存在になる夢を見るため、取り付いた生物に吉夢を見せると言われています。
しかし、夢蛾の見せる夢は、実際にはほんの些細な夢。
強く願った夢ではなく、こうだったら良いと言う程度の夢。
それはふわふわと漂う、とても移り気な夢。
だから涼花は、夢蛾を取り付かせた者の、心を揺さぶる事により、その者を使役する事が可能だったのです。

魔理沙「お、おう…気遣われたナレーションさんが本気を出した…。なんて分かり易い性格なんだ」
神奈子「おかげで、私が言おうとしていた事を言われてしまったな」

ナレーションさんのナレーションに、つい熱が入ってしまいました、

神奈子「では、その夢蛾について、補足と裏話といこうか」
さとり「他に何かあるのですか?」
神奈子「色々とな。ここから長いから、心してくれ。夢蛾は、先程の説明の通り益虫だが、それは夢の中での話。十年後の涼花の仕業で、夢蛾が現実世界に出てきたわけだが、現実での夢蛾は、少々厄介な害虫となる」
霊夢「害虫?」
神奈子「現実世界に出てきた夢蛾は、夢の世界と同様に他の生物に取り付き、厄を餌として成長するのは変わらない。だが、夢蛾が繭を作ってしまうと、取り付いた宿主を深い眠りに誘ってしまう。それは、厄のお礼に夢を見せようとしての夢蛾の習性だが、繭を作る時期には個体差がある。いつ、どこで眠りに入ってしまうか分からない上、宿主の夢によって、目覚めるまでの時間も異なるんだ」
魔理沙「…それは危ないな。怪我や事故が起こりかねん」
神奈子「だが、涼花が夢から持ち出さない限り心配は無いし、現実で取り付かせた夢蛾は、全て涼花が回収しているそうだ」
霊夢「なるほど。涼花ちゃんらしいわ」
さとり「そうですね」
魔理沙「ん?何がだ?」
霊夢「私達が戦った相手を思い出しなさい?」
魔理沙「え〜っと…私が輝夜で、さとりが雛で…霊夢が、紅魔館の門番と咲夜とレミリアだったか?」
さとり「雛さんは、私達が出会う前から取り付かれていました」
霊夢「咲夜と門番は取り付いていなかった。あの二人は、夢の中の登場人物だったのよ」
魔理沙「と言う事は、レミリアと輝夜に取り付いていたって事か。……それで?」
霊夢「私達が涼花ちゃんの夢に居たのは、お昼過ぎよね」
魔理沙「そうだな」
霊夢「レミリアも輝夜も、その時間は大体寝ているわ。つまり、現実で取り付けても安全だったと言うわけ。あんなになっても、涼花ちゃんは優しかったのね」
魔理沙「それは良いとして、それならわざわざ、現実でなくても夢の中から直接取り付ければ良かったんじゃないのか?」
神奈子「普通はそう思うだろう。だが、夢と現実では、夢蛾の拘束力が違うらしい。夢の場合、心を揺さぶる程度でないと、狙った夢を見せる事が出来ず、無理をすると、その夢を不快だと思ってしまう。だが現実だと、多少は見せる夢を弄る事が出来る」
魔理沙「つまり、手駒にし易いと」
神奈子「そう言うことだ」

神奈子はひとつ、溜め息を吐きます。
長く話して疲れてしまったのか、そしてそれを紛らわせるためか、盃の酒を飲み干します。

霊夢「さて、次は……あれ?紫はどこ?」
さとり「さっきまでここに居たはずですが…」

しかし、辺りを見回しても紫の姿は見えません。

霊夢「流れ的に、次は紫なのに」
魔理沙「別に良いんじゃないか?」
霊夢「良いなら良いけど…」
魔理沙「よし、それじゃあ次は、紫を飛ばして私だぜ。と言っても、私の場合は質問なんだがな」
さとり「質問ですか?」
魔理沙「ああ。さっきの夢蛾の話を聞いて、少し疑問に思った事がある。十年後の涼花ちゃんには、莫奇が居ない。どういった理由か、涼花ちゃんの元から去ったと聞いた。しかし、涼花ちゃんの能力は『夢魔と貘を操る程度の能力』だ。そして、貘の正体は莫奇。貘の力を借りて、夢で作った物を現実世界に投影している筈だ。その貘が居ないのに、夢にしか存在しない夢蛾を現実へ持ってくる事が出来るのか?」
神奈子「む…確かに」
紫「その理由は簡単よ」

先ほどまで姿を消していた紫が、目の前に唐突に現れました。
完全に油断していた霊夢達は、驚いて声を上げてしまいます。

紫「やっぱり、みんなの反応は素敵だわ♪」
霊夢「あ、あんたねぇ…」

相変わらずの紫の仕打ちに腹立たしさを覚えますが、当の本人は満たされたかのような表情を浮かべています。

紫「まあまあ。いつもの事なんだし、気にしないで?」
魔理沙「お前が言うな」
紫「はいはい、話を戻すわね。魔理沙の意見はごもっともだから、それに答えられる方をお呼びしたわ」

そう言って紫は、どこかへスキマ空間を繋げます。
そして、そこから現れたのは、先ほど話題にあがっていた莫奇でした。
しかし、莫奇の表情は不満そのものです。

紫「ほらほら、そんな顔しないで?私達はただ、質問に答えてほしいだけなんだから」
魔理沙「いや…なんでこいつなんだ?ここは、十年後の涼花ちゃんを呼ぶところだろ?」
紫「この神様が色々と知っているのよ。と言うわけで、この子達に色々と教えてあげて?」

莫奇は深い溜め息を吐きましたが、流石に連れてこられ観念しているのか、魔理沙の質問に答え始めました。

莫奇「分かりました、お答えします。ですが、何を聞いても驚かないでくださいね?…そもそも、私が十年後の涼花について詳しい時点で、神奈子さんも疑問を抱くべきだったのですよ?」
神奈子「…ん?いや、涼花から聞いた風な事を言っていたからな。知っていて当然と思っていたが」
莫奇「知っていて当然と言えば当然です。何故なら私は、十年後の涼花の使役する莫奇なのですから」
魔理沙「うん?」
さとり「え?」

「えぇーっ!?」

莫奇の、思いも寄らない告白に、一同驚愕です。

神奈子「い、いやいや!お前はあの時、涼花の莫奇は去ったと…」
莫奇「神奈子さんと紫さんに話したあの時点では、私の事は隠した方が良いと思いましたから。だって、貴女方が涼花の夢の中で戦った莫奇も、私だったのですから」
霊夢「…じゃあ、私達に涼花ちゃんの事や、もう一つの魂の事、その魂の過去を教えたのも?」
莫奇「安心してください。『ドリームコネクト』そして『トラウリヒカイト・トラウム』で貴女方が出会ったのは、正真正銘、この時代の涼花が使役する莫奇です。あの後、この時代の莫奇は出て来ていません」
魔理沙「…となると、『トロイメライ』で涼花ちゃんの意思に従っていたのも、全部演技だったのか?」
莫奇「ええ、その通りです」
さとり「あの後、数百年前の涼花ちゃんに対して流した涙も、あれも演技だったのですか?」
莫奇「……あれは、流石に演技ではありませんよ。あれは私の本心です」
さとり「…それを聞いて安心しました」
神奈子「しかし…だとしたら何故『詩人は語る』で、本当の事を話してくれなかった?」
莫奇「あの時、私の仕える涼花は、霊夢さん達と戦おうとしていました。私は既に、涼花あっての私であり、私自身の力は、夢を食べたり操作出来る程度。本当の事を話したら、神奈子さんも紫さんも、私と戦おうとしたでしょう」
紫「否定は出来ないわね」
神奈子「お前が涼花ちゃんを止めなかったから、今回の事が起こってしまったと、お前にお灸を据えていただろうな」
莫奇「夢の世界なら兎も角、現実世界での私は非力なのです。貴女方と戦ったところで、万に一つも勝ち目はありませんし、争い事も痛い思いも、私は好きではありませんから」
霊夢「それは分かった。それで?わざわざ涼花ちゃんの夢に入って、私達に接触した理由は?」
莫奇「貴女方を、正しい方向へ導くため。そして、間違った方向へと向かう涼花を、止めてもらうため」
霊夢「それは、こっちの涼花ちゃん?それとも、そっちの涼花ちゃん?」
莫奇「両方です。貴女方なら、二人を助けてくれると…正しい方向へ導いてくれると、信じていました」
霊夢「なんだか、あんたの思い通りになったと言うのは癪だけど…」
神奈子「私からも質問だ」
莫奇「どうぞ」
神奈子「お前は、十年後の涼花を止められなかったのか?」
莫奇「それは出来ません。先程も言いましたが、私は既に、涼花あっての私なのです。意見を言うことは出来ますが、命令には背けないのです」
神奈子「だから、涼花の奥義使用を止められなかった」
莫奇「面目ない話ですが、そうなります」

莫奇は小さな溜め息を吐くと、やはり持参していたお酒を取り出し、盃に注ぎました。

霊夢「私からも質問」
莫奇「どうぞ」

莫奇は盃を傾けながら、霊夢の質問を聞きます。

霊夢「どちらの涼花ちゃんも、背中に蝶の羽が出来た。かなりの魔力を含んでいるように見えたけど、あれは何故?」
魔理沙「そうだな。今までのラスボスっぽくするなら、涼花ちゃんの場合は聖の曼荼羅のような、花の形が妥当なんじゃないか?」
莫奇「それは涼花が、数百年前の涼花の夢だからです」
さとり「どう言うことですか?」
莫奇「彼女のモデルは蚕。羽化する事のない繭なのです。彼の地元が昔、養蚕で栄えていました。そこに目を付けた彼は、数百年前の涼花を蚕、現在の涼花を、蚕の見る夢。蝶としたのです」
紫「『トロイメライ』での、涼花ちゃんの嫌い連呼と、そこから蝶の羽を形成。勘の良い読者の方は、何が元ネタなのかピンと来たはずよ。流石に名前を出すわけにはいかないけど…とあるCMが元ネタで『運命が変わりたがっている』と聞けば、自ずと分かるのではないかしら?」
霊夢「だめだめ、これ以上は危険だわ。今のも十分アウトだし」
紫「あれを見た瞬間、彼は心の中で『これだっ!』と叫んだみたいね」
さとり「はた迷惑な話ですよ」
莫奇「さて、他に質問が無ければ、私は帰らせていただきますが」

顔を見合わせる霊夢達でしたが、これ以上は特に質問も無かったようです。
紫は莫奇に一言礼を言うと、どこかへとスキマ空間を繋げました。

莫奇「それでは」

莫奇は軽く会釈をすると、スキマ空間へと消えていきました。

神奈子「さて、次は私だ。何故、私が夢の世界に居たのか」
魔理沙「寝てたからだろ?」
霊夢「寝てたからでしょ?」
さとり「寝てたからですね」
神奈子「そうだよ悪いか」
紫「あんな時間まで付き合わせてしまって、悪かったわね」
神奈子「まったくだ」

神奈子と紫の会話を聞いて、魔理沙はニヤニヤといやらしい笑みを浮かべています。

魔理沙「へぇ〜、まさか紫と神奈子がねぇ〜」
神奈子「…言っておくが、お前が期待してるような事は何も無いからな?涼花ちゃんについて、閻魔も交えて話し合っていただけだ」
魔理沙「何だつまらん」
神奈子「紫と閻魔が帰った後、何か眠気覚ましになるものはないかと探していたら、いつの間にか寝ていたよ。…そうだ」

神奈子は、何か思い付いたように手を打ちました。

神奈子「あの時の話し合いで出た、涼花ちゃんの能力の本質についても話しておくか」
霊夢「能力の本質?」
紫「十年後の涼花ちゃんから聞いたことだけど、涼花ちゃんの能力は、さっきも出た通り『夢魔と貘を操る程度の能力』だけど、その本質は夢を叶える事なのよ」
神奈子「それこそが奥義な訳だが、そうでなくとも涼花ちゃんは、奥義発現に伴う暴走で、雪柳至音の命を救っている」
紫「どちらにせよ、涼花ちゃんは願った夢を叶えられるって事よ。それが、どんな夢であろうとね」
魔理沙「それだけ聞くと、涼花ちゃんは危険極まりないと言う事になるが…」
紫「もちろん、そんな事はさせないわ。だからこその『夢魔と貘を操る程度の能力』なのだから」
霊夢「分からないのはそこよ。何だか凄くあやふやになってる気がするけど、結局のところは、何がどうなってるのよ?」
紫「それじゃあ、その辺りも含めて説明できそうな人を呼びましょうか」
さとり「また莫奇さんを呼ぶつもりですか?」
紫「今回は別。もうあの子も、口止めをしてないと思うからね」

そう言うと紫は、またしてもどこかへスキマ空間を繋げました。

紫「すぐに戻るわ」

紫は、スキマ空間へと消えていきました。
それから数秒…。

紫「ほらほら、暴れないで?私達は貴女に聞きたいことがあるだけだから」
「私じゃなくても良いじゃない!やめてって言ってるでしょ!」

再び開いたスキマ空間から、紫と誰かの喧騒が聞こえてきます。

紫「ここまで来て何を言っているのよ。ほら、みんな待っているんだから、これ以上待たせたら悪いでしょ?」
「ちょ、ちょっと押さないで!」

スキマ空間から出て来たそれは、地面につまずき、盛大に転んでしまいました。
顔面からダイブしたのか、鼻を押さえています。
遅れて紫も戻ってきました。

夢魔「いたた…。もう、何するのよ!」

紫が連れてきたのは夢魔でした。

紫「さっきも言った通りよ。この子達の質問に答えてほしいの」
夢魔「イヤ」
紫「そう言わないで?ほら、さっきのお詫びよ」

紫は、海外の高級ワインを取り出し、それを夢魔に手渡します。
しかし夢魔は、そのワインを眺めて、顔をしかめています。

紫「…ああ、貴女は独逸(ドイツ)出身だったわね。麦酒の方が良かったかしら?」
夢魔「どちらかと言えば…じゃなくて」

夢魔はしばらく悩んでいましたが、小さな溜め息を吐くと、それを承諾しました。

夢魔「物で釣られたと思われるのは癪だけど…まあいいわ。あと、私はキルシュヴァッサーが好きなの。次からはそちらを所望するわ」
紫「キルシュ…?ああ、さくらんぼを醗酵させたお酒ね?分かった。次からはキルシュヴァッサーを用意しておくわ」
夢魔「で?私に聞きたい事ってなに?」
さとり「聞きたいことが増えてしまいましたが…まず、貴女はどちらなのですか?」
夢魔「どちらって…言ってる意味が分からないわ…」
霊夢「あんたは、十年後の涼花ちゃんの夢魔なのか。それとも、この時代の涼花ちゃんの夢魔なのかって事よ」
夢魔「なるほどね」
霊夢「で?」
夢魔「うん?」
霊夢「あんたはどっちなの?」
夢魔「それは秘密。それに、私がどちらであれ、あんた達の質問には答えられると思うわ」
さとり「あまり面倒な事態にしないでください?貴女は…はい、この時代の夢魔ですね」
夢魔「あんたはそうやって、勝手に他人の心を読んでからに…嫌われるわよ?」
さとり「元より忌み嫌われているのでご心配なく」
魔理沙「それにしても、さとりの第三の目は、夢魔の事をずーっとロックオンしてるな。何かあるのか?」
さとり「別に?理由なんてありませんよ」
夢魔「それはあれよ。私がエロい事しか考えてないから、心を読む目を離せないのよ。ね?」

微笑む夢魔に、さとりは否定のまなざしを向けた後、第三の目を反らしました。
さとりが否定の言葉を示さなかった為、魔理沙がまたしてもニヤついていますが、さとりはそれを無視しています。

夢魔「さて、くだらない話はこのくらいにして、私に聞きたいことって何なの?」
霊夢「まず、涼花ちゃんの能力の本質について」
夢魔「う〜ん…その事について、あんた達は莫奇から聞いている筈なんだけど?」
霊夢「莫奇の説明と、奥義の事を聞くと…何だか設定がフワッとしてるのよ」
夢魔「設定言うな。まあ、そう言う事なら説明してあげる。でも、結構長いから覚悟しなさい?」

莫奇は軽く深呼吸をすると、能力の本質について語り始めました。

夢魔「あんた達も知っている通り、涼花ちゃんの能力は『夢魔と貘を操る程度の能力』よ。この能力の夢魔…つまり私の役割は、他者だけでなく涼花ちゃん自身も、涼花ちゃんの夢の中に誘う事。そして貘の役割は、涼花ちゃんが夢の中で作り出した物を食べ、現実世界に吐き出す事。ここまでは良いわね?」
さとり「はい。そして、貘に食べさせると、現実へ吐き出す際に、劣化が起こる事も理解しています」
魔理沙「単純な物なら劣化は少ないが、複雑な物であるほど劣化が激しい…だったか?」
夢魔「その通り。私の夢への誘いも、眠らせると言うよりは、昏睡状態ってのが近いわね。要は夢を見れば良いだけの事だから、わざわざ眠らせる必要もないの。でも、これは他者の場合。涼花ちゃんが夢の中で物を作り出すには、涼花ちゃんがそれを、夢であると認識しなければならない」
紫「明晰夢。夢を夢と自覚し、その夢を自在に操作出来る夢ね」
夢魔「そうよ。涼花ちゃんは、明晰夢を見る事によって夢を操作し、それを貘に食べさせて、現実世界へと投影している。ここまでも良いわね?」
神奈子「しかし、これだけを聞くと、その能力の本質までは分からないな」
夢魔「私は兎も角、貘の能力は現実への投影だけではないの。貘は、悪夢を食べる事によって、その悪夢を吉夢へと変える力も持っているわ」
霊夢「それなら私達も、涼花ちゃんの夢の中で見かけたわ」
夢魔「悪夢を食べる霊獣だからね。ここからは知らないだろうから説明するわ。実は、貘の食べる夢には限界が無いの」
さとり「と言いますと?」
夢魔「貘は、どれだけ大きな夢だろうと、どれだけ複雑な夢だろうと、食べる事が出来てしまうのよ。それは夢と言う物が、自在に大きさを変えられるから。実際、私達とあんた達が戦ったあの場所も、外から見ると掌大の大きさにしかならないのよ」
魔理沙「つまり夢ってのは、色んな出来事が凝縮された、小さな塊だって事か?」
夢魔「ドレミー・スイートって居たでしょ?あいつが持ってるのが夢魂。夢そのもの。どんなに壮大で広大な夢を見たところで、あれくらいの大きさにしかならないのよ」
魔理沙「なるほどな」
夢魔「貘の食べる夢に限界が無い。それがどう言う事なのか。涼花ちゃんが、自分の能力を覚醒させた時の事を思い出して?」
霊夢「…能力の覚醒の原因は、ゆーちゃんの死。それを受け入れられず、涼花ちゃんは無意識のうちに能力を使った。親友が死んでしまう現実を悪夢だと思い込み、それを貘に食べさせて…」

そこまで言ったところで、霊夢は何かに気付きました。

霊夢「もしかして、貘の食べる夢に限界が無いって、そう言う事なの?」
魔理沙「うん?どう言う事だ?」
夢魔「悪夢だと思い込む。その悪夢を作り出す。ゆーちゃんの死を悪夢だとして、その吉夢は、ゆーちゃんが生き長らえる夢。その吉夢を、現実世界へと吐き出したら?」
魔理沙「ゆーちゃんの死の運命が塗り替えられる…?」
さとり「しかし、貘に食べさせた夢は劣化する筈。ましてや、他者の運命を変える事など出来ないのでは?」
夢魔「本来ならそんな夢は、現実に吐き出した瞬間に消えてしまうわ。でも、あの時は涼花ちゃんだけでなく、涼花ちゃんの能力である私や貘も、力が暴走をしていたわ。それだけの夢を、劣化も起こさずに吐き出すなんて不可能だもの。それに、そんな事は私達がさせないわ」
神奈子「つまり、本質は夢を叶える事だが、それを使いこなす事は出来ない。と言う事で良いのだな?」
霊夢「でも、涼花ちゃんの夢の中で、あんた達は涼花ちゃんに逆らえないって言っていたじゃない」
夢魔「涼花ちゃんの能力である私達は、確かに涼花ちゃんの意思には逆らえない。でも、私達にも意思がある。一応、涼花ちゃんを説得する事だって出来るのよ」

夢魔はひとつ溜め息を吐きます。
ここまで長く語った事が無かったのか、夢魔の表情には疲労感が伺えます。

紫「次の質問。涼花ちゃんの持つ奥義について聞きたいけど…良いかしら?」
夢魔「どうぞ」
紫「『トロイメライ』で、涼花ちゃんは奥義を使おうとしたけど、奥義は今、どうなっているの?」
夢魔「再封印よ。私と莫奇にかつての力があれば、奥義そのものを消滅させる事も出来たわ。でも、今の私達では、言葉の一部を消滅させるだけでも精一杯。それだけ強力なのよ、あの奥義は」
紫「再封印ね…。では、今回のように、封印が破られる事は無いの?」
夢魔「さすがに、あんな事を何度も許すわけにはいかないからね。封印同士を複雑に絡ませたから、今回のように涼花ちゃんが読まれても、封印までは解けないようにしてあるわ」
紫「そう。それを聞いて安心したわ」
夢魔「さて、他に質問は?無ければ、もう帰りたいんだけど」
さとり「あ、待ってください」
夢魔「なに?」
さとり「貴女は…いったい何者なのですか?先ほどの紫との会話で、貴女がドイツ出身だと判明しましたが…我々は、貴女の事を知らなすぎます」

それを聞いて、少しの間思案した夢魔は、人差し指を唇に当て、こう言いました。

夢魔「ミステリアスな女は魅力的なのよ」
紫「そうね。何と言っても、私がそうだから♪」
さとり「茶化さないでください悪ノリしないでください胸を強調しないでください」
夢魔「それに、私については『これからの事』よ。今、この場で私の事を話したら、今後のネタバレになってしまうわ」
魔理沙「しかし、お前の本名くらいは、教えてくれても良いんじゃないか?」
夢魔「本名?私は私、夢魔が本名よ」
魔理沙「とぼけるなよ」

魔理沙は立ち上がり、夢魔の目の前へ歩み寄ります。

魔理沙「お前は夢魔族だ。それは『トラウリヒカイト・トラウム』で明らかになっている。つまり、夢魔ってのは種族名だ。種族名が夢魔で、名前も夢魔。それはあり得ないだろ」
霊夢「人間が『人間』と名乗っているようなものね」
魔理沙「そう言う事だ。それに、名前を隠す意味なんて無いだろ」

魔理沙の言葉に夢魔は、まるで悪巧みをしているかのような笑みを浮かべました。

夢魔「残念だけど、それもヒミツよ♪まあ、あんた達の見立ては、良い線いっているとだけ言っておきましょうか」
魔理沙「やれやれ、どこまで引っ張るつもりなんだか。あと、わざわざ胸を強調するな」
夢魔「あるものをアピールして、何が悪いのかしら?」

夢魔は腕を組むようなポーズで、より胸を強調してきます。
目の前に突き付けられた豊満を、魔理沙は嫉妬と憎悪を込めて睨み付けます。

魔理沙「お前も紫も神奈子も、いつか“もいで”やるからな」
神奈子「待て、私もなのか?」
魔理沙「お前らみんな同罪だ」
夢魔「おお、怖い。じゃあ、もがれる前に退散しましょうかね」

そう言った夢魔の体は、光の粒となって、目の前から消えてしまいました。
その様子を見た魔理沙は、自身の頬を抓ります。
夢魔のこの消え方は、夢の中特有のものであった為、魔理沙は今が夢なのかを確かめたかったのです。
頬には程よい痛みがあり、この場所が夢ではない事を悟ります。

霊夢「さて、他には何かある?」
紫「それじゃあ私から。『トラウリヒカイト・トラウム』や『ナハトファルター』、それから涼花ちゃんの使用したスペルカード、夢符『ファルター・フリューゲル』。それと『トロイメライ』もね。これらは全てドイツ語よ。それは何故なのか」
神奈子「ふむ…ただ単に、語呂が格好良いからではないのか?」
紫「それもあるけど、さっきも話題に上がったように、夢魔はドイツ出身の妖怪なの。それが大いに関わっているのだけど…夢魔も言ったように、そこは『これからの事』だから、あまり語れないわ。でも、それぞれの意味なら教えてあげる」
さとり「『トロイメライ』は、確かクラシック音楽にもありましたね」
紫「シューマンの『子供の情景』第七曲よ。トロイメライの意味は、夢や夢想といった意味になるわ。トラウリヒカイト・トラウム…正確にはトラオムなんだけど、あいつはトラウムと言いたがるわ。まあ、どちらでも発音とかに間違いは無いけれど。これの意味は悲しみの夢よ。トラウリヒカイトが悲しみ、トラウムが夢ね」
霊夢「確かに、莫奇の見せた悲しい夢だったわね」
紫「ナハトファルターは、夜に飛ぶもの。夜の蝶。つまり、蛾と言う意味になるわ」
魔理沙「蛾って事は、あの夢蛾ってやつの事か…」
紫「涼花ちゃんのスペルカードである、ファルター・フリューゲル。先ほども出たファルター、つまり蝶と、フリューゲルは羽と言う意味になる。そのまま、蝶の羽ってところね」
さとり「弾幕的には、蝶の羽ばたきと鱗粉と言う事でしょうか」
紫「本当は、蜘蛛の巣に捕らわれた蝶をイメージしたものにしたかったみたいだけど、さすがにね…」
さとり「では何故、それらがドイツ語なのですか?」
紫「それは聞かないでって…。それに、そんな聞き方をされたら、口を滑らせてしまいそうだわ」
さとり「あわよくば滑らせて貰えればと」
紫「性格悪いわね…まあ、意味についてはこんなところよ」
霊夢「さて、他には?まだ何か、裏話を持ってる奴は居る?」
魔理沙「あ、私。さとりに質問がある」
さとり「何でしょう?」
魔理沙「お前の能力は、心を読む事だよな?涼花ちゃんや夢魔達の心が読めなかったのは、あれが夢の世界だからと言う事なんだろうが、現実世界に居た十年後の涼花ちゃんの心が読めなかったのは何故だ?」
霊夢「言われてみれば…」
さとり「あれは読めなかったと言うより、読むことを諦めたと言った方が正しいですね。何せ、あの時の涼花ちゃんの心は、あらゆるものに対する怒りに満ちていましたから」
神奈子「…そうでもしなければ、自身の心を保てなかったのかもしれないな」
霊夢「さて、まだ何か裏話を持ってる奴は?」

霊夢の問いに、各々顔を見合わせます。
しかし、もう大方出尽くしたのか、誰も何も言いませんでした。

霊夢「それじゃあ『これまでの事』については終わりって事で」
魔理沙「2ページ目まで跨いでしまったし…『これからの事』についてをさっさと始めよう」
霊夢「そうね。とは言え『これからの事』は、あいつの代弁かな?」
さとり「そうですね。我々は『これからの事』を知っているわけではありませんから」
霊夢「全てはあいつ次第か…釈然としないわね」
紫「楽しければ何だって良いわ」
霊夢「あんたは基本的に傍観だからね…」
神奈子「話が反れそうだな。『これからの事』と言っても、ナレーションが代わるだけで大した事は起こらず、いつも通りに戻していくそうだ」
さとり「それから、以前書いた『涼花ちゃん』のリメイクを書くとも言っていました。あの頃は、夢魔と貘の設定もあやふやだったから、リメイクとして書き直したいそうです」
紫「フリージア編、スピラエア編、トロイメライ編は、専用のページを作って、そこに纏めておくようになるわよ」
魔理沙「その理由は?」
紫「サイトの仕様上、仕方のない処置なのよ。このサイト、ページ数の上限が200ページなの。その上限に、そろそろ引っかかりそうなのよ。だから、今までの話を小説ページに纏めることにしたの。小説ページに小説として投稿するから、ページ数は小説ページの1ページだけで済むからね」
魔理沙「容量節約のためって事か?だったら、書いたけどボツになった話とか、書きかけの話を消せば良いだけじゃないか。それだけで数ページは浮くはずだぜ?」
さとり「そうですよね…魔理沙さんメインのエッチな話とかもありますから」
魔理沙「お前と霊夢もな。…聞いた話だと、霊夢×さとりなんてマニアックなものを書いたらしいじゃないか」
さとり「貴女の場合は数ページに及ぶうえ、涼花ちゃんにまで手を出そうとしていましたよね?」

不毛な言い合いをしている二人の間に、霊夢が割って入ります。

霊夢「はいはい、そこまでよ。まったく、頭の中がピンク色な奴の会話は嫌ね…。18禁以外にも、あんころ庵の店長さんの話とか、キャラクター設定のページとか…書こうとして詰んでるものが多いから、その辺りを消せば容量の確保も出来そうだけど」
紫「今後の事も考えると、小さく纏めた方が都合が良いのよ。だって、新作は今まで通り、このページと同じ通常ページだからね。こちらの方が書きやすいみたいよ」
霊夢「そう言う訳だから、今後は『フリージア編』『スピラエア編』『トロイメライ編』と、小さく纏めておくわ」
紫「それから、夢魔のあれこれは気ままに書いていくみたいだから、あまり期待しないでね?」
魔理沙「と言うより、夢魔の話も詰みそうで怖いんだが…」
紫「何とかなるでしょ」
魔理沙「…まあ良いか」
さとり「『涼花ちゃん』のリメイクも、いつ書くかは未定です。本当に計画性の無い…」
神奈子「まったくだな。さて、これで『これからの事』も、ようやく終わりだな」
霊夢「『これまでの事とこれからの事の話をしよう』も、これにて終了。って事で」
魔理沙「だな」
さとり「そうですね」

各々が盃を手に取ります。

霊夢「仕切り直しに宴会よ!」

「おー!」

その後、見知った者達を集めて、盛大に宴会が執り行われました。
呑めや歌えやと、それぞれがそれぞれに楽しみます。
そして、やはりと言うべきか、いつの間にか涼花ちゃんまでが参加していましたが、今夜だけは無礼講です。
何故なら、一連の異変後初めての宴会なのですから。


終わり