涼花ちゃんストーリーまとめサイト(改)
食べたの だぁれ?
それは、いつもの宴会の最中の出来事でした。
皆、酒も回り、いよいよ騒がしくなるという時。
博麗神社の台所で宴会用の料理を作っていた優曇華が悲鳴を上げました。
その悲鳴を聞きつけ、霊夢とその他数名が台所に駆け付けます。
霊夢「いったい何事?」
優曇華「ああ、霊夢さん…。実は」
優曇華が見せたのは、何も乗っていないお皿でした。
霊夢「…そのお皿がどうしたの?」
優曇華「このお皿には、私が作った料理が乗っていたはずなの。でも、少し目を離したら、お皿の上の料理が無くなっていたの」
霊夢はひとつため息をつきました。
そのような事をする者など、すぐに見当がつくからです。
霊夢「今すぐ幽々子を連れてきなさい」
魔理沙「大丈夫だ、すでに連れてきている」
幽々子は縄で縛られた状態で、皆の前に突き出されました。
皆が皆、幽々子を睨んでいます。
幽々子「ち、ちょっと待ってよ! 私じゃないわ!」
魔理沙「って言ってるが妖夢よ、従者としてどう思う?」
妖夢「…幽々子様、正直に話した方が身のためですよ?」
幽々子「妖夢! 貴女は信じなさいよ! 私の従者でしょ!」
妖夢「幽々子様? これまでの自分の行いを思い返しても、その様なことが言えますか?」
幽々子「あぅ……。 で、でも、今回は私じゃないのよ!」
誰も幽々子の言葉を信用していませんが、それも仕方のない事なのでしょう。
霊夢「ところで、あんたは何を作ってたの?」
優曇華「え…あ、ああ、鶏の唐揚げよ」
霊夢「ん? …何か気になることでもある?」
優曇華「いや…あの亡霊姫が大食らいなのは知ってるけど、あの量の唐揚げを一瞬で食べることが出来るのかなって」
霊夢「ふ〜ん……」
魔理沙「ほら、さっさと吐いちまえよ。楽になるぜ?」
幽々子「食べてもいないものを吐けるわけないじゃない! 私だってお腹を空かせてるのよ!」
魔理沙「お前、この大皿を空にしておいて何がお腹を空かせてるだ。いい加減にしないと、本当に痛い目にあうことになるぜ?」
幽々子「私じゃないわ! 私じゃないのよ! お願い、信じて!」
幽々子は涙目になりながら、必死に自らの無実を訴え続けています。
その様子に、さすがの紫も呆れ顔です。
するとそこへ、霊夢が割って入りました。
地獄に仏と言わんばかりに、幽々子は霊夢の陰に隠れてしまいました。
霊夢「まあ待ちなさい。もしかしたら本当に、幽々子じゃないのかもしれないわ」
魔理沙「いいや、こいつ以外にあり得ない。それとも何か? 霊夢はこいつの言葉を信用するのか?」
霊夢はチラッと、幽々子の方へ視線を移します。
幽々子はすっかり怯えてしまい「私じゃない、私じゃない…」としきりに呟いています。
霊夢「…別に、こいつを信用しているわけではないわ。こいつは前科持ちだからね。だから、こいつが本当に食べていないのか、それをこれから確かめるのよ」
そう言って霊夢は、座り込んでいる幽々子に目線を合わせます。
幽々子は怯えていますが、今は霊夢だけが頼り。 そう思っていることでしょう。
しかし、そんな幽々子の想いを、霊夢は意外な方法で裏切ります。
それは……。
幽々子「ん…んんん〜〜〜!?!?///」
一同「はっ!?」
霊夢はおもむろに、幽々子の唇を奪ったのです。
それもただのキスではなく、舌を口の中にねじ込んだディープキスでした。
その場にいた誰もが、突然の事に呆気にとられています。
…約二名を除いて。
涼花&ゆーちゃん「わぁ〜♪」
魔理沙「おい待て! エロガキ二人はどこから沸いて出た!」
ゆーちゃん「…まるで人を害虫のように言うんですね」
涼花「失礼しちゃうな」
ゆーちゃん「それに、私たちは霊夢さんの許可を得て宴会に参加しています」
涼花「お酒に近付かなければって条件付きだけどね。だから、わたし達がここにいても問題ないの♪」
魔理沙「そう言う問題じゃない、お前らが見て良いものじゃないって言ってんだ。…霊夢も霊夢だぜ。何がしたいんだか」
幽々子「んぅ…れ、れいむ…やめ…んん〜…///」
抵抗する幽々子の体をしっかりと押さえつけ、霊夢はむさぼるように…見えたのは数名ですが、ともかく熱いキスを続けています。
抵抗している幽々子の服は次第にはだけ、滑らかな柔肌を露出させています。
次第に、幽々子の抵抗する力が薄れていき、霊夢に身を任せようと言う考えが幽々子の脳裏に浮かんできます。
しかしそれを察してか、あるいは偶然なのか、それともただ飽きたのか…霊夢はようやく、幽々子を解放しました。
幽々子「はぁ…はぁ…。い、いきなり何するのよ…///」
霊夢「本当に食べてないのか確かめたのよ。で、分かったことは、幽々子は犯人ではないわ」
ゆーちゃん「どうして、ベロチューしただけで分かるんですか?」
霊夢「ベロチュー言うな。…味よ、味を調べたの」
涼花「味?」
霊夢「幽々子が唐揚げを食べた直後なら、キスした時に唐揚げの味がするもの。でも、幽々子からは唐揚げの味がしなかった。だから幽々子は犯人ではないのよ」
魔理沙「だからって、涼花ちゃんとゆーちゃんが見てる前でベロチューしなくてもだな…」
霊夢「ベロチュー言うな! …こうでもしないと、あんた絶対マスパ撃つじゃない。それで神社を壊されても困るのよ」
魔理沙「それは否定出来んが…じゃあ、いったい誰が唐揚げを食べたんだ?」
紫「まあまあ、少し落ち着きなさい」
紫は幽々子の縄を解きつつ、幽々子の衣服の乱れを直していますが、幽々子には不満があるようで。
幽々子「紫! 貴女、ずっと私と居たじゃない! どうして私の無実を証言してくれなかったのよ!」
紫「ごめんごめん。面白そうだったからつい…。それよりも貴女達、幽々子以外にも大食いキャラがいるはずよ。そちらも疑うべきなのではなくて?」
紫の問いに魔理沙は首をかしげていますが、霊夢には心当たりがあるようです。
霊夢「ああ、芳香ってキョンシーのことね。確かに、あいつもあり得そうだわ」
魔理沙「今日の宴会にも参加してるし、幽々子でなければあいつしかいないだろ」
妖夢「と言うわけで連れてきました」
幽々子と同様に芳香が、縄で縛られた状態で連れてこられました。
両腕は関節が曲がらないので、体の前で縛られている状態です。
芳香「はーなーせーよー!」
魔理沙「こいつは聞くだけ無駄だと思うが、どうする?」
芳香はキョンシーですから、聞いたところで何も覚えていないでしょう。
霊夢の答えは決まっていますが、その前におませさん二人をどうにかしなければなりません。
ゆーちゃん「私は構いません。むしろ、今後のために見せてください」
涼花「今後のために〜♪」
魔理沙「何が今後か、十年早いぜ」
おませさん二人は膨れっ面をして見せますが、そんなことなど意に介さず、魔理沙は二人の目を覆いました。
どうにか引き離そうともがく二人ですが、子供の力では敵わないと悟ると、おませさん二人は大人しくなりました。
魔理沙「ほら、これなら良いだろ。やるならさっさとやってくれ」
霊夢「はいはい」
芳香「や、やめろよ〜…何をするつもりだよ〜…近づくなよ〜…」
何をされるのか察したのか、或いは恐怖からなのか、芳香は身じろぎたじろぎ、霊夢から距離をとろうとします。
しかし縛られているせいか、元より関節が硬直していることもあり、芳香は上手く動けず、その場に尻餅をついてしまいました。
尻餅をついた拍子に芳香のスカートはめくれ上がり、死体のように(元より死体ですが)白い太ももを露にしています。
それを見て喜んでいるのは、芳香の主の青娥だけなのですが。
霊夢「暴れないでよ? もし暴れたら…多少面倒なことになるわ」
芳香「やめろ〜…やめ…んむぅ〜〜〜!?!?」
魔理沙「やれやれ…。と言うか青娥、お前はあいつと一緒に居たんだろ? あいつの無実を証明できないのか?」
青娥「それは無理ね。今日は宴会だから、多少は好きにさせていたし。それに、いくら私が操っているとは言え、あの子の食べたいと言う欲求を阻害することは出来ないわ」
魔理沙「つまり?」
青娥「つまみ食いを阻止できないってこと」
魔理沙「なるほど」
たった数秒の事でしたが、音だけを聞いていたおませさん二人は、それがとても長い時間のように感じていました。
しかしそれも、ようやく終わりです。
確認を終えた霊夢は、芳香を解放しました。
芳香「うううううううう……///」
芳香は唸り声を上げながら、その場から逃れようともぞもぞと動いています。
しかし、両手はまだ縛られているため、上手く立ち上がることができません。
見かねた青娥は芳香の縄を解き、手を貸して立たせて上げました。
芳香「うううううううう……///」
青娥「よしよし。…まあ、私としては、良いものが見れたから別に構わないけど。この二人でないのなら、盗まれたって可能性を考えるべきではないかしら?」
魔理沙「盗まれた…か」
霊夢「魔理沙、あんたなんじゃないの?」
魔理沙「ば、馬鹿言うな? 私なわけが無いだろ!」
霊夢「それは分からないわね。…ちょっと、あらためさせてもらうわよ」
魔理沙「な、何をするつもりだ!? こっち来んな!!」
咲夜「霊夢、手伝うわ」
妖夢「貴女が不法侵入するせいで、私の仕事が増えているのですよ。それに宴会の席でも、貴女が余計なことを言うから我々従者が被害に遭うのです。…まあ、日頃の恨みってやつです。大人しく晒し者になってください」
突如現れた咲夜と妖夢に、魔理沙は腕を押さえられてしまいました。
そして霊夢は、魔理沙の服に手を掛けます。
魔理沙「なっ! 何で服を脱がそうとしてるんだ!///」
霊夢「あんたは、どこに何を隠してるか分からないからね。安心しなさい、下着は残してあげるから」
魔理沙「そう言う問題じゃないだろ! やめろー!///」
必死の抵抗もむなしく、魔理沙は服を脱がされてしまいました。
魔理沙は顔を真っ赤にして、その場にうずくまっています。
そんな魔理沙などお構いなしに、霊夢達は魔理沙の服を物色しています。
…が、出てくるものはガラクタばかりで、肝心の唐揚げはどこにも見当たりませんでした。
魔理沙「ったく…お前らひどいぜ…」
ゆーちゃん「じ〜……」
魔理沙「…なんだよ。ジロジロ見るなよ」
ゆーちゃん「魔理沙さんて、ブラジャーしてないんですね」
魔理沙「悪かったな。ブラジャーするほど胸が無くて」
ゆーちゃん「そうじゃなくて。どんなに胸が小さくてもブラジャーは着けた方が良いって、テレビで言ってたから」
魔理沙「ゆーちゃん…お前いまサラッと喧嘩売ったよな」
ゆーちゃん「そんなつもりじゃ…。胸の大きさも十人十色なんだと勉強になってます」
魔理沙「…あとで絶対に泣かしてやるからな」
霊夢「魔理沙、疑って悪かったわね」
魔理沙「まったく…私が盗むわけないだろ?」
魔理沙は文句を言いながら、霊夢から渡された服を着ています。
魔理沙「それに私が盗んだとして、どこに隠してるって言うんだ。そう言うことも考えてから行動してくれ」
霊夢「…それもそうよね。魔理沙だったらつまみ食い程度だろうし。そう考えると…」
全員の冷たい視線が、紫に浴びせられます。
このような、しょうもないことをする。 その時点で疑うべきだったのでしょうが。
紫「ふふ♪ モテる女は辛いわね♪」
紫の冗談(?)に、皆の視線がさらに冷たくなっていきます。
冗談では済ませられないと察した紫は、必死の弁明を始めました。
紫「ま、待ちなさいって。私がこんなことをすると思って?」
霊夢「こんなことだからこそよ。どうせ、みんなの反応を見て楽しんでたんでしょ」
紫「そんなことしないって。ほら、私の体でもスキマでも、好きに調べてくれて構わないわ。それで私の疑いが晴れるならね」
紫はスキマを出現させ、自分自身も霊夢に調べられるのを待っています。
しかし、紫本人が唐揚げを隠し持っているようには見えませんし、あるとすればやはりスキマの中なのですが。
霊夢「正直、これを調べたくはないんだけど…仕方がないわね」
霊夢は意を決したように、紫のスキマに手を入れてみました。
紫「はぁん/// そこ…触っちゃらめぇ///」
紫の声に、その場の空気が凍りつきます。
さすがのおませさん二人も、その言葉の意味するところは理解できていない…はずですが、念には念を入れて、妖夢と咲夜が二人の耳を押さえています。
なおも艶声が響くなか、霊夢は淡々とスキマを調べています。
…が、さすがに我慢の限界なのか、霊夢が藍に言いました。
霊夢「藍、あんたの主を黙らせなさい」
藍「分かっている」
藍は紫の両手足を素早く縛り上げると、宴会の場で出されていた肉まんを、紫の口にねじ込みました。
紫「んんっ!?」
藍「…ほら、これで良いだろう。今のうちに調べてしまえ」
霊夢「って言われても、私はスキマに詳しい訳じゃないからね。どこに何があるのか、さっぱりなんだけど」
藍「では、私が調べよう。時間はとらせないから、少し待っていてくれ」
藍がスキマを調べ始めて数十秒ほど。
モガモガと苦しそうな声を上げていた紫でしたが、その声に先程のような艶声が入り始めたことに気づいた霊夢は、いよいよ紫を殴ってやろうかと考えています。
そこへ、調査を終えた藍が戻ってきました。
藍「調べてみたが、唐揚げはどこにも無かった。紫様ではないみたいだぞ」
霊夢「そう、ありがとう。…それよりも、こいつがウザいから何とかして」
藍「そう思って、色々と準備してきた」
藍はどこからか、数本の酒瓶を取り出しました。
それを見た紫の顔が青ざめます。
藍「紫様。今すぐ、その不愉快な声を止めてください。でなければこの大吟醸を、ここで開けてしまいますよ?」
紫「んぐっ…ぷはぁっ! そ、それだけは駄目!」
紫はどうやったのか自力で縄を解き、藍から大吟醸を取り戻しました。
紫「もう…ちょっとしたおふざけじゃない…」
藍「紫様の場合、悪ふざけが過ぎるのですよ。少しは反省してください」
霊夢「それにしても、困ったわね…。紫じゃないとすると、いったい誰が唐揚げを盗んだのかしら」
涼花「…もしかしたら、光の三妖精の仕業なんじゃない?」
魔理沙「ああ…あいつらなら、こんなしょうもない事もやりかねないな」
霊夢「じゃあ、そっちは魔理沙に任せるわ。私はもう一人、疑わしい奴を連れてくるわ」
魔理沙「ん? 誰だ?」
霊夢「萃香よ。あいつも、能力が能力だからね」
魔理沙「確かに、あり得ない事ではないな」
それから数分後。
やはり縄で縛られた状態で、萃香と三妖精が連れてこられました。
魔理沙「さあ、唐揚げを奪ったのはどいつだ?」
萃香「…捜査には協力するけど、疑われるってのはシャクだね」
サニー「そ、そうよ! 今回の宴会では、私達はまだ何もしてないわ!」
霊夢「まだ? と言うことは、何かしようとしてたのね?」
サニー「あう…そ、それは…」
ルナ「馬鹿サニー…」
スター「で、でも、今回は本当に何もしてないんです! 信じてください!」
霊夢「萃香、あんたは自分の能力で霧散して、小さくなった体で唐揚げを奪ったんじゃないの?」
萃香「つまみ食いはしても、そんなつまらないことはしないよ。第一、奪ったところでどうしようってのさ」
ゆーちゃん「食べちゃったとか」
萃香「残念、私は大食らいじゃないんだよ。それに、私が萃めるとしたらお酒くらいのものだからね」
霊夢「…まあ、一応あらためさせてもらうけどね。おとなしくしなさいよ?」
萃香「れ、霊夢? 何をして…いや、ちょっと! それは洒落にならないってば!///」
魔理沙「お前たちはどうなんだ?」
サニー「…さっきも言った通りよ。今回は何もしてない」
魔理沙「サニーの光の屈折、ルナの音消しを使えば、誰にも気取られずに唐揚げを奪うことも出来るだろうな」
ルナ「確かに、サニーなら思い付きそうなことだけど…だとしたら私達は、お皿ごと持っていくと思うわ。唐揚げの油で汚れたくないし」
涼花「別のお皿に移し替えたんじゃない?」
魔理沙「なるほど、それはあり得そうだな」
サニー「涼花ちゃん! あんたは私達の味方じゃないの!?」
魔理沙「まあ何でも良い。とりあえず、あらためさせてもらうぞ?」
サニー「ま、魔理沙さん、何を…ち、ちょっと待って!それは駄目!///」
ルナ「り、涼花ちゃんまで…ちょ、やめてー!///」
スター(い、今のうちに…)
魔理沙「おっと、逃がさないぜ?」
スター「で、ですよねー…」
こうして萃香、サニー、ルナ、スターの四名は、魔理沙同様下着以外の服を脱がされてしまいました。
…が、やはり唐揚げはどこにも見当たりません。
霊夢「…やっぱり、萃香ではなさそうね」
萃香「こんなことをしておいて、やっぱりって何よ!」
魔理沙「となると、やっぱりこいつらか」
萃香は無実だったため解放されましたが、三妖精はまだ縛られたままです。
サニー「だ・か・ら! 私達じゃないって言ってるでしょ!」
ルナ「もう、服返して…」
スター「何もしてないって言ってるのに…」
霊夢「あくまでシラを切るつもりなのね。正直に言えば穏便に済ませたのに」
サニー「私達は何もしてない! 無実なのよ! お願いだから信じてよ!」
魔理沙「お前たちの今までの行動を振り返っても、信じてもらえると思ってるのか?」
サニー「それはそうだけど!」
さとり「とんだオオカミ少年ですね。…まあ、その結末と同じように、彼女達も嘘をついていないようですが」
唐突に現れたのはさとりでした。
地底の妖怪達は遅れて来るとのことだったので、たった今到着したのでしょう。
そして三妖精からすれば、心を読めるさとりが現れたことは、幸運と言えるのでしょう。
涼花「さとりお姉ちゃん♪」
さとり「涼花ちゃん。それに、ゆーちゃんも。…なるほど、霊夢が許可したのですね。しかし、二人のような子供が宴会に参加しているのは、いかがなものかと思いますが…」
涼花「楽しければ良いと思うの♪」
ゆーちゃん「同じく♪」
魔理沙「そんなことより、お前はあいつらが犯人じゃないと言うのか?」
さとり「ええ。それどころか、ここに居る誰も、唐揚げを盗んだ犯人ではありませんよ」
魔理沙も霊夢も、さとり本人を信用しているわけではありませんが、心を読めるさとりの言葉は信用に値します。
霊夢は納得していないものの、しぶしぶ三妖精を解放しました。
サニー「…あ、ありがとう、地底の妖怪」
さとり「…本心と言うものは、なかなか心地よいものですね」
霊夢「ああ、もう! 結局ふりだしに戻っちゃったじゃない! 犯人はきっと、陰で私達を見てほくそ笑んでるのよ!」
魔理沙「そうだろうな。見つけたら、私と同じ目にあわせてやる!」
さとり「唐揚げ程度で大袈裟な…。ところで、私の妹を見ていませんか?」
霊夢と魔理沙は顔を見合わせますが、宴会が始まってから今まで、二人はこいしを見かけていませんでした。
霊夢「見てないわね」
魔理沙「私もだ。…しかし、あいつは無意識を操れるからな。私達があいつを認識出来ていない可能性もある」
そこまで言って、魔理沙の脳裏に、ある可能性が浮上しました。
霊夢もすでに、その可能性に気づいたようです。
さとり「そうですよね。…まったく。今日は大人しくするとの約束で連れてきたのに…」
霊夢「そうね。大人しくしていなくて、人様に迷惑をかけるような子には、お仕置きをしないとね」
さとり「…そう、貴女達は私の妹を疑うのですね。確かに、あり得ない事ではありません。ですが、だからと言って妹が疑われて、姉である私が黙っているとでも?」
霊夢「庇えば同罪。つまり」
魔理沙「お前にも辱しめを受けてもらうぞ?」
さとり「彼女達の心があんな状態なのが、理解できましたよ。しかし、私は妖怪さとりです。そう簡単には」
咲夜「大丈夫。心を読めようと、止まった時の中では無意味よ」
妖夢「それに心を読めたところで、体が反応出来なければ無意味ですよね」
さとり「…はっ!」
二人の気配に気づいたさとりでしたが、時すでに遅し。
さとりは瞬く間に縛り上げられてしまいました。
魔理沙「まあ、こいしを誘き出すための“だし”にも使えるだろ。あいつは姉好きだからな」
さとり「はあ…。仕方がないですね、分かりましたよ。ただ…」
さとりはチラッと、霊夢と涼花ちゃんの方を見ます。
さとり「…何やら良からぬ事を考えている、あの二人を遠ざけてくれるのなら、私は大人しくしていましょう」
霊夢「な、なに言ってんのよ! 別に良からぬ事なんて考えてないわ!」
涼花「そ、そうだよ! 変なこと言わないでよ!」
プイッとそっぽを向くさとりに対し、必死に抗議をする霊夢と涼花ちゃん。
その霊夢と涼花ちゃんに軽蔑の眼差しを向ける魔理沙とゆーちゃん。
魔理沙「霊夢、お前…」
霊夢「ちょっと! なに信じてんのよ!」
ゆーちゃん「涼花ちゃんはやっぱりエッチな子だったんだね…」
涼花「違うって! 信じてよ!」
こいし「信じてあげれば? お姉ちゃん、たまに嘘つくし」
魔理沙「わーっ!」
ゆーちゃん「び…びっくりした…」
魔理沙、ゆーちゃんの背後に突如として現れたのは、さとりの妹のこいしでした。
こいしは相変わらずの様子で、二人の反応を見てもあっけらかんとしています。
こいし「ところで、私のお姉ちゃんを縛り上げて、ナニをするつもりなの? エッチなこと?」
魔理沙「いや、そんなことをするのは霊夢と涼花ちゃんくらいのものだ」
霊夢&涼花「だ・か・ら! そんなことしないって!」
魔理沙「こいつらと違って、私達はさとりに対して何をするつもりもない。私達が用があるのはお前だからな」
こいし「私?」
魔理沙「単刀直入に言う。唐揚げを盗んだのはお前なんだろ?」
こいし「盗んだ…と言うのは、ちょっと違うかな」
ゆーちゃん「食べちゃったの?」
こいし「食べてもいないよ。私は無意識を操れるの。無意識を操るっていうのは、その存在を意識させないってこと。目の前に居るのに見えなくなる。それが私の能力なんだよ、至音ちゃん」
ゆーちゃん「私の名前…どうして? はじめましてなのに…」
こいし「ほら、いつかの夏休みに、至音ちゃん地底に来たでしょ? あなたは見えてなかったかもしれないけど、私は至音ちゃんのすぐ側にいたんだよ」
ゆーちゃん「そ、そうだったんだ」
こいし「で、本題に戻るけど、私は無意識を操って認識をずらすことができる。お皿の上に乗っているはずの唐揚げに、誰も気づかなかった。だからみんな、唐揚げが盗まれたと、誰かが食べてしまったと思い込んだってこと」
こいしが指を鳴らすと、何も乗っていなかったお皿に唐揚げが戻ってきました。
どうやら供述通り、こいしが犯人だったようです。
こいし「それにしても、霊夢もなかなかだよね。犯人かどうかを調べるために色々とやっちゃうんだから♪」
霊夢「あんた、全部見てたの!?」
こいし「『犯人はきっと、陰で私達を見てほくそ笑んでるのよ』…って言われた時は、ドキッとしたけどね」
魔理沙「お前、こんなにベラベラと喋って、ただで済むとでも思ってんのか?」
こいし「そこはほら、お姉ちゃんが身代わりになってくれるから」
さとり「待ちなさいこいし! なぜ、私が貴女の代わりにならなければならないのですか!」
こいし「かわいい妹をかばうのが、姉の仕事だと私は思うの」
さとり「自分が引き起こしておいて!」
こいし「それともお姉ちゃんは、私がひどいことをされるのを、黙って見てるって言うの?」
さとり「う…。そ、それは…」
魔理沙「確かに、こいしの言う通りだ。今回の件は、姉であるお前の監督不行き届きでもあるわけだからな」
さとり「そんな!」
魔理沙「だが、連帯責任と言う言葉もある。つまりこいし、お前にもちゃんと、お仕置きを受けてもらうぜ」
こいし「えぇ〜」
霊夢「悪いけど、お仕置きは私に任せてもらうわ」
さとり「あら、エッチなお仕置きですか?」
魔理沙「霊夢…」
ゆーちゃん「霊夢さん…」
霊夢「待ちなさい、そう言うのは私じゃなく涼花ちゃんでしょ!」
涼花「ちょっと待って! わたしに全部なすり付けようとしないで!」
魔理沙「どんなお仕置きをするにせよ、お前たちお子様には見せないけどな」
涼花&ゆーちゃん「え〜」
魔理沙「ゆーちゃん…お前はどちら側なんだよ。…まあ良い。咲夜、妖夢、お子様二人を押さえていてくれ。私と霊夢は、こいつらにお仕置きをする」
さとり「お仕置きは確定なんですね…」
こいし「ど、どんなお仕置きなのかな…///」
さとり「喜ばないでください…姉として悲しいです…」
霊夢「とはいえ、どんなお仕置きをしてやろうかしら…」
涼花&ゆーちゃん「エッチなことで」
霊夢「却下」
翌日、博麗神社では。
さとり「結局、このようなお仕置きになるのですね…」
こいし「もう、疲れたよ…」
霊夢「うだうだ言わない」
巫女服を着て、境内を掃除するさとりとこいしの姿がありました。
やはり、お仕置きとはこの程度の事だったようです。
こいし「お願い、少しだけ休憩させてよ…」
霊夢「…仕方がないわね。そこが終わったら、休憩しても良いわ」
こいし「そんな、まだこんなに残ってるのに」
魔理沙「お、やってるな?」
そこへ魔理沙が、いつものごとく現れました。
その傍らには、涼花ちゃんとゆーちゃんの姿もあります。
ゆーちゃん「捗ってますか?」
こいし「これから休憩」
霊夢「そこが終わったらね」
魔理沙「それにしても、霊夢があんなことをするとはな」
霊夢「それはあまり蒸し返さないでほしいわ…」
涼花「酔ってたから、あんなことしちゃったんだよね」
霊夢「そう、全部お酒のせいなのよ!」
魔理沙「だとしたら、しばらく禁酒な」
霊夢「だが断る!」
魔理沙「どうせ禁酒したところで無駄なんだろ。ほらお前ら、お茶菓子持ってきてやったから、キリの良いところで終わらせろよ?」
さとり「お茶菓子、良いですね」
こいし「私は甘いものを所望する」
魔理沙「甘いのもあるから安心しろ」
こいし「やった♪」
そうしてこうして、さとりとこいしへのお仕置きは一週間続きました。
今回はあまり関係のない涼花ちゃんとゆーちゃんでしたが、霊夢の行動が行動だっただけに、しばらくは宴会への参加が禁止されてしまいましたとさ。
涼花「…まあ、こっそり参加しちゃうから、関係ないけどね♪」
ゆーちゃん「ねー♪」
終わり