縁コウキ専用台本です。
読み物としてお楽しみ下さい。

***

【夜中、彼が寝返りを打ち寝ぼけ眼を開くと、まだ起きている彼女と目があった】


んー……どうした?
まだ寝てないの?
(あくびをしながら)眠れないんだー?
仕方ないなぁ、ほら腕枕してあげるからおいで。


【そう言うと、彼は彼女を抱き寄せる】

好きでしょ?俺の腕枕。
いつもこのポジション、落ち着くって言ってくれるもんね。
俺もね、お前をこうして腕枕するの大好き。
なんでって?
ほら、俺の顔にお前の頭が近づいて、サラサラのきれいな髪が顎に当たる感じが気持ちいいんだよな。
それにさ、なんかお前の髪ってすっごくいい匂いがする。
おんなじシャンプー使ってるはずなのに、なんでお前ってこんなにいい匂いなんだろう〜。
いや、髪だけじゃなくて、首筋とかも良い匂いがするんだよなー。


【そういいながら、彼は彼女の首筋に顔をうずめて匂いを嗅ぐ】


ん?なに?
あ、くすぐったかった?ごめんごめん。
だって俺、お前の香り好きなんだもん。
だからこんな風に匂いたくなる。


【また首筋に顔を埋めようとする彼から、彼女はクスクスと笑いながら逃げようとする】


あーコラコラ逃げちゃダーメ。
分かったもうくすぐったい事はしないから。
だから傍にいて?

ってか逃さないよ、ぎゅー。
お前は、どこにも行かせない。
ずーっと俺の横にいなきゃだめなの。
分かった?


【再び腕枕の体制になり、2人は体を寄せ合う】


さぁ、明日は早起きしないといけないんだから、そろそろ寝なきゃだめだぞ。
夜ふかしはお肌の敵って、自分で言ってなかったっけ?
ほーら、寝よ?
あ、そうだ、背中トントンしてあげようか?
なんで笑うんだよ?
え?子供じゃないんだからって?
はは、そっか。
でも眠れない可愛い彼女の為に、何かしてあげられないかなぁって考えた末のトントンなの。
ん?トントンよりギューの方が好きって?
実はー、俺もそっちの方が好き!


【彼は彼女が愛おしくて仕方がないといった感じで、ぎゅーっと抱き締める】


そう言えば明日って、会場に何時だっけ?
10時?
だったら、休日とは言え8時には起きなきゃなぁ。
って、もう2時じゃん。
早く寝ないと本気でやばいぞー。

え?明日が楽しみ過ぎてなかなか眠れないって?
ははは、遠足を楽しみにし過ぎて前日眠れない小学生みたいで可愛い。

ん?俺も、すっごく楽しみだよ。
だってさ、半年以上前からねりにねって二人で準備してきたんだぞ。
楽しみに決まってるだろ。


【「じゃあ、何が一番楽しみー?」と彼女はニコニコしながら彼に問いかける】


俺が明日、一番楽しみにしてる事?
それはもちろん、みんなでご馳走を食べる事!


【彼女は「もう!」と言いながら、バシバシと彼を叩く】


(笑いながら)ちょっ、叩くなって、ははは。
嘘だって!うーそ!
本当に楽しみにしてるのは、お前のウエディングドレス姿を見る事だよ。
だってお前ってさ、衣装合わせの時も、俺には本番までどのドレスにしたのか内緒だもんとか言って、見せてくれなかったじゃん。
だから、明日お前の綺麗な姿を見るのが今からすっげぇ楽しみ。


【2人は見つめ合い、楽しそうに笑い合う】


明日の結婚式の後、2人で婚姻届を出したら、俺達は晴れて夫婦かぁ。
ずっと同棲してきて、もう二人の生活には馴染んでるけどさ、
夫婦になって迎える朝って、なんだか特別な感じがして今からワクワクするよな。

あーいけない。
こんな風に話してたら、どんどん寝る時間なくなっちゃうぞ。
じゃあさ、眠れなくてもとりあえず一緒に目をつぶろう。
目を閉じて話してたら、そのうち眠れるよ。

(少しの間を開けて)

あの、さ。
なんか昼間に言うのはなんか気恥ずかしいから、こんな薄暗い中で言うけどさ……。
俺と出会ってくれて、ありがとな。
お前と出会えてから、毎日が楽しくてたまらなくてさ。
俺、あんまり運命とかふわふわした物を信じたりしないんだけど、お前との結婚は絶対に運命的だって思ってる。
だからさ、これからもずっと……仲良くしていこうな?


【彼女は無言で何も言わない。彼は不思議に思い、彼女の顔を覗き込んだ】


って、もう寝てる?!
は?マジか……俺、独り言でめちゃくちゃ恥ずかしい事言っちゃったじゃんか、もうっ。

(幸せなため息)はぁ……ま、仕方ない。
何でも許したくなっちゃう可愛い寝顔が見れたから、よしとするか。

(頭を撫でながら)よしよし、眠れてよかった。
さてと、俺も寝るとするかな。
おやすみ、また明日な?

END
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