縁コウキ専用台本です。
読み物としてお楽しみ下さい。


【彼女の部屋で、一週間ぶりに会う2人。
犬系の彼は彼女に会えたことが嬉しくて、バッグハグでソファに座っている】


んー?なーに?
僕がくっつき過ぎって?
えーいいでしょー?
こうやって君を後ろからぎゅーってしながら、テレビをぼんやり見るの好きなんだもん。

それにほら、こうしてるとお互いあったかいでしょ?
僕も君も平日は仕事で会えないからさ、週末くらいは出来る限りこうしてくっついていよう?だめー?


【「もうー、しょうがないなー」】


やったぁ、もう好き好き大好きー。
ぎゅー。
僕さ、君の匂いスッゴク好き。
優しくていい匂いなんだよね。
いつまでもこうして首筋に顔を埋めていたくなる。

ん?くすぐったい?
はは、ごめんごめん。


【彼女はスッとソファから立ち上がり、キッチンに向かう】


えっ?なんで僕から離れたの?
「喉乾いたから紅茶をいれる」?

そっかー。じゃあしょうがないなぁ、寂しいけど僕、ここで大人しく待ってる。
君がいない間、前が寂しいからクッション抱っこしとくよ。

ねぇねぇちなみに紅茶の銘柄は何ー?
あ、ダージリンならレモン入れて!あと砂糖も!
うん、それが好きな飲み方だから。
って、もう君は知ってるか。
僕達、付き合い長いもんねー?へへっ


【その時、テーブルの上に置いていた彼女のスマホがピコンと鳴った】


あ、なんかLINE来てるよ。
え?誰からって……?僕見ていいの?
んじゃ遠慮なく…………

(彼女のスマホを確認して、少しテンションが下がる彼)あー……なんか男からだよ。
『今度のプロジェクトが成功したら、二人で食事でもいこう』って書いてある……。
この男……誰?

(不機嫌そうに)ふーん、会社の同僚なの?この人。
最近しつこくしてくる?
って事は、口説かれてるんだ?へぇ。


【「口説かれてるけどちゃんと断ってるから安心してね」】


(犬っぽさが消えて少しずつSに)
あー大丈夫大丈夫、君の事は全然疑ってないよ。
あっさり僕にスマホを操作させてくれたし、疑う余地はない。
でもさ、やっぱりこの男はむかつくなぁ……。

え、だって僕以外の男が君に好意を向けてるって嫌に決まってるじゃん。
しかも会社の同僚って、僕が君と会えない平日に、この男は君に会えてるんだよ。
そう考えるだけで、腹が立って仕方ないな。

ねぇ、紅茶はいいからちょっとこっち来て。
いいから早く来いって。
今すぐ抱き締めさせて。ほら、早く。


【彼女は戸惑いながらもキッチンを出て、彼の横に座る。するとすぐに抱き締められた】


ぎゅー。
君は、僕の彼女。
絶対に誰にも渡さないよ。


【彼は抱きしめたまま、彼女の耳元で色っぽく囁く】


僕は君の事を信じてるけどさ、不安になっちゃう気持ちも理解してくれるよな?
僕って結構妬いちゃう方だって、知ってるだろ?
あーもう、なんで僕……君と一緒の会社じゃないんだろう。
僕がいない間、その男が君にアプローチする所を想像しただけで、すごくイライラする。

ねぇ、今からいちゃいちゃしよっか。
え、紅茶?
そんなのは後回しでいいだろ。
今すぐ君の身体に僕の跡をつけなきゃ、落ち着かないからさ。

だめ?やだ、待たない。
僕を安心させてよ。
もっともっと君を僕色に染めて、僕だけのものだって周りに見せつけてやらないと。
それに……他の男なんて目に入らないくらい、君に僕の良さをたっぷりと教え込んでおかないと……ね?

それともこんな風に余裕の無い僕は、嫌い?


【「あなたに嫌いな所なんてないよ」】


はは、僕も。
君に嫌いなところなんてないよ。
全部ぜーんぶ、大好きだからね。

end
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