豹変系男子WEEK企画用台本【夜野はるたか専用】



***

【大学のサークルの部室で、後輩の彼と二人きり】


あれー、みんな来ませんねー。
おかしいなぁ、今日の夕方このサークルの部室に集合って聞いてたのに。
ですよねー?ちゃんと時間は守ってほしいですよねー。
僕、せっかく皆の分のおやつ、持ってきたのになぁ。


【「え?おやつ?」と彼女は首を傾げる】


(可愛い感じで)あ、気になっちゃいますー?
へへっ、えっとですねー実は僕、今お菓子作りにハマっちゃってて。
(嬉しそうに箱を取り出して)ジャジャーン!
今日は手作りシュークリームを、たっくさん作ってきちゃいましたー!


【「すごい!美味しそう!」と彼女は彼を褒める】


良かったら先輩、みんなが来る前に味見してもらえませんか?
というか実は、先輩に1番に食べてほしいと思ってたんですよ。
はは、ほんとですってば。
だから、ほらおひとつどうぞ。


【そう言って彼は彼女にシュークリームを一つ手渡す。すると彼女はそれを嬉しそうに受けとりパクリと一口食べ、「美味しい!」と声を上げた】


美味しいですか?良かったぁ。
昨日の夜に頑張って作った甲斐がありました!
その先輩の幸せそうな顔、見てると幸せな気持ちになるなぁ。

(少し間を開けて)

実を言うと僕、このサークルに入った理由って、先輩がいたからなんですよ。
はは、そんなに驚いた顔しないでくださいよー。
入学してすぐ色んなサークルから勧誘されたんですけど、たまたまここのサークルのチラシを配ってる先輩に一目惚れ……しちゃって。

サークル活動を始めてからも、先輩に自分を好きになってもらおうと僕……頑張ってたんですよ。
それなのに先輩ったら、僕の事……可愛い弟みたいにしか思ってくれなかったでしょ?
それって結構、ショックなんですよねぇ。  


【彼女は困惑して、彼に謝る】


あ、いや、謝ったりしないでくださいよ。
大丈夫大丈夫、僕なりに気持ちの整理は出来てますから。


【彼女は気まずそうにシュークリームを食べ進めるが、時計を見てなかなかみんなが集まらないことを不審に思い始める。
「ねぇ、なんでみんなこんなに集まらないんだろうね?」】


え?時間?
あーこんな時間なのに、どうしてみんなが集まらないのかって?
ははは、そうですねぇ〜なんででしょ。ふふふ


【彼は意味深に笑い、彼女は不思議に思って首を傾げる】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(声色を変えて)あーもういいかな。先輩、シュークリーム食べちゃったし。
他の人?来ない来ない。
だいたいさ、休日にサークルの部室になんか来るはずないじゃん。
二人きりになりたくて、僕が嘘の情報を先輩に教えたんですよー!ははは。


【急に態度の変わった彼に、彼女はガタガタと震える。
それと同時に強烈な眠気に襲われた】


あれ、先輩……顔が真っ青になってるよ?
それに、瞼がとろんとしてきた。
効くの、はやいなぁ……睡眠薬。


【「睡眠薬?」】


そうそう、さっきのシュークリームに仕込んでたんだよ。
なのに先輩ったら、全然気づかずに美味しそうに食べちゃってさ。クスクス。
あーほら、頑張って。
今ここで寝ちゃうと、僕に何されるかわからないよ?はは。

(彼女の体に触れながら)例えばこの唇にキスをしたりとかー、舌をねじ込んで唾液の味を堪能したりとかー、身につけている衣服を脱がして好き勝手な事しちゃうとかー?
想像するだけで楽しいね、ははは。

さっきさ、僕……気持ちの整理がついたって言っただろ?
そう、分かっちゃったんだよね、正攻法では先輩は手に入らないってさ。
だから、こんな形で先輩を僕のものにする事にしたんですよー?ははは。僕って賢い!

うわー眠そうだねぇ。
でも僕に弄ばれたくなくて、必死に起きていようと薬にあがなってる。
唇を噛み締めて、体を震わせ、眠気と戦いながら、この部屋から出ていこうとしちゃって……可愛いなぁ。

でもさ、無駄だよ。
だってほら、意識がフラフラの先輩は、肩を掴まれて引っ張られるだけで、こうして僕の胸元にやってきた。
ねぇ、人の心音ってさ、眠気を誘うっていうよね?
どう?僕の腕の中で僕の心音を聞いてると、より一層眠くなるでしょ。
ほらほら、もう瞼が閉じちゃいそうだ。
あ、しかも体中の力が抜けて、自然と僕に寄りかかってきた。
この、全てを僕に委ねてる感じ……すごくいいなぁ。


【彼女は耐えきれず、とうとう眠りに落ちてしまった】


あーあ、眠りに落ちちゃった。
先輩の負けだね。
それにしても、本当に綺麗な寝顔だなぁ。
ねぇ先輩、僕はずっとずっとあなたが好きだったんだよ?
だからあなたも僕の事を好きになるように、今からたっぷり身体に教え込んであげる。
さ、お楽しみの時間の始まりだ。

END
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