18
「…マクゴナガル、こんな夜中に我輩に何か御用ですかな?」
「落ち着いて聞いて下さい。先ほどナマエが図書室の前で石になっているのが見つかりました」
「!?今どこに」
「保健室にいます…。まさかナマエまで石になるなんて」
夜遅くにスネイプの私室を訪れたのは顔を真っ青にしたマクゴナガルだった。
その知らせを聞いた瞬間、スネイプは一瞬息をするのを忘れていた。
体中が水にでも浸かったかのように冷えていく。
急いでローブと杖を持ち保健室へ向かうと、一つのベッドを囲うように教師達が並んでいた。
つかつかと足音を鳴らして近づけば、先生達はそっとスネイプのためにと場所を開けた。
「…ナマエ」
ベッドに横たわっているのは間違いなくナマエだった。
何か呪文を唱えようとしたのだろう、杖をかまえている。
嘘だと信じたかったが、どこからどう見ても四六時中傍にいたあの幽霊だ。
「ナマエもミセス・ノリスと同様石になっただけじゃ。マンドレイク薬で治る」
「…左様で」
「気を落とすでない。大丈夫じゃ」
スネイプの肩をぽんと叩くと、ダンブルドアは保健室を後にした。
マクゴナガルや他の教師たちも皆、ナマエの顔を悲痛そうな面持ちで見つめていた。
そしてぞろぞろとドアから出ていくと、保健室にはスネイプと静香だけが残った。
スネイプは石になったナマエの顔をそっと触れた。
その顔は堅く冷たくも、しっかり触れる事ができた。
「まさか石になって初めて触れるなど…」
触れる事に嬉しさを感じつつ、それでもナマエのニコニコした緩んだ顔が見られないのがやはり悲しかった。