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「まさかナマエまで石になっちゃうなんて」
「ナマエはずっと昔からホグワーツにいるって言ってたし、何か知ってたかも」
三人はポリジュース薬の作り方を調べるために図書室へ向かっていた。
図書室の前でナマエが石になっているのを発見されたのは数日前だ。
そのおかげか図書室にはめっきり人が寄り付かなくなっていた。
人気のない図書室に入ると、久々の生徒なのかマダム・ピンスは歓迎してくれた。
「ナマエって図書室の前で何してたんだろう」
「図書室の前にいたなら用事はもちろん図書室だろ。図書室といったら本」
「…そうよ、本よ!ナマエは何かを探していたんじゃないかしら」
あんな事があった夜だ。
ナマエが何の用事もなしに図書室にいたわけがない。
ハーマイオニーはそう力説すると、丁度手のあいたマダム・ピンスに事件があった翌日の図書室の様子を聞いた。
「あぁ、たしかこの本が地面に落ちていたわね。それ以外は特に変わった事はなかったわ」
「その本、お借りしても?」
「えぇ、どうぞ。この本、滅多に借りられないんだけどね」
何せホグワーツの歴史の本なんて誰も気に留めたりしないでしょう?と不思議そうにマダム・ピンスはその本を手渡した。
たしかに貸し出しカードには誰の名前も書いていない。
だが出版されたのは最近のようだ。
本を持ってハリーとロンがいる机に戻ると、一緒に本を捲った。
「どれどれ…うげ、眠くなりそうな本」
「目次には秘密の部屋はさすがに載ってないわね」
「後ろにも目次があるよ。…名前の一覧だ」
字の羅列が延々続く本に、ロンは早くもうめき声をあげた。
たしかにホグワーツの歴史の本などパッと見で誰も借りないだろうとハリーも苦笑した。
後ろをペラリと捲ると比較的見やすい名前の一覧表が載っている。
ハリーが一番最初から延々と知らない名前をずーっと指でなぞっていくと、なぞっていた指をぴたり止めた。
たくさんの名前に紛れるように、知っている名前があったのだ。
「ナマエの名前だ!」
「本当だ。でもどうして?」
「見てみましょう」
当該ページを捲ると、そこは失踪事件をまとめたページだった。
ナマエの記事はとても小さいが、たしかに載っていた。
小さな肖像画がこちらを見てにこりと微笑んでいる。
「これ、ナマエだね。今より少し顔が幼いかな」
「本当にホグワーツ生だったんだ。しかもスリザリン」
心底意外だとロンは驚いたが、ハリーはそのページで違う所に驚いていた。
「ちょっと待って、トム・M・リドル?」
ナマエの事件の記事にある名前だった。
たしか最近その名前をどこかで見たと、ここ最近の事を思い返す。
そういえば罰則のあの日、優秀者の盾に名前が入っていた。
トム・M・リドルだ。
偶然なのだろうか。
偶然にしては、なんだか出来すぎているような。
「ナマエはある日突然姿を消したのね。一体なぜかしら」
「本人は石になっちゃった上に記憶もないからその理由は誰にも分からないね」
「でもなんでナマエはこの本を見たのかな」
「もしかしたら秘密の部屋に関する事件が載っていると思ったのかも。念のためこの本も借りていきましょう」