はじまりはじまり
イギリスのとある森の中にそびえ立つ城、ホグワーツ城。
魔法が飛び交う摩訶不思議なこの城では、例年様々な事件が巻き起こり、ホグワーツの歴史として記録されていく。
そしてとある少年の失踪もまた、このホグワーツの歴史に新たな一ページになる。
「ナマエ、ごめんね。今はこうするしかないんだ」
「…トム?」
「必ず君を迎えに行くよ。その頃にはきっと」
僕の支配する世界だ。
一体何を。
そう声を発する前に、目の前には白い光が目一杯に広がった。眩しくてぎゅっと目を瞑ると、ひどく懐かしい声が耳元で囁いた。
薄れゆく意識の中で、最後に見たのは赤い瞳を細める美しい少年だった。