はじめては君に


※裏夢注意

「お風呂にする?ごはんにする?それとも僕にする?」
「…誰に入れ知恵されたんだ」
「双子」

スネイプが部屋に戻ると、帰ってくるのを待ち構えていたのだろう。入ってきた瞬間手を広げてハグをすると同時にそんな事を言うものだから、身体が石のようにビシリと固まった。
ただこんなくだらない事を言う時はおおよそ誰かに吹き込まれた事が大半という今までの経験上聞いてみれば、やはり原因はあの忌々しい双子だ。ナマエの性格からして仲良くするなと言った所で無理なのは理解しているが、こんな事ばかり覚えてくるのだからいい加減にしろと言いたい所である。

「どれにする?」
「……」

何も言わない事に不服そうなナマエを引きはがすのも面倒になって、自身より低いその頭を見下げる。
ぐりぐりと頭を押し付けるその姿は少年そのものだが、中身は自分よりも年上のはずなのだ。なのにこうも何故子どもっぽいのだろうか。長年の不思議である。

「何、どうしたの」
「いや、なんでもない。それより離れたまえ。我輩はシャワーを浴びる」
「えぇ〜。じゃあ僕も一緒に入る」
「!?」
「ほら、お風呂と僕とで一石二鳥でしょ」

名案だ!と言わんばかりの笑顔にまたピシリと身体が固まる。杖も呪文もなしに、お手軽にスネイプにペトリフィカス・トタルス(石になれ)をかけられるのはきっとどこを探したってこの男しかいないだろう。
常々予想を超えた事を突然言ってのけ、更にそれが冗談なのか本気なのか、分かりにくい所がまた厄介なのだ。

「なーんてね、冗談」

ただ今日ばかりはその冗談に流されてやるのに腹が立った。
いつも冗談や突飛な発言で振り回されてばかりの身だ。余裕綽々なナマエの顔に、たまには笑顔を以外を浮かべてみたいと意地悪い心がむくむく膨らんでいく。

「ふむ。気が変わった。お前にしよう」
「は」
「お前にすると言った。これで満足だろう?選べと言ったのはお前だぞ」

さて、どういう反応をするのだろうか。
期待から耐えきれない笑みを頬に浮かべて、スネイプはその顔をよく見ようと自ら距離を近づける。

すると予想外の答えに驚いたのか背中に回っていた手は解かれ、一歩距離を置かれた。その顔には恥じらいからか赤みが差し、俯き加減に視線を逸らす。
てっきり恥ずかしそうにでも笑うかと思っていたが、その純粋な反応にはスネイプの方が少し驚いてしまった。それと同時に胸に激しい鼓動を感じた。

(これは、肯定と捉えてもいいのだろうか?)

ドキドキと高鳴る心臓の音は自分でもうるさいほど聞こえる。

こちらとて冗談のつもりで言ったのだが、このありさまはなんだと自分を叱咤した。
だがこれはチャンスではないだろうか。今手を伸ばせば長年大切にしていたその輝きに手が届くのだ。無意識にごくりと息を呑む。

「ナマエ、…触れても、」

我ながら馬鹿馬鹿しい質問だとスネイプは思った。それでもそう聞かずにはいられない。彼の事は何よりも大事であり、大事だからこそ気持ちを無視する事はできないのだ。

「…ん、いいよ」

その時もうスネイプの中には冗談だなんて言葉はもう消え去っていた。



いつも寝ているはずのベッドも今日ばかりは特別なものに見える。
それはベッドに沈むナマエがいつもより色っぽく見えるからだろうか。それともそれを見下げる自分の心臓の高鳴りのせいだろうか。答えは誰にも分からなかった。

「あのさ…お風呂入るんじゃなかったの?」
「今から汗をかくのに入っても仕方なかろう。それとも、風呂がいいのか?」
「ううん。こっちで良い…」

控え目にそう呟くナマエに、スネイプはまたうっと心臓を掴まれたようだった。これがギャップというものなのか。普段とは違ってすっかり大人しくなったナマエはいつもより可愛らしく、なんだか虐めたくなるのだ。
むずむずと心の内から湧き上がる興奮をどうにか抑えながら、その赤い頬へと手を添える。はぁと零れるどちらとも分からない息が妙に熱く感じた。

「ナマエ」
「セブルス…」

そうしてどちらからともなく唇を寄せた。それはひどく優しいキスだ。映画のワンシーンのように、ゆっくりと交わるようにお互いの唇を無我夢中で貪る。
するりと首に回ったナマエの腕に、愛しさがまたひとつ募る。

「っふ、」
「んぁ、はっ」

唇を何度もあわせると、とろけたように目じりを下げ、上目遣いにスネイプの瞳を見るその反応がとても愛らしく思えて、唇を離すのが惜しくなった。その柔らかい唇からそっと舌を入れ、ナマエの舌にゆっくりと絡みつける。唇の隙間から熱い息とともに零れる嬌声がまたスネイプの脳を揺らした。
ただこうしてまじりあうだけでも溶けそうなくらい身体が火照っていた。

「はぁ…、セブルス、」

切なげな声に、スネイプの理性という理性は崩れていく。
慰めるようにもう一度だけ小鳥のようなキスをして、彼のシャツに手をかけた。ひとつひとつボタンを外す度、その美しい身体が光の下に晒されていく。シャツの前部分を開け放ち、ほどよく引き締まったその身体は、まるで絵画のようだとスネイプは思った。
見られて恥ずかしいのか、身をよじらせる姿にフッと笑いがこぼれる。

「緊張してるのか?」
「あ、たり前だろ。は、はじめてなんだから…」
「!?」

今日何度身体が固まった事だろうか。身体を這う手がピシリと止まる。
バッとナマエの顔を見れば、今まで以上に林檎のように顔を赤くして、目を逸らしている。それは本当に生娘のようで、一瞬思考までも止まってしまった。

今なんと言ったのだろうか。一字一句間違えないようにゆっくりと記憶を巻き戻してその言葉を再生する。

「そ、うだったのか」
「ずっと幽霊だったしその、生前にはなかったよ。…あーもう、恥ずかしい事言わせないでよ馬鹿セブ」
「す、すまない」

あまり顔を見られたくないのだろう。首に回されていた手が引かれ、その薄い胸板にスネイプの顔が抱きしめられた。
ドキドキと高鳴る心臓は自分と同じ、いやそれ以上に脈打ちが早い。自分よりも緊張している人を見ると冷静になれるというが、まさに今が同じ状況だった。自分だって緊張しているというのに、比べたらこの緊張など可愛らしいものだろう。

「僕はセブルスが初めてで嬉しいよ」
「っお前はまた、そういう事を簡単に言うな…」

ナマエの身体の脇に手をついて、心音から遠ざかる。そして改めてその紅葉のような赤い顔を見ると、生娘のようにはにかんだ。

「へへ。だからさ、優しくしてね」

全く、この男は。これが無意識なのだから末恐ろしい奴だ。

優しくしてと言われてできる奴が、この世にどれほどいるだろうか。少なくともスネイプは、その要望にすぐに肯定を返す事はできなかった。
返事を誤魔化すように、口から顎、首筋へと唇を這わせ、やがて大きく脈打つ胸元へとたどり着いた。息を吸う度に上下する胸の飾りを舌で突く。

「ひっ、何」

そしてそれを口に含み吸いたてる。初めての感覚にふるふると首を振るナマエに、自分の中の意地悪い欲が顔を見せる。もう一方の頂へと手を伸ばし、親指と人差し指で軽くころがすと徐々に固くなっていく。コリコリと転がす度に、口の中でも飴玉を転がす様に舐る。わざと甘噛みをしてみれば、面白いほど身体が跳ねる。

「あッやだ、セブルス、なんかムズムズするっ…」
「…ん、それなら次だな」

ちゅっと音を立てながら口を離すとスネイプは腹を撫でながらその手を下へと降ろした。行く手を阻むベルトをガチャガチャと音を立て外すと、続けてボタンも乱暴に外された。わずかに開いたチャックからするりと手を入れ、下着越しに一物を撫でさする。窮屈そうにしているそれは、スネイプが手で触れる度にびくりと腰を揺らした。それがまた可愛らしく思え、自身の口角があがる。

「ナマエ…、一回楽に、してやる…」

その声にナマエが反応するよりも早く、スネイプは親指を下着にかけてスラックスごと引きずり下ろした。下着という最後の壁をなくし、空気にさらされた陰茎はふるりと震える。

「待って、うぅ」
「待たない」

待ってと言われて待っていたらナマエの事だ、日が暮れてしまうだろう。

目の前にそそり立つ陰茎へと手を伸ばし、指の腹でなぞる様に上下させる。ゆるやかに、時々早く、裏筋を親指でなぞり、指で作った輪で竿を締めたりと緩急を付けながら刺激を与える。
ナマエの顔を見ると、手で目元を隠して、薄く開いた口からひどく官能的な声と共に熱のこもった息を小さく吐き出している。ただ目元が見えずとも、その息遣いと手の中でビクビクと脈動する熱い塊がナマエの限界を知らせていた。

「うっ…あっ、セブルス…!も、ダメだッ!出ちゃうっ」

その喘ぎ声に、スネイプはそれを促すように手を激しく上下にしごく。そして空いている手で、目を覆い隠すように顔の上へ乗せられていた腕を退かすのと、ナマエが果てるのはほぼ同時だった。

「はぁッ…!」

手の中で大きく脈打ち、熱い白濁がビュッビュッと何回かに分けて吐き出される。それはスネイプの黒い服を少しばかり汚したが、さほど気になる事でもなかった。むしろ愛しく思えるほどである。
そして快楽に飲み込まれて、身体を上下させて酸素を求める彼は、スネイプの欲を煽るのには充分すぎるほど扇情的だった。

「大丈夫か?」
「ん…平気、」

はぁはぁと荒い呼吸を繰り返す彼の髪を撫でる。

この後は更にナマエの身体に負担をかける事になるのだが、果たして本当に良いものかと今更少しだけスネイプの頭に躊躇いが生まれた。しかし自身も熱を燻らせているのもまた事実であって、自身と彼の間を妨げる服をゆっくり脱いだ。
続いて枕元に転がっている自身の杖を手にとった。呪文を唱えながら杖を一振りすれば、部屋に備え付けられた棚から小さなガラス瓶がビュンと柔らかなベッドの上に飛んでくる。

「な、にそれ…」
「お前の負担を軽くするものだ」

ガラス瓶を手に取り、堅い蓋をこじ開けた。中身はとろみのある透明な液体で、彼は突如現れたこれに興味を持ったようだった。
それを自身の指先にたらして、少し呼吸が整ってきたナマエの後孔に這わせる。ひどく熱くなった身体に、この液体は冷たかったようで触れた一瞬身体が跳ねた。その液体を後孔へと塗り込み、皺を揉み解す。すぼまったそれを時間をかけて開かせると、ようやく一度も外から開かれた事のない中へと侵入をはじめた。

「ひっ、」
「すまない…。だがこうせねば後が辛くなる」
「…うぅ、我慢する」

全く開発されていないそこは、入ってきた指をぐいぐい押し返してくる。けれどほぐすように指を少しずつ動かしながら奥へ奥へと進ませると、長く骨ばったスネイプの指を咥え込んだ。
それだけでも下着の中に納まる自身がひどく熱い。けれども急かしてはいけないと残っている僅かばかりの理性で一本、また一本と時間をかけて入れていく。

「セブ、も、いいよ。…んっ」

そして指を三本も入れる頃には、違和感で顔をしかめていたナマエも再び頬に赤みが差している。当初よりも断然に動きやすくなった指を、少し動かしながら抜いていくとその間にも小さく喘ぎ声を漏らすものだから残った理性も飛びそうだった。

少し潤んだ瞳に見つめられ、ごくりと息を呑む。

「いいんだな?」
「ここまで来てダメなんて言わないよ。来て、セブルス」

こんな時に柔らかく笑いながら、そんな甘い誘惑を口にするのだからやはり彼には今後も敵わないだろう。

再び液体を手に取り、そそり立つ自身へとたらすとわずかに広がった後孔へと先をあてがった。

「行くぞ、ナマエ」

声をかけ、ナマエの足を抑えるとゆっくりゆっくりと腰を突き出した。やはり指で慣らしたとは言え、中はぎゅうぎゅうと異物を押し出すように抵抗してくる。しかし、あらかじめ塗った液体のとろみが滑らかな動きを手助けした。

「ン、んんっ…ふぅっ…」

奥へ入る度締め付けられ、時折ぐいっと押し進むとナマエの口から苦しいような、気持ちいいような喘ぎ声が漏れる。

「大丈夫か、」
「はっ…んん、うん、大丈夫っ…もっと、セブルスの好きなようにしていいよ…」
「…分かった。だが後悔しても、遅いからな」

全く、初めてだと言う癖にそんな余裕ぶった事を言う彼は馬鹿なのか、気を使っているのか。だが、もう本人が良いと言ったのだから良いのだろう。

そう言い聞かせて、スネイプは寝転がるナマエの腰を掴んで自身の腰を強引に推し進めた。

「あァッ!!!!うぁっ」
「くっ」

軋む身体に、少し罪悪感もありながら性急に突くと、ようやく全てが収まって熱い息を吐く事ができた。しかし、突如として入ってきた異物に対して追い出そうとしているのか、うねる壁が早く早くと動くのを急かしているように感じてしまう。
それにたまらなくなって、ゆるゆると腰を引いた。

「動くぞ」
「ちょっ待っ!やっ…!」

そして今まで理性で留めていた分、引いた腰を再びズブズブと中心に突き立てる。それは先ほどの優しい動きとは一変して衝動に突き動かされた結果だった。汗ばんだ肌を打ち付けると、ナマエの身体がぎゅっと締まる。

「うぅ、あッ、セブ、セブルスッ!」
「ふぅ、ッ、ナマエ、…」

額の上をたらりと汗が一筋流れ落ちる。それが鬱陶しく、今すぐに拭いてしまいたかったが、それでも腰を離さず、汗ばんだ身体を何度も打ち付けた。
やはり「優しくする」なんてできもしない約束をしなくて良かったと嬌声と快楽に溺れながらスネイプは心のどこかでそんな事を思っていた。

射精を促す熱く絡まる身体にぐっと耐えながら、揺すぶられるナマエを瞳に焼き付ける。すると薄っすらと涙の張られた瞳がこちらを見た。

「ね、気持ちいっ…ッ?」
「あァ、良いッ。はァ」
「良かったっ…はあンッ、」

もうダメだ。身体も脳もどろどろに溶けるようだ。

腰を持つ手を離し、静香の身体に覆いかぶさるとお互いの心音が触れた所から伝わってくるようだ。喘ぐ口を塞ぐように唇を重ね、それでも零れ落ちる嬌声はスネイプの耳に全て入っていた。それがたまらなく愛おしくて、唇を離すとその顔を見た。

「ナマエッ、はぁッ…」
「セブッ、あっ!好きっ大好きッ」
「!?だからお前はッ、どうしてこんな時にッ…」

煽るような言葉に、激しく打ち付ける陰茎がまた熱くなった気がした。
その衝撃に耐えるように、被さるスネイプの背中にナマエの手が回る。ギュッと指が立てられ、じんわりと痛むがそれでも良かった。壁を強く、時には優しく擦りあげナマエが声をあげるポイントを虐めながら、その幸せな時間を貪る。

「うぁ、もう、変になるっ…!セブルスッ!あッ」
「くッ…はぁッ、締めるな…ッ」

身体の奥を強く揺さぶる。搾り取るように締め付けるそれに、スネイプも限界が来ていた。最初から強い快楽にどうにか耐えていたが、いい加減自身のこみあげるこの熱を早く解放したくてたまらなかった。
そして眉間に悩まし気な皺を寄せて、すがるようにスネイプを見るナマエも早く解放してやらねばならないと、一層声をあげるポイントを狙って突きあげた。

「ああッ!ひっ、だめッ!!」

背中に立てた指にぐっと力が入る。そうしてナマエは喘ぎ声をあげながら大きく身体を痙攣させた。ガクガクと揺れる身体と同時にスネイプを締め付ける壁もまたさらに強く締められる。

「ナマエッ…ぅっ」

たまらずスネイプもナマエの身体を抱きしめて、顔を肩口に埋めた。とろけるほど熱い身体の中に埋まる自身は、ドクッドクッと脈打ちながらどろりとした白濁を注いでいた。更に奥へと揺すぶられた腰が、痙攣したナマエの身体に刺激を与え、またピクピクと足の指先を震わせる。

逝ったばかりの敏感な身体を慈しむように撫で、スネイプがその目じりにキスをすると二人は穏やかな笑みを浮かべた。

「はァッ…良かったぞ、ナマエ」
「うっ、ん…僕も」

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リクエストありがとうございました。
この後は第2ラウンド(かもしれない)
リドルには大事にされていたので、結局処女童貞のままいたんじゃないかなという事で初夜にさせていただきました…。

(後々修正するかもしれません…)