好きって言えばいいのに
「お前、いい加減俺の悪口言うの止めろよ」ここ何日もの間、沖田が俺に聞こえるように俺の悪口を言っている。最初こそ気にしていなかったが、そんなことがあまりにも長く続くから文句を言いに行った。
理由次第では容赦するつもりなんて無かったのに。
「だって、僕以外の人が三木くんを好きになったら嫌だから」
惚れた弱味だろうか、こう言われて言葉に詰まる。
「……心配しなくたって、お前以外なんか目に入らねぇよ」
ようやく出した俺の返事に、恥ずかしそうな表情を浮かべて目を逸らす沖田の可愛さは、何て卑怯なのだろうかと思う。
2017.11.25
title/いえども様
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