24hours

※現パロ/甘め


「三木君、煙い」

 そう言ってごほっと出した咳はわざとなんかじゃない、本当に煙たかったんだ。そしたら三木君はわざと僕の顔にふぅーと煙を吐き出したけど、すぐにまだ長い煙草を灰皿に押し付けてくれた。

「俺の煙草を消させたからには、沖田が代わりになるんだよなぁ?」
「え?」

 顔を上げた時にはもう唇は奪われていた。そのキスは、すごく煙草臭い。だから僕は顔を離そうとしたんだけど、逃げようとした頭は既に三木君に後ろから押さえられていて、離してもらえなかった。
 やっと離れた三木君が、僕を脅す。

「俺から離れたらすぐに吸うぞ」

 やけに甘い脅しだ。だって煙草が嫌なら、三木君の隣にいて良いのだから。
 離れたりしないよ、って言ったら彼は口端だけで笑ってまたすぐにキスをしてきた。とっくに煙草のにおいなんて取れているのに、「三木君てば煙草臭い」と言って、煙草のにおいがしなくなるまでを条件に、キスを続けてみたりして。そのうちに、お互いキスなんかじゃ足りなくなって――。

 煙草が嫌だって言えば、24時間三木君と一緒に居られるから、この先も禁煙なんてしないで、ずっと吸ってて欲しいな、なんて。

2019.11.15


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