夏は嫌いだ。暑いから。とにかく暑いから。そして梅雨よりはマシだがじめっとしている。太陽の下に出れば肌が焼けるような感覚がするしどこか浮かれた空気も鬱陶しい。夏はクーラーの部屋で涼むに限るのに何故皆外へ出るのか。全くもって理解できない。

「んで? 何でオレん家いるんだよ」
「人ん家のクーラーだと電気代がかからないから」
「最低だなオメー」

 はあ、と大きなため息を小さな口から出した眼鏡坊主に大人はそんなもんだと言い返す。それに金持ちに金を使わせて何が悪い。金持ってる奴が金使わねーと世の中の経済は破綻する。

「学生のオレが自分の家のクーラーを使ったら金に苦しむけど24時間クーラー付きっぱなしの金持ちの家に上がり込んだらタダじゃねーか」
「屁理屈こねるな。昴さんに迷惑だろうが」
「あの人今とうちょ、じゃなかった仕事中だろ? 別にどっかのガキ共みたく騒ぐわけでもねえんだからいいだろ」
「そういう問題じゃねーよ。つか盗聴じゃねえ。監視だ」
「ほぼ同じだよセコム共」

 んなことよりジュースくれ。テメーで勝手にやれ。
 そんな言い合いをしているがオレもコナンもソファに突っ伏している。なんせ今の今までオレは学校、コナンはラジオ体操に行っていた。屋内はクーラーが効いていたが外に出ると朝でも茹だるような暑さがあるのだ。まだしばらく動く気になれそうにない。

「あー……あっちぃ……」
「オメーほんと暑さに弱いよな……」
「そういうお前も暑さにやられてんじゃねーか」
「仕方ねーだろ。ラジオ体操のあと元太達と軽くサッカーしたんだから。暑くもなるっつーの」
「は、サッカーね。夏休みを満喫してるなコナン君」
「ほっとけ」






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