「カルマ君ってイケメンだよね」
「は?」

 私の突然の言葉にぽかん、とするカルマ君。うん、そんな顔もイケメンだ。いやイケメンはどんな顔でもイケメンなんだけど。

「何、いきなり」
「いやー、思ったことを口に出しただけ」
「ふーん」
「でもまだ幼さが残ってるよね。今からもっとカッコよくなるんだろうなぁ」
「それを俺に言ってどうしたいわけ?」
「別に?そう思っただけだって」

 にこり、と顔に笑みを貼り付けて次の授業の準備をする。そんな私にカルマ君は不満そうな顔をしてたけど、私の知ったことではない。

「俺はユキもかわいいと思うけどね」
「あはは、仕返しのつもり?私は平々凡々だよ」
「俺は思ったことを言っただけだよ」
「だとしたらカルマ君は趣味悪いね。渚君のがかわいいよ」
「それ本人に言ったら泣くよ」
「泣いた顔もかわいいから私的には嬉しいかな」
「待って、今ユキの印象がすごく変わったんだけど」

 さて、次は理科か。確か前回の小テストが返ってくるって言ってたな。今回は結構頑張ったけど何点だろう。

「ていうかカルマ君頭もいいよね」
「ああ、うん」
「うわぁ、そこは認めるんだ。嫌味だなぁ」
「事実だからね」
「うん、まあそうなんだけど。あ、それに運動神経もいいし」
「まあ喧嘩は強い自信あるかな」
「イケメンで頭よくて運動もできるとか…カルマ君軽くチートだよね。どこの少女漫画の男だよって感じ」
「……ユキ、何か怒ってる?」
「怒ってないよ?嫌味を言ってるだけ」

 そういえば今日の体育は何するんだろう。烏間先生との組み手は嫌だなぁ。近接戦苦手なんだよね。どっちかと言えば射撃のが得意だ。いや速水さん達ほどじゃないけど。

「俺何かしたっけ?」
「何もしてないよ。何となーく言いたくなっただけ」
「何となくで俺嫌味言われるの?」
「嫌味言われるほどの才能を持ってるってことだよ。それにカルマ君は優しいから多少の嫌味は許してくれるでしょ?」
「人と場合によるけど」
「それでも許してくれるよ。優しいイケメンはモテるしね〜」

 にこーっと笑うとカルマ君に顔をそらされた。ああもう、こんなに完璧なのに可愛さも加えるとか、どれだけ女子をキュンキュンさせる気なんだろうこのイケメンは。

「本当にチートだよねぇ」
「……いや、もう止めて」

 その女子の中に私も入ってることは、もう少し秘密にしておこう。






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