死体の転がる季節がやってきた。
踏みにじられ粉微塵にされた死体。蟻に食われた死体。その姿のまま放置され続けた死体。
幾千幾百もの死体があちらこちらに転がっているのを見て、胸を過ぎるのは哀愁と小さい己の姿だった。

(たかが二週間、それだけしか空を見られない)

だというのに、彼らは皆樹木にすがり羽を広げ求愛の叫び声を上げながら必死に生きている。精一杯、二週間という彼らの命を生き抜くのだ。
そこでふと考える。ならば、自分はどうか。死に物狂いで生きているのか、あるいは怠慢に生きているのか。主観性など持ち合わせていないつもりであったがそればかりはわからない。どうせ生きようと死のうとそんな違いはない身体だ。塵のような生涯に哀憐の情などない。
ただ願ったのは、彼らのように踏みにじられて最期を迎えられたらという自虐だった。


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