「リオン皇子!開けて!ここ開けて!」
「ナマエ!?ま、待って!い、今開けるから!」

「うあぁー、死ぬかと思いましたよ。ありがとうリオン様」
「どういたしまして。と、ところでナマエは窓の外で何をしていたの?」
「なにって、もちろんリオン皇子を迎えに来たんですよ!」
「僕を……?」
「この前、飛竜に乗ってみたいって言ってたじゃないですか!それにこんな辛気臭い所に籠りきりじゃカビ生えちゃいますよ。」
「確かに研究室は少し暗いけど……。で、でも、迷惑になるんじゃ……」
「何言ってるんですか、迷惑だなんてこれっぽっちも思ってませんよ。皇子はなんだか優しすぎます。もっと私たちを頼ってください」
「……う、うん!ナマエがそう言ってくれるなら……」
「さあ、行きましょう!バルベロ、おいで!」
「すごい、これが飛竜……」
「そうですよ、本物の飛竜ですよ。可愛いでしょう」
「うん、本でしか読んだことがなかったけど、とても綺麗だ……。ねえ、君の背中に乗せてもらってもいいかな?」
「クルルル……」
「もちろんだって言ってますよ。皇子に懐いてるみたいです。この子、ヴァルター様には噛み付くのに」
「ふふ、そうなんだ」
「さ、つかまってってください。早くしないとグレン殿に見つかっちゃう!」
「うん!」





「ナマエ!あ、あのね、また飛竜に乗せてもらいたい、な……」
「もちろんですよ、いつでもお供します!」


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フォルデのと同じ人。グラドの竜騎士団で修行中

救世主