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「一つ気になることがあってよ」
「気になること… ですか?」
マッハキックの実に真剣な悩みに、 ロングラックは首を傾げた。 ちなみに、 今はマッハキックのいびきにロングラックが怒っていた最中であったりする。 だが、 いつもちゃらんぽらんに逃げ回るマッハキックが真剣な顔で聞いてくるのだ。 これは何かあると、 ロングラックは怒りをそこそこに先を促した。
マッハキックは幾度か口を開いて、 閉ざしたが重たそうに言った。
「…… 地球って星に俺たちと同じような姿形になる動物があるんだ」
「それが?」
ふうと息を一つ長くはいて、 マッハキックは言った。
「そいつらは雌雄で繁殖するらしい」
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『馬 交尾』
そのワードで検索しながらロングラックはため息をついた。 何故こんなことを検索しているのだろうかと、 その疑問が頭から離れない。
「…… マッハキック一人で調べてみてほしいです」
「俺が一人で見ても楽しくねえだろ?」
「… でも僕を巻き込むのは…」
「これだ、 ロングラック!」
「うぐうぇ」
首を絞める勢いで、 画面の前に座らされた。 そのことに些かの疑問を抱くも、 ため息を吐いて画面を見る。 その動画は三分くらいのごく短いものである。 それぐらいならばいいだろうと、 画面にうつる二頭の馬を見つめた。
「… 僕はぜんぜん楽しくないです」
「いいから見てろって」
じっと見つめていれば、 二頭の馬はあっさりと…
「え!?ちょっとまってくださいなんか生々しすぎませんか!?」
「いいからみてろって!」
「や、いやですって! なんで、 」
画面の中身はどんどん進んでいく。 かこかこと足音をならしながら、 牡馬は雌馬へと近づきそして…
「… おわったな」
「お、 おわったっていうか!」
「なんか随分、 もたねえんだな、 もっと長いのかと思ってたぜ」
「サイズ的には随分大きかったですけど…」
「へえ、 そんなところみてたのかよ」
「うるさいです! 他に見るところないでしょう!?」
そういったマッハキックはけらけらと笑った。 だが、 ロングラックはそれどころではない。 あんなに生々しいものを見せられたのだからしかも、 相手はマッハキックのビーストモード姿だ。 正直どきどきする。
「……… ローングラック」
マッハキックはそんなロングラックの心を見抜いていた。 するりと、 その機体を撫でてロングラックに吹き込む。
「俺のとどっちがでかい?」
「は、 はあ!?」
「いつもみてるんだからわかるだろ? な? ロングラック?」
「な、 だって…」
さっきまで己が怒っていたはずなのに、 いつのまにかロングラックとマッハキックの立場は逆転してしまっていた。 もう既に、 後ろにはベッドしかない。
「ま、マッハキック、 おちついてください」
「俺はいたって冷静だぜ?」
「嘘です! なんですか、 まさかさっきのにあてられてしまったなんてこと…!」
その言葉を言い終える前に、 押し倒される。 ちらりとロングラックはマッハキックを見上げて、 その瞳に宿したものがなにかをさとって、 ごくりと息を飲む。
「お前の反応かわいすぎっからな」
そのときようやく合点がいった。 さっきの馬の交尾の話はロングラックの怒りをそらすための口実だったのだと。 だがすでに時遅し。
「や、やだあ、いやです、やめて、明日だって仕事が…!!!」
「明日のことは明日、 考えようぜ?」
マッハキックの悪魔のような笑みにさえも心高鳴るロングラックに勝敗は明らかだった。
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「ん、あ、ふゃああああ!」
ずちゅんとおしこまれた接続機に、 ロングラックは背をそらして声をあげた。 幾度となく中にだしたにも関わらず、 マッハキックの接続機は硬さをたもったままであった。
「やあー!やですぅ、だめ、らめぇええ…!!」
「だめ?いや?はは、 嘘はいけねえな」
「あ、あ、やあ! らめ、ふあ、」
ぐちゅぐちゅと、 耳をふさぎたくなるような音が響いてきて聴覚が侵されていく。 と、 そのとき何かをおもいついたようにマッハキックが言った。
「なあ、 ロングラック」
「あ、んぅう…、な、なにぃ…?」
「さっきみてえにやらねえか?」
「さっき…??? ふああん!」
ロングラックの受容部から乱雑に接続機をひきぬいたマッハキックはぺろりと自分の唇をなめた。 ぐいと、 腕をひっぱられ抱き寄せられて口付けられる。
マッハキックの口付けは、 いつも優しい。 この瞬間がロングラックは好きだった。
「ロングラック」
「ん、ぅう…、 はあ、まっはきっくぅ…、」
「かわいいな、 ホント」
ぐっと、 ロングラックの背をむけて押し倒した。
「こ、これ、やです、あなたがみえない、!」
「あーったくかわいいな、 だけどこの体勢…」
そろりと、 恐ろしいほどの声音でささやかれた。
「さっきの交尾とそっくりだろ…??」
「〜〜っっ!あ、や…!!」
とろりと、 受容部が濡れるのがわかったロングラックはぞくぞくと背筋をふるわせた。 さっきの動画が、 脳裏に浮かぶ。
「…… いれるぜ?」
「あ、ああ〜、や、あふぅ…、はいってくるぅう…!」
受容部をわりいってくるマッハキックの接続機をしめつけながら、 ロングラックは声を上げた。 マッハキックのその熱い猛りが、 気持ちよくて仕方がなかった。
「やああん、 らめれすぅ…、いや、あ! あっ!はげし、!」
「っ…、 おまえがかわいすぎっからよ!」
がつんと音がなるほどに激しい動きに、 思わず腰が揺れ動く。 次第にロングラック自身も快感を捜し求めていく。
「ロングラック、ロングラック…!」
めったに聞くことのできない必死なその声が愛しくて仕方がない。 そんな無意識に呼応してか受容部も自然にぎゅうぎゅうと締まる。
「っ! ロングラック、 だすぜ…!!」
「ん、ふあ?やう、あ、らめぇえ」
びくんびくんと快感に気が狂いそうになりながら、 ようやくロングラックは言った。
「あ、これぇえ、交尾になっちゃうぅ…! らめぇ、らって、おなか、んぅああ! らめぇえぐっちゃいやぁ!」
マッハキックの接続機は奥まったロングラックのその箇所をぐりぐりと押し込むように腰を回す。 きゅうんと締め付けて、 ロングラックはさけんだ。
「しょこらめえ、らめえ! おなか、孕んじゃうぅう!!!」
「っ…!くそっ!!」
びゅくりと奥に注ぎ込まれる感覚がして、 ロングラックは背を反らした。 機体の奥に感じる熱い奔流に、 うかされていった。
「あ、あぅう…、 あかちゃん、できちゃうぅ…、まーの、子供、できちゃ、ん、ううう…」
くちゅくちゅと、 舌を絡ませあう長い口づけ。 どくんどくんと脈打つ胎内にある接続機が愛しく感じた。
「…… そのときは、 俺が娶ってやるよ」
END
鳳櫻月雨