「不満がある」
「また?」
「またってなんだよ」
「この前も悩んでいたから」
「今度はそれより進展したっての」

いつものようにドリフトに相談を持ちかけるロディマスは目の前に注がれた酒をにらみつけた。その酒は鮮やかな瑠璃色と幾ばくかの金粉を有していた。言われもない罪に問われる瑠璃に同情を抱きながら、ドリフトは自分に当てた刈安色の杯を傾ける。いい味わいだった。この前立ち寄った星はなかなかいい興を持つものがいるらしい。

「役職ってなんなんだろうな」

 ロディマスはにらみつけていた瑠璃にため息を浴びせる。きっと想い駆せるのは同様の色合いの機体のことなのだろう。ロディマスは人の心を掴むのがうまいがどうにもこうにも恋人の心は別らしい。しかし、あまりに話が唐突でなんだかわからなかったため、ドリフトは素直に聞く。

「なんの話?」
「なあ、日って決める?」
「… うん、なんとなくわかったから詳しく言わなくていい、えー…」
「接続のことな」
「言わなくていいって!」

一息整えてドリフトは言った。

「日を決めてするの…?」
「ああ。私は平気だが明日の業務に差し支えがあるからここまで。みたいなのはよくあるぜ。どういう理屈なんだかわからないし、そんなんで抑え切れるわけないのに。そもそも俺が平気じゃないんだけど」
「そんなものなのか……?」
「最近じゃキスもしてくんないしさせてくれない」

ドリフトは刈安をあおった。一応ドリフトには私室があてがわれているわけなので、この話は誰にも聞かれていないはずだし、まさか天井の排気ダストから誰かがこんにちはするわけでもないはずなので、言った。

「…… それ、どうなの?」
「もう呆れる。それに俺、一応この艦の長だし?次の日が何もないなんてめったにあるわけじゃない。最後にやったのいつだっけ? あと、すごく優しい」
「いいことでは?」
「予想超えるぞ。俺の身体いたわるのもいい加減にして。そんな何時間もゆるい刺激で我慢できるほどおとなじゃない。たまにはがっつがつきてほしい。」

 ああ、何時間もなのねとかゆるいって何とか、言いたい言葉は数多くあるし惚気にしか聞こえない語句が、多々あったがそれより今しがたの言葉がひっかかる。

「壊れるよ? 間接とか部分的な話じゃなく」
「…… それでもいいってのはずいぶん危険なんだろうな……」

 目を伏せて、杯を眺める。そんなロディマスを尻目にドリフトは再び瑠璃を注いだ。その気持ちはわからないでもないが… 言ってはいけないことだし、願ってもいけないことだと思っている。実際に、ウルトラマグナスはロディマスを殺す事だってできるのだから、現実になってしまっては困るのだ。

「俺にはただ、ロディを大切に思ってるだけなんじゃないかって思うけど」
「わかってる。それは最初に言われた」
「言われたんだ」

 ロディマスは、ドリフトの握る杯に手を伸ばす。ロディマスの杯には、瑠璃はすでになくなっていた。些かペースが早いのではなかろうか。明日も執務があるはずだ… と考えて浮かんだ。

「すごく愛されてるよ、うん」
「あ? いきなりなにいってんの?」
「さあね」

 ドリフトは、瑠璃を飲み干して立ち上がる。そろそろ、この場も開きにしようと考えていた。明日も執務であろうロディマスを、いつまでも長く引き止めるわけにもいかない上にドリフトにも予定があった。それを、素直に伝える。

「予定が出来たから、お開きにしよう?」
「…………」

 ロディマスの顔が見る見るうちに不機嫌になる。それとは、対照的にドリフトの気分は上昇していく。この調子でいけば、出て行ってくれるであろう。直ぐに、今直ぐに。

「… マグナスんとこいく」
「そうだね、それがいい」
「お前らのこと、報告してやる」
「艦内公認カップルになるのもいいかもしれないな」
 
 何を言っても無駄だと、あきらめたロディマスはじとりと、ドリフトを睨みつけるが、ドリフトは全く動じる様子がない。ロディマスに公表する気がないことをドリフトは知っている。周囲の悟るがままにするか、それとも否であるかにまかせていた。というより、暴露したからどうにもならないのだ。所詮、色事など当人達の意向のままに動くものである。
すがすがしい笑みで、ドリフトはロディマスを文字通り追い出した。ロディマスが自発的に外に出たと言うことは別に追い出されたわけではないのだ。けれど、実質的に追い出された。
 一人きりで、歩いていけば除々に酔いが覚めていく。そんな、孤独は次第にロディマスの心に喪失をもたらした。満たされていた杯が空になれば、満たさない限り満にはならない。この孤独の解消方法は重々理解していたが、酔っ払ったままウルトラマグナスの所に行けばそのままお説教になる可能性は限りなく高い。今は特に説教などほしくない。
 酔いの醒ましもかねて、艦の展望へ向かう。暗い宇宙空間にある星たちは、常に赤や青に輝き一種の神々しさを持ってロディマスを出迎えた。

「あれ」

 しかし、其処にはすでに先客がいた。お目当ての青い機体だったが今は少し間が悪い。
相手が気がつくより先に、ロディマスは踵を返したが、寸分早くその機体はロディマスに気がついたらしい。
 
 「ロディマス」

 呼び止められてしまえば、立ち去るのは不可能である。仕方がなしに、ロディマスは踵をまた返した。

「マグナス、ここにいたんだな」
 
 何でもないようなふりをして、話しかける。だが、目の前の機体… ウルトラマグナスは聡いので

 「酔っているのか?」
 「いや、大分醒めたよ」
 「…… ならかまわないが」
 
 ロディマスはぼんやりと外を眺めた。広い宇宙に浮かぶ星星は、暗闇を埋め尽くすように存在していた。ふと、気になり、ウルトラマグナスに尋ねる。

 「…… なんでここにいるんだ?」
 「… 息抜きとでも言っておこうか」
 「へぇ、あんたも息を抜くのか」

 静かな沈黙が続いた。なんだか変だなと思いつつ、ウルトラマグナスに言った。

 「なんかないの?」
 「何かとは?」
 「いや、だから… いつも、なんか言うじゃないか。終わりなの?」
 「…… 終わりも何も、説教するなというだろう」
 「そうだけど… どうした、マグナス。すごく人道的だぞ」

 呆気なく終わった説教に、ロディマスは首を傾げた。何時もなら、明日も執務だろうとか、自覚に欠けるとかを永遠言っているあのウルトラマグナスが。

 「今日は、どちらかと言えばロディマスの方が挙動だな」
 「… マグナスが人道的だから」
 「たまにはこんな気分も良いだろう」

 座ったままのウルトラマグナスの隣に、ロディマスも座った。今日はやけに余裕がありげなウルトラマグナスが、すこし悔しくて寄りかかった。しかし、全く動じず、あろうことかウルトラマグナスはロディマスの肩を抱いた。なんだか、今日はおかしい。

 「マグナス」
 「… ?」
 「回路、繋ごうぜ」
 
 さすがに断られるだろう、と、ロディマスは反応をうかがった。しかし、ウルトラマグナスはあきれたような視線をよこしただけだった。

 「え、拒否しないのか?」
 「… さて、どうしたことか、今日はロディマスがずいぶん挙動的だ」
 「マグナスのせいだぞ」

 ウルトラマグナスが、手首の回線を延ばした。恭しげに、ロディマスの手を取って、好きにしろと差し出す。戸惑いながらも、ロディマスも手首の回路に繋ぐ。そのまま、手を握り合った。

 「どうしたんだマグナス」
 「… たまには、な」

 外を眺めていれば、星は変わることもなく移って消えていく。こんなに、穏やかなのは逆に落ち着かない。繋いだ手はじんわり暖かくなっていくし、なんとなく、こう、なんとなく…。そして、気がつく。ウルトラマグナスと触れ合ったのは久しいのではないだろうか。
 落ち着かないと思っていたものの、つながれた回線に集中すればなにとはなしに落ちついてくる。ウルトラマグナスの、波長にロディマスが同乗しているだけかもしれないが。
 ぼんやりしていると、ウルトラマグナスの指がロディマスの顎を上に持ち上げさせた。ああ、キスされるんだ、と視覚器を閉じてその時を待ち望む。片手は握られたまま、なんとなく、不思議な気持ちになる。そういえば、いつもがっついてばかりいたのではなかろうか。たまにはこんなのもいいのではないか――― と、いつもよりかなり考え込みながらキスを味わう。本当に久しぶりな気がした、実際久しぶりではあったが。

 「今日、君は考えてばかりだな」
 「…… ん、そうかもな。あんたのこととか、久々にキスしたなとか、もっとしたいな、とか、ほんといろいろ、どうしたんだろうな」

そういえば、先程ドリフトの部屋を追い出された時の孤独はどこかへ消え去っていた。

 「もう一回」

 もう一度振ってきたキスに、今度もまた酔う。明確な意思を持って、ウルトラマグナスの指が背をまさぐる。なんだかやたらとクリアな思考が訴えかけてる。明日の仕事はどうするのだ、と。
 そして、常ならばそんなものどうだってよいと思ってしまうのに、なんだか今日はだめだった。だが、思った以上に身体は正直なので。
 ウルトラマグナスの隣に座っていたはずのロディマスだったがいつの間にやら、抱きかかえられていた。本当に、いつの間にか。そして、受容部蓋の鍵はいつの間にやら外れていて。
 本当に自分の機体が馬鹿になってしまった。これは一度、本当に見てもらったほうがいい。脳の回線が飛んでいるか、受容部の鍵が可笑しくなっているかのどちらかだろう。

 「俺、明日、医者いく」
 「… 見たところ、可笑しくはないが」
 「いや、可笑しい」

 ウルトラマグナスに言うのははずかしいので明言は避ける。とにかく、これはプライベートでデリケートな問題だ。きっとそんな事を言ったなら、ウルトラマグナスは納得してくれないので、適当な理由をつける。

 「なんか、最近頭がぼーっとするんだ、仕事し過ぎだな」
 「…… 君はそんなに仕事していたか?」
 「隠れてやってるんだ、ん、、マグナス…、そこ、」

 淵を弄られれば甘い声が漏れる。そういえば、ここは共有空間であったと思ったのだが。

 「まって、」

 ウルトラマグナスの手から抜け出して、扉に鍵をかける。その際、やたら名残惜しげに離れた手がなんとなく寂しい。

 「今日はなんだか細かいところに気が利くな。」
 「わるかったな、いつも気がつかないでさ。」
 「感心しているんだ。」

 もういちど 、ウルトラマグナスの膝に座る。抱きついて、息を続ければなんとなく、その波長を感じ取ることが出来た。もう、回線を繋ぐことはしないのだろうか。

 「… マグナスと離れてばっかりだったからか、いつもより波長が強い気がする」
 「そうだろうか? 君の波長より、私の波長は変動が少ないからな。私はしょっちゅう感じるが。」
 「えっ、それ、なんか… ん、やあだ…」

 言葉もそこそこに、つぷりと内部に指が入り込む。ウルトラマグナスとそういうことをするのは未だになれない。最も、なれるほどしてはいないのだ。そういうと、なんとなく自分達の威信にかかわりそうなので明言して置く。時間がないだけである。

 「んう、マグナ、す、ああ…っ」
 「ロディ、」
 「あ、あ、う、…! んふぁ…っ、マグナス、まぐなすぅ…!」

 この、理性が飛ぶまでの瞬間はいつも苦手だった。自分の何を晒していけばいいのかわからなくなるこの感覚。脳に徐々に熱い奔流が流れ込んできて、狂っていく瞬間。理性的なウルトラマグナスと対するロディマスのその思考の違いが見せ付けられているようだった。

 「ん、あ、、! まぐなす、だめ、まぐな、す、これっ」
 「どうかしたのか ?」
 「いやだ、これ、ほしくなる、お、くほしくなるからっ…!」
 「ロディ?」

 明日も仕事があったな、と熱に火照った頭で考える。なんとなく、たまには、彼のその熱を鎮めてみたい。いつも、なにかと与えられてばかりのロディマスが、今、ウルトラマグナスに与えられることはなんだろうか。

 「まぐ、まぐなす、きょうはおれがするっ、から」
 「… ? つまり、」
 「、わかってる。あしたも仕事だろ。だから、、いれなくて、いい」
 「ロディ」
 「でも、だ、、だから、」

 ロディマスは、ウルトラマグナスの膝から降りて徐に膝まづいた。見上げると、不可解な表情をしてウルトラマグナスが見える。
 
 「く、口でする、。」
 「……… ロディマス、立ちなさい。そんなことはしなくていい」
 「やだ。する。」
 「ロディ」
 「…… やらせて?」
 「経験もないだろう。」
 「だから、いいんだろ…、あんた、だって、」
 
 一息ついて、言葉を続けた。
 
 「我慢してんのかなとか…、」
 「…… 無理をする必要はないぞ」
 「っていうか、俺にここまでさせたんだからさせろよ!」

 かちりと音が鳴って、ウルトラマグナスの接続機蓋の鍵が外れた。そういえば、目の前で見たのは初めてではなかろうか。既に怒張した接続機を見て、ため息だ漏れた。このため息がなんのため息かは考えないことにした。

 「我慢、してたんじゃないか」

 接続機を、やんわりと両手でつつみこみ、顔を寄せた。なんだか、ひどく自分がいやらしい事をしている気がする。ちらり、とウルトラマグナスを盗み見ると、彼はロディマスを酷く重視していた。ロディマスは自身の頬に熱が集まるのがわかる。ちゅっと、軽く鬼頭にキスをして、ゆっくりと口腔に収めていった。

「(ん、すご、マグナスのあっつぃ…)」

 最初は恐々舌を絡めていたロディマスだったが、次第に夢中になってウルトラマグナスへ奉仕する。ぢゅうと、鬼頭に吸い付き鈴口をなぶる。舌に広がる官能油の味が脳を揺さぶった。

「んゅ…、ちゅぱ、まぐなす、これっ…んんぅっ、」
「…… っ、、しゃべるんじゃない」
「はっ、あ…、んぅ、ふぁあ、はぁっ、きもひぃい…?」
「至極、な」

 ぐぷぐぷと、ウルトラマグナスの接続器を口腔の奥へと招き入れる。まるで、接続しているような気分だった。
 ロディマスは、自身の下腹部がじんわりと熱くなるのを感じた。熱に浮かされて無意識に腰が揺れる。
 うっとりしながら、接続器への愛撫を繰り返していた時、ロディマスの動きを遮るようにウルトラマグナスが言った。

「っ、ロディマス、離しなさい」
「やぁ〜、はっ、だめ、もっとやる、んっ、んんぅ、ちゅぅ」
「だめだ、ロディマスっ…!」
「んあっ、やだ…、わ、」

 びしゃん。呆然とするロディマスの、頬を伝う液体。ウルトラマグナスが焦って言う。

「すまないロディ、そんなつもりは」
「… 、べつに、いいよ。ん、…はぷ、んちゅぅ……」
「ろ、ロディ、」
「ん、っ、」

 まだ、生殖油を溢すウルトラマグナスの接続器に吸い付き残渣を全てを吸う。舌先にのった生殖油を味わいながら飲み込んだ。

「んくっ、ん、ごめ、ひいた?」
「いや、」
「…… ひいたってかお、してる」
「気のせいだろう」

 むわんと香る雄の臭いにくらりと脳がとろける。ウルトラマグナスの接続器に、顔を近づけた。

「まぐなすのにおい、すご、すき、すきこれぇ」

 くん、と鼻を鳴らすとさらに強い臭いがロディマスの鼻腔を犯す。同時に、じわりと受容部が濡れるのがわかった。
顔に飛び散った生殖油を、指で拭って舌を這わす。そのまま、少し硬度を無くしたウルトラマグナスの接続器に吸い付く。

「ん、んんぅ、ちゅぅ、はっ…、まぐ… あんぅ」
「っロディ、! もう、いい、!今はだめだ」
「はぷ、んっくっ…、じゅぅ、うっ…れる、ふぁぅ、ちゅっぷ…」

 徐々にまた硬く張り詰めていくウルトラマグナスの接続器が、愛しくて必死に愛でる。内腿をつうっと伝った自身の官能油にぶるりと背筋が震える。

「ロディマス、離しなさい、」
「いい、だして、ちょうだいっ…、んんんっ、ぢゅぅうっ」
「っ…く…!」

 二度目のそれは、確実にロディマスの口腔へ放たれた。喉の奥にその熱を感じとりながら、ごくんと飲み込む。
舌を出して、笑いながらウルトラマグナスに言う。

「はは、飲んじゃった」
「…… ろ、ロディマス……」

 立ち上がり、ウルトラマグナスの膝に跨がった。

「あ、っ、なかぁ…、たらな、い、まじで、」
「ロディ、」
「でもっ…、あしたは、しごとっだからぁ」

 受容部をウルトラマグナスの膝に擦り付ける。ロディマスの奥深くは、じくじくと疼いているが、ウルトラマグナスはどうせ仕事があるとか言っているだろう。言っていなかったとしても絶対、そうだ。

「まぁ、ぐなすっ…!」

 甘えた声を出して、ウルトラマグナスの唇を奪った。ちゅぷ、と音が鳴って唇が離れた。熱い吐息が絡み合う。

「ロディ、マス、その、、」
「あぁ、もう、…っ いれなくていいっ、、っ…! まぐな、す…?」

 突然、ウルトラマグナスがロディマスの手を掴んで立たせた。 そのまま、後ろを向かせて壁に手をつかせる。

「へ、まっ… なに、??」
「いれなくていいなら」
「やっ、ちょ、だめっ、なにする、ん!」
「君もやってくれたしな」

 ぬるりと受容部に這わされたそれに、ロディマスは叫ぶ。

「やめ、っ! やだああっ、だめ、あぁ、っんぅ〜、!ひあっ、まぐな…!
「ちゅく…… ピチュ… じゅる…、ロディ、」
「やめて、やぁ〜、やめろよぉっ…」

 ウルトラマグナスの顔が見れない。嫌々と首を振るっても、ウルトラマグナスはやめてくれない。がくがくと足に力が入らなくなる。
 ウルトラマグナスの舌が、内部のコードを荒らす。浅い部分を集中的に舐められて、ロディマスは言った。

「そこはやだっ、だめぇ、いく、いっちゃあっ〜〜、!!ああぁあ」
「じゅるる、ん、… ふぅ、っ… 」
「も、っ… いった、いったからあっ、だめ、ほんと、だめっ」


 身体は奥深くを求めているのに、与えられるものはごく浅くにしか届かない。それでも高ぶった身体はひくんひくんと何度も何度も浅い絶頂を迎えていた。

「まぐな、す、これ、っっ、いや、もう、っ、んぅあぁ〜、」
「少しは私の気持ちがわかるといいなロディ、」
「んあ〜っ…ふあぁん…、はぁっ、お、おわっ…た…?」

 ウルトラマグナスが、ロディマスを抱き締めた。そう言えば、ウルトラマグナスはあまり抱き締めたりはしてくれない。その行為に甘えて、ロディマスも抱き付いた。燻り続けていた熱は徐々に治まっていく。

「……… マグナス」
「… なんだ、」
「… 今度はちゃんとやろうな。」
「何故、今日はそんなに拒んだんだ?」

 ロディマスは、首を傾げた。

「…… 明日も仕事って、あんたいつも言うじゃんか」

 それにウルトラマグナスは考えて、言った。

「なんとなく、君の気持ちがわかった気がする」
「………?」
「今度から、なるべく仕事仕事いうのはやめることにしよう」
「…… おう… ……?」

 ロディマスは、まとまらない思考のなかで必死に考えた。つまり、どういうことなのか。

「ま、待てよマグナス。どういうこと?」
「…… 普通にしたかったということだ」
「……… へ…?」
「さて、シャワー室に行くとしよう。入ってくるんじゃないぞ」

 言いつけを守れたかどうかは二人だけが知ってる。


終わり
鳳櫻月雨