「え?」
性急に、 ラチェットが機体をまさぐる。口付けに蕩けた頭で考える。
「まって、 だめ、 だってその一時間って」
「時間がない」
「それじゃあんたが寝れない」
「そもそも寝れない。 飲んでるからな」
言葉も惜しいと、 機体を撫で回すその手にドリフトが言った。
「まって、 直ぐ準備するから」
ありがとうロディと、 感謝の言葉を述べる。 机においてあるその薬に手を伸ばして半分だけ飲み込んだ。 その瞬間に、 ふさがれた唇にくすりと喉奥から笑みが漏れる。 まだ半分残っているのに、 と思いながら机に置いた。
「ちゅ、、ぴちゃ…、ふぅ…、んぅう…、ちゅく、 」
「ドリフト、 はあ、ちゅう…、れる、じゅ、 ちゅぅ… ん、 なんだこれは」
ラチェットが、 ぺろりと唇を舐めて言った。 不可解な甘さに、 首を傾げるその姿に答える。
「…… 媚薬」
「なんだと」
「あんたにはやく抱かれたくて」
御幣があるにはあるが、 この際なんだって構わない。 肝心なのは早く交わることだった。
なんだか、 体温が急に上がったような気がする。 確か即効性と言っていたのを思い出したが、 ドリフトも未知の薬だ。 どれ程で、 反応するかわからないが恐らく効果でも出たのだろう。 荒く排気して、 呟いた。
「はあ、熱い…、」
「……、 相当強そうだな」
「ぅん…、 強いっていってた…、 」
ラチェットの視線が薬に向いている。 恐らく、 中身を分析しているのだろうが、 たかだか薬ごときに、 視線を奪われたくない。 両手で頬を包んで、 こちらを向かせて口付けた。 ぴりりと、 痛みを伴って甘いパルスが交されるのが心地よくて夢中になる。
「どうなっても知らんぞ」
「じゃあどうにかして」
「まったく…」
「ふふ、 っんぅう! あ、 ふあぅ…」
受容部の蓋をずらされて、 内部に指が入り込む。 すでに官能油に塗れたそこは、 柔かくうねってラチェットの指をしめつけた。 的確に悦を引き出してくるその動きに、 ドリフトは翻弄される。
「ちゃんと我慢したか?」
「した、してた、 あ、 ふ…、 」
ラチェットの背部に手を回して、 久々の感覚に酔う。 駆動音も、 特有の匂いも、 そしてこちらを甘やかしてくれる行動も、 すべてが嬉しい。 ぐちゅぐちゅと、 受容部を犯す指が早い。 きゅうと、内壁がしまってもっと奥がいいと、 訴えるのがわかる。
「ああぅ…、 ら、ちぇっとぉ…、 お、 おくぅ」
「先に言っておく。 今日は私も加減できそうにない」
「うん、いいよ、おれもそうされたい…」
宛がわれた熱に、 自然と腰が揺れる。 乱暴に机に乗り上げたドリフトが誘い込むように、 脚を開いた。
「んぅう…、 あ、 きて…、 あ、あつ、やぁっ!」
「…っ 気持ちいいな」
「うん、 きもちぃ…、 きもちっ…、 なに?やあっなに、、ーーーああっ!?」
唐突に奥底から訪れた悦楽に、 ドリフトは背筋をのけぞらせた。
「ひ、あ、うそいっちゃ、た、 や、!!」
「随分せまいな」
ぐちゅんと、 胎内に深く押し込まれるそのたびに、 電撃のような悦が機体を走りぬける。 絶叫した。
「やあああーっ! らめ、 いやぁ、ひっ、ふああぅ、やらっ!」
「止める気はないっ…、 」
内壁がきゅむきゅむしまって、 ラチェットの接続機を締め付ける。 引き剥がすように前後に動かされて、 狂ったように叫び声を上げた。
「やらああぁんっ だめ、 きゃふぅ… あああ、 やあ〜! やめ、とめてぇ!」
「お前が飲んだのは相当なものだな…、!」
「あ、 いって、いっちゃぁ…! らめ、 いく、いくぅっ、 ひぅっ!」
脈打つように、 接続機を締め付ける。 深い絶頂を味わう前に、 浅い絶頂が訪れる。 その感覚は言い表せないほどの、 快感だった。
あの薬は。 胎内の奥底に効く薬だったらしい。
「おくぅ、おくらめ、 あちゅぃらめぇんっ!」
「お前はここが好きだろ…、う?」
「ひぃっ、 やぅうう…、 おくきてぇ、ふあぅう、、はぅ、!」
やばいと、 純粋に思った。 これ多分絶対だめなやつだ。 とも。
「らちぇ、 だめえ、きちゃ、あ!れちゃう、 れちゃうのっ!」
「っ… ふ、 だしたければだせ」
「ちが、 はふ、ちが、 ちがぅ、んむぅ…、 は、れる、ちゅちゅ、ぴちゃ、…っ!!」
脳が真っ白になってなにも考えられない。 ただ感じるのは、 凄まじい衝撃。 びくびくと絶命寸前の獣のように、 機体がしなった。
「……、 全部な」
「や、やああ〜! なん、やらあっ! きゃん、 なん、なに、!!」
廃液をもらした接続機の排出口を、 ラチェットはくりくり弄る。 彼の手が、 廃液に塗れていくのがわかって絶句したが、気持ちよさも相まって声がひっきりなしにこぼれる。
「いやあぁ、きた、やらあん、」
「その割りには声が抑えられてないが?」
「きゃぅ、 らめ、 しょこいくう!」
亀頭冠を弄られて、 内壁が痙攣する。 自分がどうなっているのかもわからない。
「…、 イキ癖がついたな」
「ふあぅ、おくらめえ、 なんれ…っ! たしゅけて、いく、またいきゅう…!」
ごちゅ、ずちゅりと、 胎内を突かれてそのたびに達する。
「、 きもひぃっ…! やらあ、 あ、あ、!なんれ、 とまんにゃぁっ…!」
「どり、フト…!」
ラチェットと口づけするのは好きだ。 好きだと、 伝えきれない。 舌根をぎゅうとすわれて、 目の前に星が散る。 ラチェットの生殖油がじんわりと、 胎内にひろがるのがわかる。 もっとほしい、もっとほしい…!
「っ、ちゅ、んぅぅう…、ぷはぁ…、 らめえ、 もっとほしいのっ」
「締めるな…、! くそっ…、」
「あはあ…、 ふ、」
ラチェットの接続機は直ぐに、 固さを取り戻し、 ドリフトの胎内で大きくなる。
「あ、おっきぃ…、 らちぇっとぉ、 おっきいよぅ…!」
とろりと、 接合部の隙間からラチェットの生殖油が溢れるのがもったいないと、 締め付ける。 ラチェットの接続機を至極近くに感じる。
「きもちぃい、らちぇ、きもひぃい…!」
「そう、だ、な!」
「あうっ! そんな、はげしっ 、やあん!」
「…ー 出すぞ」
「ひゃっ、んんぅうう〜!!お、にゃかあちゅぃ…!」
ぷしゃと、 受容部が潮を吹く。 この瞬間は最高に気持ちいい。
何度も搾取するように、 蠢いていた受容部はようやくおちついたように、 感覚をあけてだがそれでもびくびくと接続機を締めた。
ずるりと、 接続機が抜き取られる。 それと同時にまた浮かび上がった欲求を口にした。
「… はい、え、き」
「どうした」
「またで、そ、」
「…、 飲んだのか?」
「……… うん」
高濃度のエネルギー物質をがぶ飲みして、 その後、 普通のをがぶのみすればそれはだしたくなる。
「ここでしろ」
「……、 ふえ?」
「勝手に飲んだ罰だ」
「い、いやあ! やあ、やあだ!」
震える脚をもつれさせながら、 どうにかこうにか逃げ出そうとした。 だが、 内腿を伝う己の官能油と、 ラチェットの生殖油の感覚に、がくんと膝が折れた。
ラチェットが、抱えてくれるけれど、 いつもなら甘えるけれど、 今はそれどころではない。
「しろ」
「やだ、やめてぇ…! 」
「ドリフト」
「だめ、ほんとに、 だめ、やふぁ、ああああ!」
ラチェットはドリフトを抱え込んで、 その接続機から廃液を漏らす瞬間を見ている。 わけがわからなすぎて、 とりあえず泣いておく。 本当に今日のラチェットはなんだろう。
びちゃびちゃと、 床をぬらす廃液だが止めることが出来ない。
「らちぇ、らちぇっと、」
「……、 なんだ」
「き、きもちぃい…、もっとぉ」
そのとき、 ラチェットの眼の色が変わったのにドリフトは気がついた。
「……、 お前はいつからそんなにふしだらになった?」
こっちに来い。
そういって導かれたベッドは翌日以降使いものにならなくなった。
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一週間が過ぎた。 あの日の接続は思い出すたびに、 受容部が濡れそうになる。 実際濡れてる可能性もぬぐえないのだが。
「…… ベッドが使い物にならなくなるのってありえんの…?」
ロディマスがこそっと告げた言葉にすがすがしく、ドリフトは答えた。
「いきてればそういうことも起きるよ」
「あててやろうか」
「え?」
「あれだろ、 あれ。 えーっと…、 超恥ずかしいやつ。 」
「……… え…?」
『廃液』
届いたメッセージに、 ドリフトは驚いてロディマスを見つめる。 ぐっと声を潜めて、 ロディマスが言う。
「… あれ超きもちよくない…?」
「……… それよりも俺は意外と経験者なロディに驚いてるんだけど」
おしまい
語句とあとがき
鳳櫻月雨