源氏兄弟とバレンタイン
源氏兄弟とチョコ(現代パロ注意)
今年もこの日が来てしまった。世間の男子共が一年間の間で一番騒ぐ日が今年もやってきやがったのだ。
はぁ…と溜息を零した頃で、一般人の自分が聖なる“バレンタインデー”というものを無くせれるわけもない。世間からすればハッピーな日なのだろうが、自分にとっては苦痛の日の始まりなのだ。今日一日のスケジュールを考えながら、もう一度溜息をつきクローゼットから出勤用のスーツへと手を伸ばした。
そう、このバレンタインデーが嫌な理由はただ一つ。
自分は極度の甘いものが苦手なのだ。辛党というわけでもないのだが、どうしても甘いものは口が受け付けない。数年前までは女性から頂くチョコは最終的に周りの野郎どもにやるか、ごみ箱行きになっていたほど甘いものが苦手なのだ。コーヒーはブラック派。“無糖”という文字が書いてなければ自動販売機を何台もはしごするほど、あの口に残る甘ったるさが嫌いなのである。
数年前からは会社の同期の野郎共が残らず引き取ってくれるので、ごみ箱に捨てるという罪悪感に苛まれなくて済むので感謝しかない時期でもある。
もちろん、女性からの気持ちはきちんといただいているので、ホワイトデーにはお返しはきちんとしているのだが、いただいたものを捨てるという行為は罪悪感ばかりが募っていってしまうものなのだ。
「おはよう」
出社して、一番に会うのはお決まりの兄弟二人。自動販売機が設置してある喫煙所にはこの時間帯にはだいたいこの三人しか集まらないので、仕事前の集合場所となっている。
「髭切、膝丸。おはよう」
「ふふっ、今年もこの日が来たねぇ」
髭切がカフェオレを飲みながら、明らかに意味ありげな言葉を投げかけきた。
「っ!そう思うなら、俺のチョコもらってくれよ…」
「兄者も俺も毎年処理に困っているのを知ってるだろう」
髭切を睨みつけながら言えば、膝丸が困った表情をしながら缶コーヒーを渡してくれた。ありがたくそれを受け取れば、煙草を一本口元に差し出されたのでパクリと咥えて持っていたライターで火をつける。
「チョコじゃなくて煙草だったら嬉しいんだけどなー」
「だから毎年、カートンで僕たちからあげてるんだよ」
「重度の甘いもの嫌いなのも大変なものだな」
「ほんとそれ。二人はまだ食えるから羨ましいよ」
乾いた笑みを零し、壁に凭れて立っている膝丸の右側に移動して肩へ頭を預ける。
悔しいが少し二人より身長が低いので、いい位置に頭を預けれるからこの体制は結構お気に入りだったりする。
頭をぐりぐりと押し付けてやれば、鬱陶しそうにされたが払いのけないあたり許してくれている証拠だ。膝丸のさらに左側にいる髭切がその様子を見て「子供みたいだね」と言ってきたので「うっせぇ、馬鹿」と返しておく。
暫く他愛もない話をしていると、腕時計を見ればそろそろミーティングの時間が迫ってきているようだ。そういえば、と話忘れていた内容を思い出し、二人から飲み終わった缶コーヒーの殻を受け取りながら質問を投げかける。
「今日、そっち泊りに行く日だったっけ」
頷き返してくれる膝丸と、「はて…?」みたいな顔をしながら首を傾げる髭切。
「兄者、先週話をしたではないか」
慌ててフォローを入れてくれる膝丸に、髭切は「そうだったっけ」と満面の笑みで返事を
し、こちらに同意を求めてくる。いや、確認を二人にしてるのは俺だからね…
「髭切から、バレンタインは三人一緒にって言ってきたんじゃんか」
「今日は予定入ってないから大丈夫だよ」
「予定入れてたら蹴ってたわ」
毎回、予定を忘れる髭切には慣れているので構わないのだが、本日も通常運転な髭切に苦笑してしまうのはしょうがないだろう。
喫煙所を出て、三人並んで自分たちのオフィスへ行く最中。髭切が肩に手を置いてくるので「なんだよ」と問えば、
「今日、チョコプレイでもしてみる?」
と、朝っぱらから問題発言をしてきたので一発殴る。が、躱されたので横にいた膝丸を代わりに殴っておいた。
「はっ…ん…、」
大柄の男三人分の重さに耐えきれずに、キングサイズのベッドがギシ…と悲鳴を上げる。
「ひざ、まる…っ」
後ろから抱き締めてくれている膝丸に舌を突き出しキスを求めれば、膝丸の顔が近づいてきて思っていた要求通りに舌を絡めてきてくれた。気持ち良すぎて目を細めれば、更に深く舌を使ってキスしてくれるものだから、酸欠になってしまいそうになる。
「弟ばっかりずるいよ」
「兄者、」
胸元に顔を埋めていた髭切が拗ねたようなので、膝丸とのキスを中断して頬にキスをしてから髭切に顔を近づける。髭切も顔を近づけてきたのであともう少しで唇が触れそうになった瞬間、ふわりと大嫌いな匂いが鼻を突いた。
「ちょ、髭切。チョコ食べただろ…」
反射的に顔をずらせば、笑顔で頷く髭切。
「歯磨きしてこないと髭切とはキスしないからな」
今朝の話を遂行しようという意図が分かったので、先に念押しをすればあからさまにがっかりしたように落ち込む髭切だがそんなものは俺には通用しないからな。
「チョコプレイしたかったのになぁ」
「兄者、だからさっき食べないほうがいいといっただろう」
膝丸に注意されていてなおも食べたのか、こいつは…
呆れていると、髭切は諦めたのか「わかったよ」と言って歯磨きをするために部屋を出ていく。
「膝丸はお利口さんだな」
振り返り、膝丸の額にキスすれば嬉しそうにするものだから押し倒して、馬乗りになり適度に鍛えられた胸板を指でなぞる。
「今日は俺がするー」
そういいながら、既に準備万端な膝丸の逸物を支えて、先ほど髭切に慣らされた秘部へと導けば容易く中へと入っていく。
「っ…」
「んんっ、ん…」
気持ちよさに身体から力が抜けそうになるのを必死で我慢していると、腰に手を当てて支えてくれる。膝丸に感謝しながら逸物を全部自分の中へと納めるが、その時にはもう気持ち良すぎて動けなくなってしまっていた。
「珍しいな、ん?」
下から軽く突き上げながら言われるものだから、耐えきれなくなって膝丸に抱き着く。すると、急に尻を鷲掴みされガツガツと下から突き上げられるから、こっちとしてはたまったもんじゃない。
急に来た強すぎる快楽に、ただなすすべもなく喘ぐだけ。
「ああっ…ん、ひっ…!」
「はっ、」
もうやだ、きもちいい、やだ。何度言っても膝丸は動きを止めてくれない。イッたのかもわからないし、ずっと絶頂を迎えているみたいな感覚に襲われて、本気で泣きそうになったときにいきなり髪の毛を掴まれて強制的に上を向かせられれば、髭切が笑顔でキスをしてきた。
「やらっ、んぅ、んん、ぅ」
いつからいたんだ、お前は。歯磨き粉の味がするから誉めてやりたいし、突っ込みたいのだが、膝丸が動きを止めてくれないので言葉にならない。暫く堪能され、髭切が放してくれた時にはもうへろへろ状態だった。
「ん、弟も」
「はっ、あにじゃ」
兄弟が口づけをし終わって、やっと解放されたと思っていたらまた膝丸が突き上げてきたので慌てて膝丸にしがみ付く。
「あっあ、なん、でぇ…!」
「まだイってないぞ」
「そうそう、次は僕なんだからがんばって」
そういって微笑んだ兄弟二人に朝まで啼かされたのは言うまでもない。
END
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