諦める


「でね、聞いてよナルト。」

「さっきからずっと聞いてるってばよ。カカシ先生が相手にしてくれねーんだろ?」

「そう。ねぇナルト、どうしたらいいかなー。」

「そんな事俺に聞くなってばよ、俺そういうのわかんねぇし。」

「あ、何でそんな面倒くさそうにするの。」



大好きな一楽で、大好きなななしの恋愛相談に乗ってる。
相手はカカシ先生で、どうやったら女として見てくれるんだとか、いっその事お色気の術とかやったら落とせるかなとか、聞きたくもねー話をペラペラと1人で喋ってる。



「大体なんでななしはカカシ先生なんか好きなんだよ、俺には全然理解できないってば。」

「なんでって…、素顔は見た事ないけど絶対イケメンだし、色気もあるし、忍の才能もすごいし、それから…、」

「あーわかったわかった。もういいってばよ。」



自分から聞いといてもう話すななんて変な奴だな俺、とか思いながらななしの話を強制的にやめさせる。
ななしは案の定、ナルトが聞いてきたんでしょーとか何とか言っているが、そんな幸せそうな顔で他の男の話をされたら聞きたくなくなるのは当たり前だ。



小さい頃からずっと見てきた。

里のみんなから嫌われていた俺と普通に接してくれて、俺が泣いている時はいつも慰めてくれていたななし。
好きになるのは当たり前という感じで、その感情が芽生えてからはななししか目に入らなくなるくらい。


それくらい、好き、だけど。


隣で嬉しそうにカカシ先生の話をするななしは今まで見た事のある表情の中で1番可愛くて。

ああ、俺の入る隙なんて1ミリもねーじゃんと気付いてしまう。



「…ななし。」

「んー?なに?おかわり?」

「ちげーってばよ。…その、カカシ先生と…、上手くいくといいな。」



思ってもねー事を口にする。自分に、さっさと諦めろと言い聞かせるために。



「ふふ、ありがとう。ナルトも早くいい子見つけなよー?」



ななしは心底嬉しそうに笑ったあと、俺にとって残酷な言葉を残して一楽から出て行く。



…告白する前に、振られてよかった。



これで少しだけ、諦められた気がする。








君を、諦める
(…ナルト)
(おっちゃん!おかわり!大盛りで!)
(、はいよ!今日はサービスしてやる!フルトッピングだ!)










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