別れる
カカシの浮気現場を目撃してしまって、イタチに泣きついてから1週間。
あたしもだいぶ冷静になって、それまで避けていたカカシに、話があるから家に来て欲しいと忍鳥を飛ばす。
程なくしてあたしの元に帰ってきた忍鳥の足には彼からの返事がくっついていて、はずして開くと、わかった、もう少ししたら行くとだけ書かれていた。
はじめは、向こうが謝ってきたら許そうとか、そもそもあれは見間違いだったんじゃないかとか、そんな事ばかり考えていた。
けど時間が経つにつれて、やっぱり許せないし、浮気する人とは一緒にいたって幸せになんかなれないかも、と思って悩んだ挙句別れを切り出す事にした。
………
もう少ししたら行くと返事が届いてからほんの数十分後、ガチャリと玄関の鍵が開いてカカシが中に入ってくる。
「…久しぶり。」
「あぁ、久しぶり。遅くなってすまないね、ななし。」
「大丈夫、早かったし…。座って?」
いざ目の前にしてみると決心は揺らいで、やっぱり好きだなとか馬鹿みたいな事を考える。
いや、それじゃ意味がないと首を横に振って、カカシの正面に腰掛ける。
「ななし、あの時は…」
「別れて、ほしいの。」
「………ま、そうだよね…。」
そう言うとお互いに無言になって、重たい空気が流れる。
このままでは話が進まないと、重たい口を開いて話をする。
「あたしね…、大好きなの、カカシの事。」
「…ななし。」
「だから、許せないの。…あ、任務で会った時は普通にしようね。」
「俺、」
「何も聞きたくないの…。あたしが話したかったのはそれだけ。…呼び出しておいて勝手なんだけど、帰って、くれる?」
そう言うとカカシは合鍵をテーブルに置いてゆっくりと立ち上がり、玄関の方へと向かう。
情けないことにまた涙が溢れてきたあたしはそちらを見ずにいると、ドアが閉まる直前にすまないと小さい声が聞こえた。
さよなら、カカシ。
別れる、でも
(大好き。)
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