今からきみに告白します
「………。」
あれからまっすぐあいつの家に行こうとしたら運悪く母ちゃんに遭遇して、大量にある買い物袋を持たされて仕方なく家まで運ぶ。運んだ荷物を玄関に置くと、行くところがあると告げ来た道を戻る。
思っていたよりも時間がかかって、あたりはもう暗くなっている。ななしの家の前まで来てチャイムを押すが、あいつが出てくる気配はない。
なんだよ、いねーのか?もう一回押して出なかったら探しに行くか、と思ってもう一度チャイムに手をかけた時、ガチャリと音がして中からななしが出てくる。
「……シカマル…、」
俺を見上げるその目は充血と腫れがひどくて、俺の名前を呼ぶ声は掠れている。そんな状態になったのは俺のせいか、と申し訳なさでいっぱいになる。
「…話、してーんすけど。」
「うん…、どうぞ。」
そう言うとななしはいつものように俺が入るまでドアを開けてくれて、靴を脱いだのを確認してから鍵をかける。
「コーヒー、淹れるね。」
「あ、あぁ、頼む。」
そのままキッチンに向かったななしの後ろ姿を眺めながら、ソファーに腰掛けて煙草に火をつける。しばらくするとカップを2つを持ってきて、1つを俺の前に置くと、もう1つを俺のカップの横に置いてその前にななしが座る。
「……あの、」
「悪かった、理由も聞かねーで勝手に怒って出てって。」
「…うん。あたしも、あんな言い方して、ごめん。」
「あー、気にすんな。…それで、その…話、なんだけどよ。」
チラッと横を見ればななしは俯いていて、小さくうん、と言う声が聞こえる。
「…まだ、言いたくねーか?」
「…うん。」
「それは…何でか聞いてもいいか?」
「…やだ。」
…おい、それじゃ話が進まねーじゃねーか。どーすんだこれ。…俺が言うしか、ねーのか。
「…じゃあ無理には聞かねーよ。ただ…、俺はあんたが悩んでたら話くらいは聞いてやりたいし、あんたが泣いてたら助けてやりてえ。」
「、っ」
「なんでだか、分かるか?」
そう言って俯いたままのななしにこっち向けと言うと、意外と素直に顔を上げて真っ直ぐこっちを見る。
「…あんたが好きだからだよ、ななし。」
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