落歌生

小夜鳴き鳥

ナイチンゲール、ナイチンゲール、小夜鳴き鳥のお前。お前の献身は無駄なのだ。他人をつけ上がらせるだけのものなのだ。「ええ。それでも」ああ、それでも。「私はその献身を続けなければならない」。それが聴衆の望むものならば。
___嗚呼全く、クソみてえな世の中だ。いつだって。いつだって。





捨てるものは恋慕だけ
ゼロになんて戻らない
そして紅い薔薇が咲く
悲しみで彩った
命の華
アイに咲いてアイに散る

その音は紅かった
憂いを帯びて歌い切るの
金切り声すら愛おしい
愛に滴る緋の華
歌って、唄って、謳い切った
メイデン・オブ・リタルダント
拷問華

囀りで花は咲くか?
その恋、実に無謀。
悲恋に満ちた人生だった
赤は白に戻らない
慟哭実験
鮮血哀歌

身の丈にあった恋をなさい。溢れて溺れてしんでしまうから。
○ ○ ○

もどる