小ネタA


if話 イルミナティ編

のらりくらりと生きとるように見えた君が、なんやかんや言いつつ皆を大切にしていると思っていた君が…私らを裏切るだなんて考えたこともなかった。君がいなくなるなんて、敵に回るなんて…考えてもいなかったんよ。


―――ドスッ

「…でやの……何でっこんなことしたんや!」
「それは、いくらお嬢でも教えてあげれん」
「ど、して…私達を、志摩を、明陀を裏切るような真似っ…!」


答えてや、廉…そないに笑っとらんで、ちゃんと私達がわかるように説明して。でないと…どうしたらええのかもうわからんよ。
ポタリ、と廉の頬に何かの滴が落ちた。それが私の流した涙だと気が付くまでに、そう時間はかからんくて。泣きたくなどないのに次から次へと流れ落ちてくる涙は、止まりそうにない。
止めどなく落ちてくる涙を拭うように、廉の温かい手ぇが私の頬に触れる。とても優しい表情を浮かべて、まるで…裏切りなどなかったかのような、よく知っとる表情や。


「いやや、廉…!このまま何もわからんまま、知らんままアンタを置いてくなんて絶対にいやや!なぁ、廉お願いやから…っ」
「……堪忍え、神楽ちゃん」


それが―――私が最後に聞いた、廉の声。

イルミナティ編を書くとしたら、でちょっと妄想。こんな夢主も書いてみたかったですね。
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