エッセイ *私と生活
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―――プツン、プツン、プツン…。

銀色の錠剤のシートに入った薬剤を、一つずつ押し出してピルケースに仕訳していく。

フリウェルにラミクタール、リーマスは200mが2錠。
フリウェルは月経を整えて月経痛を緩和するピルだが、後の2種類は気分の上がり下がりの波を抑える「精神安定剤」という部類の薬だ。

ラミクタールは子供でも飲めるような小粒で水なしでもすぐ口の中で溶けていく変に甘い薬。リーマスはコロッとしていてやや存在感がある。


出来ることなら、こんな薬飲みたくなんてない。薬を見るたび飲み続けなければならないと認めざるを得ないのが、また嫌になる。


「なんで私だけ、こんなの毎日毎日飲まないといけないの」


しかも飲んでいるのは、精神病のお薬だなんて。風邪薬とかとは訳が違って、こんなことなかなか周りには言えないし理解もされにくいことだから私は少なからず引け目を感じている。

プツン、プツン、プツン……。


一週間分、まとめてピルケースに小分けして薬関係のセットが終わったら、次はサプリメントを気分で調節して足していく。生理の前後は鉄分のサプリメント、パソコン関係の作業を多くしなければならない時にはプルベリーのサプリメントを増やしたりなど。


少々時間のかかる作業だが、後々考えれば飲むのが楽なのはこの方法である。
これでも、私の飲んでいる量は少ない方みたいだ。リーマスは訂正な血中濃度があるらしく、少なすぎても多すぎても駄目ときく。私は最低限の量であり、一番初めに出された量のまま続けていてたまに飲み忘れがあっても別に問題ないくらいだ。ラミクタールもそのような具合だ。
元々薬の影響を受けやすい体質だからか、この量が適正であり効果があると思う。


こんな風に薬を飲み続けて状態が安定してくると、薬の恩恵を忘れて飲むのが嫌になって面倒になり、余計にやめたい気持ちが出てくるんだと思う。


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