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『はじめまして、名字名前です。わからないこととか多いと思うんで、いろいろと教えてください。
よろしくおねがいします』


教室に入り、春先生から自己紹介をしてくれと言われ、黒板に私の名前を書き始める先生を背中に教卓から挨拶を始めた

教卓と言うのはなんとも不思議なもので、クラスを一望できるそのスペースに立つと不思議と緊張してしまう

声が震えてなかっただろうか、そう思いながらいると、「じゃあ野名字の机は…」と言葉を発し、「あそこだ」と言いながら頬ずえを着いている男子の隣の席を指さした


「おい切原ー、隣の席って事で校内案内よろしくー」

「は!?なんで!」


春先生に指名された瞬間、顔を歪め、春先生の言葉で更に苛ついたような顔で声をあげる…切原?少年

私は彼に何かしただろうか。否、している筈がない。だって今、私は初めて彼と顔を合わせたのだから


とりあえずしょうがない、繰り返し何度もなんで?と聞きなんでも。と答える二人の間をスルスルと通り席に向かう


「やっほー名字さん。さっきぶり!」

『あ、笹野さん。よろしく』


席の左には切原少年。その逆、つまり右側には先ほど始業式前に知り合った笹野さんが片腕をあげ座っていた

すると、「なになに?かおりんいつの間に友達に!?」と机に見を乗り出し笹野さんの襟を掴む女の子。

顔を見ると、少し化粧が濃く、制服の着こなしなどからも、若干のギャルのような雰囲気を醸し出していた


「舞、ちょっと苦しいから離せ!!」

「あ、かおりんごめーん!

あ、それでね、名字さん!舞はね、南舞って言うの!よろしくね!」


ニッコリと笑って手を差し出す彼女は見た目と違い人懐っこい可愛らしい笑みで私は想像していた雰囲気と違い戸惑ってしまった


「あぁ、名字さん。こいつ、こんななりしてるけど、中身はただの天然ボケのバカだから、安心していいよ」

「ちょっ!かおりんひっどーい!舞はバカでも天然でもないもん!」

「あー、はいはい」


その二人の言い合いが、何故か可愛らしく見え私は自然と笑ってしまった

確かに、南さんは見た目と中身が一致していないようだ。それに、笹野さんは好き嫌いをはっきりといいそうな人だ。彼女が大丈夫と言っているのだから、それは信用していいんじゃないかと思う


『よろしく、南さん』


私は一度差し出し、引っ込められた手を握りしめた

  
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