「煉獄先生はいくつチョコ貰ったんですか?」


全ての授業が終わり職員室に戻ると何人かの教師のデスクの片隅には可愛らしいラッピングがされたチョコレートが積み上がっていた。

「数えてはいないが、有り難い事に毎年多く頂いている!」
「本当に煉獄先生と宇髄先生、冨岡先生は毎年凄いですね」

キメツ学園の教師になってから驚いた事は沢山ある。ほとんどの教師が美麗で破天荒で型破り、学校内外からも評判になるぐらいで一部の保護者からのファンクラブまである次第だ。
最初こそ学園の雰囲気に異様ささえ感じてしまっていたけど、この方々の中身を知ってしまえばモテるのも充分に理解が出来る…私も何人かの教師の中で煉獄先生のファンになってしまった。彼の生き様を知ってしまえば好きにならないなんて無理な話だ。

数あるチョコレートの殆どが本命で、その気持ちも真正面から受け取っているのだろう。
ーーー私が持ってきたチョコどうしよう…
その多くのチョコレートの中に埋もれて欲しくない、そんな考えがうまれてしまう私はファン失格だ。

先生方みんなに用意した物の中でも煉獄先生のだけ少し高いチョコを選んだ、気持ちを伝える気は無いけど“特別”の表れ


「食べるの大変そうですね」
「そうでもないな!千寿郎と共にすぐ食べ切ってしまう!だから…」

煉獄先生は甘いものでさえもよく食べるんだ…そしたら私のも食べてくれるかな?そう思っていたら急にガッと肩に重みがかかった。

「よぉ、俺のチョコはまだか?」

「宇髄先生!?」
「むっ、宇髄」

片手に紙袋いっぱいのチョコらしきものを抱えた宇髄先生が私の肩に腕を回して寄りかかってきた。

「宇髄先生、凄い数ですね」
「俺は派手にいい男だからな!」

くちゃくちゃとガムを噛みながら耳の近くて喋られて思わず赤面してしまう、宇髄先生は相変わらず美しい顔だ…。

「お前からのチョコまだ貰ってねぇんだけど」
「そ、そんなに貰ってまだ欲しいんですか?」
「欲しいだろ、そりゃ」

また耳元で話されてその息にゾワゾワと身体中が栗立ってしまい思わず自分の手で耳で塞ぐと、ぐっと誰かに引き寄せられて宇髄先生と離れた。
煉獄先生が私を引き寄せた、好きな人と近い距離になりもっと顔が熱くなる。

「近いな!離れてくれ!」
「ハハっ、わりぃな煉獄!お前が惚れてたの忘れてたわ」
「ほ…惚れ!?」

突然の事に思考が停止する、煉獄先生が誰に惚れてるって…?

「ちょこれぃとは諦めてくれ!宇髄、君の分は無いそうだ!」
「え、ありますけど…」
「なに!?」

何を言っていいかわからなくて固まっていると煉獄先生が言っているのは私のチョコレート事情のことで合っているのかな?と思い思わず口に出してしまう。
というよりこの展開は何?私は夢でも見てるの…?

「ブァハハハハ!!ヒー、振られてやんの!」
「宇髄先生!私も煉獄先生のこと好きですよ!・・・・あ、」
「うむ!それなら何の問題も無いな、恋人になろう!今後の話を俺の家でしようじゃないか!」

未だにニヤニヤしている宇髄先生を置いて煉獄先生に手を引かれる。

「君が用意したちょこれぃとは俺が全部頂くとしよう!」

やっぱり夢をみているのかもしれない・・・





Happy Valentine ‼



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痺莫