06*きみの心に値札があれば
あの日から会ってくれない彼女を、それでもボクは想わずにいられないなんて。
「ヤマト隊長がおかしいってばよ…」
「やっぱりあんたも気付いた?ナルト」
「妙に優しくて気持ち悪りーの」
「演習中にナルトとサイが喧嘩しても"恐怖による支配"が発動しないなんて─」
「あのケバい腹黒カノジョさんに生気と預金吸いとられてどうにかなっちゃったんじゃないのかな」
「サイ、おめーはいちいち言うことがゲスなんだよ」
「これでも隊長を心配してるけどね」
「なんかサイの言うことも一理あるっていうか、カノジョさん絡みな気がするのよね正直…」
「サクラちゃん女の勘ってやつ?」
「え、女だったっけ」
「サイあんたまたブン殴られたいのかしら」
きみの心に値札があれば
「今日はこのくらいにしとこうか」
「そ、そーですねヤマト隊長。疲れたし、ぱあっと皆でどっか食べに行きませんか。ねっ」
「キミ達と食事ってどうせ一楽だろ?こゆいなぁ…」
「じゃあたまには趣向を変えて、えーっと、あ!あたらしくできたカレー専門店なんてどうですか!結構イケるって噂で」
「カレー…?」
「いいねサクラちゃん、賛成。この世でラーメンの次に美味いのはカレーに決まってるってばよ」
「サクラ…悪いけどボクは遠慮するよ。カレーはこの世で一番嫌いな食べ物なんだ」
「えっ!」
「キミ達で食べてくるといい。はい、お金。三百両もあれば足りる?」
「えっ?えぇえ!いいですよお金は!」
「ははは、いーよボクの奢りで。これでもね、お金だけは腐るほど持ってるんだよね」
「ヤマト隊長どーしちゃったんだってばマジで!」
「持っててもなーんの意味も無くて困ってるんだけどね。はははははは!」
「隊長ぉ…目が死んでる…」
「…病んでるね、完全に」
ボクが持ってるだけのお金を高く高く積み上げて、その上から眺めたって、彼女の心はのぞけないんだ、きっと。
式日