でも本来のヒーローってこうあるべきだよなってことを思い知らされながら過ぎ去った怒涛の二週間。轟との接点はまるでなかった。もちろん同じ事務所なのだから、朝や帰りに挨拶はするし、事務所内でちょっとした分からないことがあれば轟に尋ねる。
だけど、私たちが関わるのはあくまで事務所内においてだけで、マンション内で鉢合わせることもなければ完璧な防音のおかげで生活音が響いてくることもない。隣の部屋ってだけで最初は少し過剰に反応しすぎたな、なんて思い直してさえいた。
それなのになぜ、轟は今、私の目の前にいるんだろう。
「え、轟どうしたの?」
宅配を頼んだわけでもないのにチャイムが鳴って、インターホンのモニターを確認したら轟が立っていた。マンション自体のエントランスで鍵を忘れたからとかじゃなくて、映っているのはうちの玄関前。つまり轟は普通に自分の部屋から出ただけだ。
仕事上必要な話ならまずスマホに連絡を寄越すだろうし、いつもよりラフで少し寄れたシャツはたぶん部屋着だ。不審に思いながらも同僚相手に居留守を使うわけにもいかず玄関を開け、今に至る。
「蕎麦作りすぎた」
「あんなに普段から作っといてそんなことある?」
「ミョウジと食おうと思って、いっぱい茹でた」
「……轟、それは作りすぎたって言わないんだよ」
轟が蕎麦好きという話はうちのクラスでも話題になったことがあった。食堂で轟見かけるとだいたい蕎麦食べてない? 最初にそんな話を始めたのが誰だったかはもう忘れたし、あまりに日常的に食べているせいでスグに話題にすらあがらなくなった。
私もそんなことをいちいち覚えていたわけではないんだけど、事務所で轟がコンビニの蕎麦を啜っているのを見て「あっ、まだ好きなんだ」って急激に思い出した。
とはいえ、茹でるけどという申し出ならまだしも、茹でてしまったとなると断りにくい。いや、これがほとんど関わったこともない男性からの下心溢れる誘いだったら、蕎麦って冷凍保存出来るらしいよとでも断るけれど、轟は心からの善意で私のために蕎麦を茹でてくれたのだ。そうと分かってしまう。
「……じゃあ、ご馳走になろうかな」
「おう、準備してある」
一度部屋に戻ってスマホだけをポケットにしまい轟の部屋へと向かう。轟に先導されて足を踏み入れた轟の部屋。隣だっていうのに他人の部屋というだけで別の場所に感じるんだなと、ありきたりな感想を持ったのは玄関だけで、リビングを見た瞬間に思わず目を見張った。
「なんでこの部屋、和室なの?」
「落ち着くだろ?」
さも当然とでも言うように平然とした顔の轟。落ち着く落ち着かないとかの話ではなくて、こんなに内装ガラッと変えることできるのって話をしたつもりなんだけど通じていなかったらしい。
おそらく何もしていない私の部屋がスタンダードなはずで、轟はリノベーションでもしたのか。凄いな轟。意外な部屋へのこだわりを垣間見て驚きを通り越して感心する。
「そういや、一年の部屋王のときも同じような反応されたな」
「待って、部屋王ってなに? A組そんなことやってたの?」
「ああ、それは……いや、先に食い始めよう」
そう言って轟が向かった座卓には二人分の蕎麦が丁寧に配膳されている。まるで私が断ることなんて考えてもいなかったんだろうなというのが伝わる光景に一人で苦笑してしまった。
そうして二人で向き合って座って、きちんと手を合わせてから轟の作ってくれた蕎麦を食べる。料理が苦手なわけではないけど、ここ最近は忙しさにかまけて出来合いのものばかりを食べていたのもあって、とても美味しかった。
食べながらその部屋王というものの話を聞き、私もB組での思い出話を聞かせた。鉄哲とかなら聞いたこともあったのかもしれないけど、私は特にA組に親しい人もいなかったからほとんど初耳の話題ばかりで何度も吹き出しそうになった。そして、それを真顔で語る轟がまた面白い。
▽
「はー、美味しかったぁ。ありがとね、轟」
「いや、俺も楽しかった」
そんな感じで食事を終え、食卓を片付けて今は温かいお茶で一息ついている。さすがに食べっぱなし寛ぎっぱなしというのは気が引けるので、食器の片付けとお茶を淹れるのは私に任せてもらった。
お茶の道具の場所として指示された棚に入っていたのは量販店でよく見る急須ではなくて、きちんとした土瓶だったのは驚き半分、納得半分だった。もしかしてお茶の入れ方にもこだわりがあるのかと思って轟に訊いたら、そんなものは特になく土瓶も家にあったのをただ持ってきただけだと言われた。
「こっちには慣れたか」
「暮らし的な意味なら、まあ言ってもこっち離れてたのもたった三年だからね。で、仕事的な意味だと……正直、毎日死ぬほど疲れてる」
「向こう、あんま事件とか起きねぇんだろ」
そんな話、轟にしたことあったっけと思ったけど、そういえばいつだかの昼休憩に先輩の輪に混ぜてもらって向こうでの話をしていたときに轟も近くにいた気がする。
「そうだよ、ちょっとした自転車泥棒だけで大事件。そもそもこっちと人口が違うもん。隣近所みーんな知り合いの世界だよ」
いまいちピンと来てない様子の轟は田舎の近所付き合いの親密さを知らないのだろう。私も地元はここから離れているとはいえ都市部だったから、向こうに行ってすぐの頃は随分と驚いた。その辺で畑仕事やってたおじさんが何の連絡もなしに野菜を届けに来たりする。
ああ、なんだか急に忙しさで忘れかけていた懐かしさが込み上げてきて、胸の奥が締め付けられる。たぶん、あっちは仕事的には私がいようがいまいが変わらないんだけど。でも、そろそろ冬眠明けのやつらが山里にちょっかいをかけに来る頃だ。
「ヴィランと戦ったことより、熊と戦ったことの方がたぶん多い」
「熊」
「そうだよ。熊、舐めちゃいかんよ。そこらへんのチンピラヴィランより断然強いから」
熊、とオウム返しに口にした轟に、私の歴戦の記憶を熱弁してみせれば「ふっ」と吐息の漏れるような音が聞こえて顔を上げる。目の前の轟の目尻にシワが寄って、手の甲で隠すように口元を押さえている。
「わりぃ、耐えきれなかった。そうだよな、動物の個性って普通に強ぇし、そりゃ動物自体も強ぇよな」
轟って笑うんだなって、当然のことを今初めて知ったような気がする。ツボに入ったのかわずかに肩まで震わせている轟。その珍しい笑い顔に思わず見とれてしまう。
「……あっ、あとね、向こうは星空も凄いよ」
すっかり見入ってしまってから、はたと我に返って慌てて話題を変える。心臓が早鐘のように鼓動していて、イケメンの笑顔ってヤバいなって身に染みて痛感した。
「街灯とか全然ないのにさ、星の光だけで夜空が明るいの。私は特に事務所の屋上から見るのが好きで、それを見るのが夜勤の楽しみだったな。所長も星が好きな人で色々教えてくれるから、私も少しは詳しくなったよ」
同僚相手にときめいてしまったことが気恥ずかしてくて、照れ隠しに捲し立てるように話してしまう。その勢いに気圧されたのか茫然とした顔で私を見ていた轟が何かを言いかけたような気がしたけど、わずかに開いた唇はすぐに引き結ばれてしまった。その仕草に気づきはしたものの、わざわざ追求するような間柄でもないので見なかったふりをして、ふうと息を吐く。
「轟って蕎麦以外も自炊してんの?」
「してねぇ。蕎麦は飽きねぇし、他は作れねぇから」
確かにさっき食器を洗うために立ったキッチンには、まともに料理をする形跡はなかった。おそらく蕎麦を茹でる専用と化している鍋と、薬味を切るくらいにしか使われていなそうな包丁。食器棚にも、せいろや蕎麦猪口はあるのに、他のおよそ必要そうなサイズ感のお皿は欠けていた。
もしかして、轟の身体のほとんどは蕎麦によって構成されてるのではって疑惑が湧き上がる。いや、そんな冗談は置いておいて本当に轟の栄養的な面が心配になった。ヒーローは身体が資本って言うし。
「……たまになら、何か作ってあげようか」
「おっ、いいのか」
「お隣のよしみでね」
轟と再会してから、別に避けていたわけではないけど、あまり積極的には関わらないようにしていた。それは経験を積んで来いと送り出されておいて、同級生と仲良しこよしなんてしてる場合じゃないと自分に戒めていたから。
それだというのに、こんなにも簡単に絆されてしまった。
「ねえ、ビールもうひとつ来たんだけど誰の」
「あー、それこっち」
金曜日の夜。おそらく仕事終わりの社会人で賑わう店内の中でもひと際騒がしいであろうこの部屋。B組メンツでの飲み会だ。私たちにとって金曜の夜なんて別に特別でもなんでもないのに、わざわざこんな混雑する日に集まらなくてもいいと思うんだけど今日しかみんなで集まれる日がなかったのだから仕方ない。
卒業してからも何かと理由をつけては集まっていたけど、それぞれの事務所で経験を積み成長するにつれて最近は予定を合わせるのもなかなか難しくなってきた。去年のクリスマスも今年の新年会も、結局予定が合わず流れてしまったので全員で会うのは半年以上ぶりだ。それなのに、私が帰ってきたからとなんとか集まろうとしてくれるのだから本当にいい友人を持ったなぁと思う。
「きのこのアヒージョも来たけど……これは小森か」
がやがやとあちらこちらから飛び交う声を聞きながら、やっぱり安心するなと唇が自然とゆるやかな弧を描く。ヒーローとしての道を歩み始めても、こうして過去を共有し笑い合っていける繋がりがある。その心強さを改めて感じた。
「いやぁ、まさか君が帰ってくるとはね。僕はてっきり向こうに永住でもする気かと思ってたよ。どんな心変わりかな」
しんみりと友人の大切さに感じ入っていたら、突然隣にやってきた物間がしたり顔で笑う。
「心変わりっていうか、そうせざるを得なかったていうか……」
「おやおや、もしかして何かやらかしたのかな? いやぁ、うちの優等生の君に限ってそんなことはないか。あっ、でもほぼ決まっていた内定を蹴ってまで、わざわざあんな辺鄙な土地に行くなんて奇行をそもそも優等生はしないか」
私の肩に手を回しながら声をあげて笑う物間。これで酔ってるわけでもなく通常運転なんだから相変わらず凄い。昔だったら愛あるウザさって感じで受け流していたけど、これも半年ぶりとなると愛しさしかない気がして鷹揚に受け入れられるもんだな。そんな発見をしていたら、物間の頭頂めがけて手刀が落ちた。
「あっ、一佳ありがと。おかえり」
「ごめんな、ちょっと目離した隙に」
お手洗いから帰ってきた一佳が元通り私の隣に腰を下ろし、倒れた物間は泡瀬によってそのまま部屋の隅に転がされた。
「ミョウジがこっち離れるって知って一番騒いでたの物間だったよね」
「帰ってくるたびにコッチの方がいいだろって絡んでたし、こうやってミョウジが戻ってきて嬉しいんだろ」
「今日この会を計画したのも、なんとしても全員参加にさせるって言ってたのも物間だしな」
骨抜たちが好き勝手に言っている声を聞きながら、伸びたままの物間に視線を向ける。私たちはみんなこのメンバーが大好きだけど、その中でも特に物間が一番B組への愛が強い。本人が認めるわけないけど、クラス周知の事実だ。
私が向こうに行くって言ったとき、驚いたり心配しつつも笑って応援してくれる面々の中で物間だけが本気で怒っていた。
ヴィランによる犯罪が多いわけでもなく、事務所の規模も比べ物にならないくらい小さい。そんな場所で何が出来る、その為にここまで世話してもらった事務所に不義理を働くのか、君は一体何がしたいんだ。
みんなが自室に戻ってしまったあとの共同スペースに引き留められて、怒鳴るわけでもない静かな声で私を睨みつけた物間の言葉は正論すぎて何も言い返すことが出来なかった。
それでも、行かずにもいられなかった。何かとても大事なものを見失っていて、それはきっとオーロラを見たら解決するような気がしてしまった。
ふいに迷子のままだと言った所長の言葉を思い出す。三年間、向こうで過ごしたって私は未だ迷子のまま。本当に探しているものが何だったのかさえ分からない。
「それにしても栄転だよねー」
ハッと我に返ると、みんながりの小森の言葉にうんうんと頷いている。
「帰ってくるって言ったと思ったら、まさかのエンデヴァーのとこなんてさ」
「誰も思わないよな」
「それは……たぶん、轟がいたから」
轟の名前を出すと、またその場の空気が変わる。轟と同じ事務所ということは知っているけど、私の移籍にまで関わっているとは思っていなかったんだろう。
「ミョウジと轟って仲良かったっけ?」
「いや、話したこともほとんどなかった。でも、他に思い当たらないし……」
所長から連絡があったとき、同級生だったわけだし轟に私のことを何か訊いていてもおかしくはない。そこで轟がどうして私の肩を持つようなことをするのかは分からないけど、そうでもなければあのエンデヴァーさんが私を入所させようなんて思わないはずだ。
自信なく呟いた私の言葉に、みんなも何とも言いにくそうな表情を浮かべてしまって、さっきまでの賑わしさが急激に静まり返ってしまう。
轟、と心の中で名前を呼びながらあの整った顔を思い浮かべる。私が帰るときにはまだパトロールに出たままだったけど、そろそろ家に帰ってるだろうか。そういえば、本当はもっと「聞いてよー!」くらいのテンションで話すつもりだった話題を出すタイミングをすっかり逃したままだった。
「……今、轟と隣同士の部屋に住んでんだよね」
ためしにボソッと口にしてみた瞬間、バンッとテーブルを叩く大きな音が座敷中に響く。驚いて顔をあげれば、音の出どころは切奈だった。
「え、なに、付き合ってんの?」
「いやいや、ないない! こっちで部屋探すの事務所に任せたらなんかそうなってただけで!」
「だからって、普通そんなことにならないでしょ!」
切奈を筆頭に女子たちに囲まれ、たじろぎながら必死に首を振る。納得いかない、詳しく話せとばかりに詰め寄ってくる女子たちとは反対に、そういう話ならついていけねぇ、と男たちはぞろぞろと元の席へと戻っていってしまう。
再び息を吹き返した騒がしさ、目を覚ました物間が絡んでくるまで轟についての質問攻めは続き、私の楽しい夜は更けていった。
▽
「じゃあな、気をつけて帰れよ」
「うん、また集まろうね」
「轟と進展あったら逐一報告!」
「だから、何もないって」
宴もたけなわ、そろそろお開きにしようかって雰囲気になったところで、自然と明日は休み組は二次会の話題があがり始めた。私は残念なことに明日も元気にヒーロー業務が待っているので先に帰ることを告げる。「ミョウジが今日の主役だろー」との声はあがったけど、流石は同業、本気で引き止められたりしない。
一佳が一人で帰ることを心配してくれたけど、同じ方面なのは回原だけで、その回原は二次会組だ。それに、この仕事してたらこのくらいの時間に帰ることもザラだし大丈夫だと断って一人で店を出る。
少し遠くから聞こえる別のグループの笑い声。肌にまとわりつく風は、少し前までの春の余韻を残した空気から本格的な夏のものへと変わり始めている。
「密度が、濃いんだよな」
ぼそりと独りごちたのは、この街の夜への感想だった。温度も匂いも湿度も違うけど、一番違うのは夜の凝った密度だ。人が、建物が、それらの暮らし全部がぎゅっと凝って溶けだして夜の密度を上げている。そんな気がする。
そんなことを考えながら大通りを曲がれば店頭のライトや騒がしい人の気配は消えて、街灯が等間隔に並ぶだけの閑散とした線路沿いの道に入る。
「ミョウジ」
「え、轟」
急に聞こえた自分の名前を呼ぶ声に驚いて振り返ると、今やもう見間違うはずもない人影がこっちに向かって走ってくるところだった。それが轟だと分かっても驚かずにはいられないのは、こんな時間に、それも私服姿でこんなところにいるはずがないから。事務所から私たちの住むマンションまでは、もっと近い別のルートがある。
「駅前って言ってたから、時間的にもしかしたらこの辺歩いてるかもしれねぇなと思って」
隣に轟が並ぶと、夜の匂いにすっかり嗅ぎ慣れた轟の香りが混ざる。並んで伸びるふたりの影。
「楽しかったか?」
「うん、楽しかった。でも、ちょっと大変だった」
「大変? ああ、アレか。うちもよく騒ぎすぎると爆豪が爆破したりとかして大変だ」
「いや……うちは流石に爆破はしないよ」
A組こわ……と呟けば、轟は少しだけ表情を柔らかする。
その顔を見ていたら思わず、私の入所の話がそっちに行ったとき、轟なんかした? という言葉が喉元までせり上がって、だけど結局口にすることはできない。
今日まで何度も訊いてしまおうと思ったことはあった。でも、訊けない。轟の口から肯定でも否定でも、どちらの答えを聞くのも怖いような気がするから。
そんな自分の気持ちを誤魔化すように空を見上げる。向こうで見ていた夜空には到底及ばないけど、今日は綺麗な星空だ。
「ほら、あれがウミヘビ座」
「へび?」
「昏い星ばっかだから私もここじゃ全部はわかんないけど、あれがヘビの心臓アルファルド」
頭上近くの赤い星を指差せば、轟も素直にその指し示す先を見上げていて、なんだか少し面白かった。赤く脈打つように振動を続ける星。まさに心臓。ああ、そう。赤い星といえば、と視線を少し移す。
「それで、あれが火星」
「火星って、あの火星か」
肉眼で見えるんだな、と空を仰ぐ轟の横顔。学生のころとは違う。だけど、あの面影がどうしたって離れてはくれない。遠くの方からカンカンと踏切の閉まる音が響いてくる。
「知ってる? 火星の地下には氷があるんだよ」
「氷」
「火の星で、氷も秘めてるの。なんか轟みたいだよね」
まだ向こうに行ったばかりの頃、屋上で夜空を見上げながら所長はよく星の話を聞かせてくれた。その話を聞いていると、頭の中をかすめるのはいつだって轟のことだった。
轟に見たいと言ってしまったオーロラを探しにこんな遠くまで来たことを知っている人は誰もいない。
まるで恋みたいだと思ったこともある。だけど、この気持ちは恋と呼べるほど立派なものじゃない。私たちの視線が交錯したのはあの一瞬だけで、それだけでは恋に落ちるには未熟すぎる。それなのに、流れ星のような刹那さで何かが落ちていったような気がしてしまった。だから私は、夜空を照らしてくれる薄光を探すことを決めた。
轟の背後の線路を電車が通りすぎる。その車窓に目がいってしまったせいで、轟の表情は見れなかった。